17a せり目(うこぎ科・せり科・みずき科・だびでぃあ科)植物
 
〈セリ科〉
 
ヒメウイキョウ(姫茴香,イノンド,デイルとも,イノンド属)
 インド,イラン原産の一年草で,江戸時代初期に渡来。種子や若い葉を調味料,生薬
 に用います。高さ60〜100p,不快な臭気を持ち,花は白色か黄色。花期は初夏。
 
アシタバ(明日葉,アシタグサ,ハチジョウソウとも,シシウド属)
 わが国原産の多年草で,伊豆七島では古くから葉菜として煮食されたり,家畜の飼料。
 また鉢植え,庭植え,菜園用。高さ1m余,若葉には爽やかな芳香があり,花は白色小
 花。開花は秋。
 
セルリー(セレリー,和蘭三葉オランダミツバとも,アピウム(セロリ)属)
 南欧原産の一年草又は二年草で,古くに渡来。葉柄を食用。高さ60〜90p,強い芳香
 を持ち,花は緑白色で細い。開花期は6〜9月。
 
セルリアック(蕪三葉カブラミツバ,コンヨウセルリーとも,アピウム(セロリ)属)
 二年草又は多性植物草,栽培起源不明,明治初年に渡来。肥大根をスープやシチュー
 用。ほかに長野県ではジャイアント・スムース・プラークなどを栽培。
 
ミツバ(三葉,ミツバ属)
 17世紀には渡来していた多年草で,全国に自生が見られます。味が淡白で吸物など各
 種の料理用。全草に特有の香気があります。
 
ニンジン(人参,ニンジン属)
 アフガニスタン,西トルコ原産の一年草又は二年草で,17世紀には渡来。野菜として
 直根を食用。草丈は150p,花は白色。花期は春。品種は多く,大の長根種(根長30p
 以上)から,小のベビーキャロット(根長10p以下)までいろいろ。
 
エリンジウム・ギガンティウム(ヒゴタイサイコ属)
 コーカサス,西南アジア原産の多年草で,昭和初年に渡来。花は頭状花で帯青色又は
 淡緑色,総包片は広く銀白色に輝き美しい。花期は6〜7月。
 
セリ(芹,セリ属)
 わが国及び中国北部から東南アジア原産の好湿性多年草で,冬期青菜として利用。高
 さ30〜60p,花は白ないし淡桃色。花期は夏。
 
パセリ(オランダゼリとも,オランダゼリ属)
 欧州中部及び南部,アフリカ北部原産の二年草又は短命な多年草で,18世紀初めには
 渡来。食用植物。高さ30〜60p,径2oの黄緑色の花。
 
ディディスカス(ソライロレースソウとも,トラキメーネ属)
 オーストラリア原産の直立性一年草で,大正末年に渡来,切花,鉢植え用。。高さ30
 〜50p,枝先に上品な空色の花を散形花序に開きます。花期は7〜10月。品種に白色
 花のレース・ベール,桃色花のピンク・レースがあります。
 
〈みずき科〉
 
アオキ(青木,アオキバとも,アオキ属)
 宮城県以西に自生,庭木,盆栽用。樹高1〜5m,葉は長楕円形で園芸品種には斑入り
 もあり,春に褐紫色又は緑色の小花を咲かせ,果実は冬に赤色に結実。品種に果実が
 白色又は淡黄白色のシロミノアオキなどがあります。
 
ホシヤドリ(アオキ)(アオキ属)
 わが国原産の常緑低木でアオキの変種,庭木として目隠し,風除,また鉢物。葉は長
 楕円形で淡黄色斑があり,花は紫褐色,冬〜春に赤い果実を着けます。開花は3〜4
 月。品種には葉全面に淡黄細斑の多いアマノガワアオキ,葉の中央部に黄色や白色の
 斑のあるナカフアオキ,葉に白縁のあるフクリンアオキなどがあります。
 
ジュニア・ミス(ハナミズキ)(ミズキ属)
 北米原産の落葉小高木で,明治時代中頃に渡来したハナミズキの一園芸品種。庭園樹,
 公園樹用。高さ5〜12m,花は散形総状花序をなし,桃色のぼかしの入った花弁状総包
 です。花期は4〜5月。果実は楕円形で緋紅色に熟します。近似種に総包が白色で大
 きく,黄色覆輪葉で紅葉も美しいレインボーがあります。
 
サンシュユ(山茱萸,ハルコガネバナ,アキサンゴとも,ミズキ属)
 中国原産の落葉高木で,江戸時代に渡来。高さ10m,花木として庭園に栽植。花は葉に
 先だって黄色花を開き,果実は紅熟し,また秋に紅葉します。花期は3〜4月。園芸
 品種に金時キントキがあります。
 
〈だびでぃあ科〉
 
ハンカチツリー(ダビディア,鳩の樹ハトノキとも,ダビディア属)
 中国西部原産の落葉高木,庭園樹として観賞用に栽培。花は花被,萼を欠き,大小不
 同の大きく白い2枚の包を持ち,包は最初緑色後に白色に変わり,大きさは大が長さ
 18p,小は長さ11p。花期は春。

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