02a 茶花一覧(野の花・山の花@)
イソギク(磯菊) キク科 開花期10〜11月 常緑多年草
関東から東海地方にかけての海岸の岩石地に群生し,茎の高さ30〜50pです。
葉は互生し,倒卵形で中程から先の縁に粗い鋸歯があり,裏側は銀白色の毛で被われ,
下部の葉は花時には枯れます。
秋に茎の上部が多数に分枝して密集した散房花序になり,黄色い花を多数付けます。
イタチササゲ(鼬ささげ(ササゲマメ),エンドウソウとも) マメ科 開花期7〜8月 多年草
各地の日当たりのよい山野に生え,茎は直立或いは傾斜して高さ90p程です。
葉は柄があって互生し,羽状複葉で,2〜4対の小葉は楕円形です。長さ3p程の葉
軸の先に巻き髭があります。
夏に葉腋から花柄を出し,柄のある蝶形の黄色から褐色の花が多数咲きます。
イタドリ(虎杖,タンジ・サイタナとも) タデ科 開花期7〜8月 多年草 雌雄異株
各地の山野に生え,茎は中空で高さ1.5m位です。
葉は柄があって互生し,先の尖った広卵形です。
夏に枝先の葉腋に多数の白色の花を蜜に付けます。
新芽は食べられます。
イヌコウジュ(犬香じゅ(草冠に需)) シソ科 開花期9〜10月 一年草
各地の山野や道端に多く生え,高さ30〜60pです。
葉は柄があり対生で,縁に低い鋸歯があります。
秋に枝先に総状の花穂を出し,淡紫色の小さな花を蜜に付けます。
イヌゴマ(犬胡麻) シソ科 開花期7〜8月 多年草
各地の湿った処に生え,茎は4稜角で,直立して高さ30〜60pです。
葉は対生し,披針形です。
夏に茎の上部に花穂を出し,淡紅色の唇形花が集まって輪生し,数段に咲きます。
イヌタデ(犬蓼) タデ科 開花期7〜11月 一年草
各地の田畑や道端に普通に生え,茎の高さ20〜40pで,よく分枝して群生となります。
葉は柄が短く,質が薄く披針形です。
夏から秋にかけて茎の上部に穂状の花序を出し,紅紫色の小花を蜜に付けます。
イブキヌカボ(伊吹糠穂) イネ科 開花期6〜7月 多年草
各地の山地に生え,茎は叢生して直立し,高さ60〜120pです。
葉は広線形で,先は急に尖っています。
夏に茎の先に長い疎らな穂を作り,節から長さの不揃いな枝を輪生し,5,6個の短
い柄のある小穂を付けます。
近江の伊吹山に生え,穂がヌカボのように細かいのでその名があります。
イボタノキ(水蝋樹) モクセイ科 開花期5〜6月 半落葉低木
各地の山野によく生え,茎は分枝して高さ1.5m位です。
葉は短い柄があって対生し,長楕円形で全縁です。
春に枝先の総状花序に白色の小花が多数咲きます。
果実は紫黒色の楕円形です。
樹皮に白いイボタロウ虫が寄生し,その虫が分泌した蝋は家具などの艶出しに使われ
ます。
ウツギ(空木,ウノハナとも) ユキノシタ科 開花期5〜6月 落葉低木
北海道南部以南の山地に普通に生え,茎は多数に分枝して高さ1〜2mです。
葉は対生し,披針形で先が長く尖り,葉の両面に星状毛が多く,質は硬くざらつきま
す。
初夏に小枝の先に円錐花序を作り,白色で星形の花が数個集まって総状に咲きます。
さく果は球形で硬く,先に雌蘂が残存し,毛が密生しています。
ウド(独活,ヤマウドとも) ウコギ科 開花期8月 多年草 雌雄異花
各地の山野に生え,また栽培もされ,高さ1.5m位,茎は太く円柱形で疎らに分枝しま
す。
葉は互生,葉柄は長く茎葉共に毛があり,葉身は再羽状複葉です。
夏に茎の上部に大きな散形花序を付け,多数の柄のある淡紫色の小花が咲きます。
若苗は食用となります。
ウバユリ(姥百合) ユリ科 開花期7〜8月 多年草
関東地方以西に分布し,山野の薮や林の中に生え,茎の高さは0.5〜1mです。
葉は広楕円形の心臓形で先が尖っています。
夏に淡黄緑色でユリのような花が総状花序に数個咲きます。
普通開花時に葉がないので,葉に歯を掛け,歯のない姥に喩えてこの名があります。
ウメ(梅) バラ科 開花期1〜2月 落葉高木
中国原産で,古来より日本では観賞用,果実の食用として栽培され,高さ6m位です。
葉は互生し卵形,先端は細く尖っています。
早春に前年の葉腋に白色,紅色,淡紅色の一重又は八重の香りのよい花を付けます。
花後の核果は球形で,一方に浅い溝があり,梅雨の頃に黄色に熟します。
ウリハダカエデ(瓜肌楓) カエデ科 開花期5月 落葉高木
本州以西の山地に生え,高さ12m以上にもなります。
葉は卵形で長さ5〜6p,浅く3〜5裂し,縁には二重鋸歯があり,葉裏には脈に沿
って褐色の毛が多く付いています。
初夏に若葉と共に硫黄色の小花が線状に下垂して咲きます。
果実の翼はほぼ直角に開き,濃褐色の毛が密生します。
ウンヌケモドキ(牛毛擬,コカリヤスとも) イネ科 開花期9〜10月 多年草
暖地の山野や日当たりのよい乾燥地に生え,高さ80〜90pです。茎は円柱形で節に毛
があります。
葉は狭い線形で先は尖り,基部は長い鞘となって茎を包みます。
秋に茎の頂に掌状花序を出し,3〜5本の淡黄褐色の花穂を付けます。
小穂はウンヌケより少し大きくて幅が広く,禾ノギはやや短いので区別がつきます。
ウンリュウヤナギ(雲竜柳) ヤナギ科 開花期4〜5月 落葉高木 (ヤナギ科は雌
雄異株)
中国原産で,庭や公園などに植えられ,幹は直立し,多数分枝した小枝は細く蛇状に
捻れ,下垂します。
葉は狭披針形で先が尖り,縁に細かい鋸歯があって葉片が波打ち,裏面は粉白色を帯
びます。
春に新葉と共に枝の上部に短い柄のある円柱状の尾状花序を付け,包は淡黄色で多数
の雄花が密集します。
なお,日本にあるウンリュウヤナギは殆ど雄株です。
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