63 育ててみたい植物〈シャクヤク〉
 
〈シャクヤク〉
 シャクヤク芍薬(ニホンシャクヤクとも)は、キンポウゲ科の耐寒性多年草で、古く
中国で改良されてわが国へは薬草として渡来した。その後江戸時代に改良されて、百種
類以上が記されている。茎は直立して高さ60〜90p、肥厚した根を持っている。葉は互
生し、茎と同様に毛がなく、下部の葉は2回3出複葉で、小葉は楕円形か卵形で先端は
尖っている。5月頃に茎頂に濃紅、淡紅、白色などの大きな美しい花を開く。花弁は普
通倒卵形で8枚以上、萼片は5枚で屡々葉状になる。花形は一重、金蘂キンシベ(葯が大き
く黄金色が目立つ)、翁咲オキナザキ(雄蘂が弁化し、アネモネに似た花形)などが多く、
八重咲きもある。
 
 中国のものがヨーロッパで改良されたヨウシュシャクヤク、ヨーロッパ原産の栽培種
オランダシャクヤクなどがある。
 またわが国の山地に野生する白色花のヤマシャクヤクや、淡紅色花のベニバナヤマシ
ャクヤクもある。
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