5301育ててみたい植物〈サイハイラン〉 〈サイハイラン〉 サイハイラン采配蘭はラン科の多年草で、山中の林地に生える。仮茎は卵球形で長さ 3pばかり、下方に根を、上端に1個稀に2個の葉を付ける。葉は幅狭い長楕円形で長 さ30〜40p、幅5p、深緑色でときには淡黄色の斑点がある。花茎は高さ30〜50pあり、 仮茎の側面から出て直立し、晩春に一方に傾いて密に十数花を着ける。花は下向きに半 開し、長さ約3.5p、緑色で紅褐紫色を帯び、花被片は幅が狭い。 和名は、花の着き方が軍陣を指揮する采配に似ていることに由来する。 サイハイランの仮茎は粘質物を含み、胃腸カタルなどに粘滑緩和薬として用られる。 サレップ根とは、ハクサンチドリ・サイハイランなどのラン科植物の球根を花時に採取 し、熱湯に投じた後、これを乾燥した生薬で、煎剤として胃炎の治療に用いる。[次へ進む] [バック]