0207a植物の科名いろいろ [マ]〜[モ]
 
[ム]
ムクロジ科 双子葉植物離弁花類
 多くは木本植物で、花は小さく円錐花序をなし、萼片、花弁は各4〜5個、雄蘂は6
 〜10個、花盤が発達し、子房上位で、種子に屡々仮種皮がある。約130属1100個があ
 り、熱帯に多く、温帯には少ない。わが国にはムクロジ属1種とモクゲンジ属1種が
 分布する。熱帯果樹としてリュウガン、レイシなどがあり、ブラジル産のガラナの種
 子から飲料を作る。
 
ムラサキ科 双子葉植物合弁花類
 草本又は木本で、粗い毛がある。葉は互生し、複葉にならない。花は集散花序に着き、
 屡々蠍サソリ形花序になる。花は放射相称で、普通は両性である。萼、花冠は5裂する。
 雄蘂は5個で花筒に付く。子房は上位で2〜4室で花柱は頂生するか、4深裂して花
 柱がその間から出る。種子に胚乳のあるものとないものとがある。世界に約90種1500
 種、わが国には14属28種が自生する。薬用、染料として利用されるものに有名なムラ
 サキがあり、また観賞用として栽培されているものに、ウシノシタグサ属・シャゼンム
 ラサキ属・ワスレナグサ属・ヒメムラサキ属・ヒレハリソウ属などがある。
 
[メ]
メギ科 双子葉植物離弁花類
 草本又は低木。葉は互生し、単葉又は複葉で托葉はない。花は両性、萼片、花弁、雄
 蘂は3又は2数からなり、雄蘂は花弁に対生し、多くの葯は弁開する。雌蘂は1個で
 子房は上位である。約10属250種があり、一部が南アメリカにある他、多くは北半球の
 温帯に分布する。わが国にはメギ属・ナンテン属・ルイヨウボタン属・イカリソウ属・ト
 ガクシショウマ属・サンカヨウ属・ナンブソウ属が自生するが、一般に、ナンテン属を
 昇格させ、ナンテン科と独立させる考えもある。
 
[モ]
モクセイ科 双子葉植物合弁花類
 常緑又は落葉性の木本で、稀に蔓性がある。世界に約20属400種以上あり、主として温
 帯及び熱帯に分布している。わが国にはヒトツバタゴ属・イボタ属・モクセイ属・レンギ
 ョウ属・ハシドイ属・トネリコ属が自生する。外国産で多く栽培されているものには、
 イボタ属のトウネズミモチ、モクセイ属のキンモクセイ、レンギョウ属のレンギョウ、
 オウバイ属のオウバイ、オリーブ属のオリーブなどがある。
 
モクマオウ科 双子葉植物離弁花類
 高木又は低木。雌雄同株。枝に節があり、葉は鱗片状で輪生する。旧熱帯からオース
 トラリア、インド、マライにモクマオウ属の約40種が分布する。
 
モクレン科 双子葉植物離弁花類
 被子植物のうち最も原始的なものと云われ、高木又は低木で、ときに蔓性となる。葉
 は互生し、多くは単葉で全縁であるが、稀に分裂し、又は鋸歯がある。托葉は普通大
 形で、欠けることもある。花は放射相称、萼片は3個で、屡々花弁状となる。花弁は
 6〜多数個、雄蘂は多数で離生し、稀に多少合生し、雌蘂も多数で多くは長い花托上
 に螺旋状に並ぶが、稀に輪生し、各子房に1乃至数個の胚珠がある。主としてアジア
 とアメリカの温帯から亜熱帯にかけて約10属100種が分布し、わが国にはオガタマノキ
 属・モクレン属・シキミ属・マツブサ属・サネカズラ属の5属が自生する。シキミ属をシ
 キミ科に、マツブサ属とサネカズラ属をマツブサ科に分類する説もある。
 
モチノキ科 双子葉植物離弁花類
 高木又は低木。葉は単葉で互生し、托葉はない。花は小さく集散花序に着き、腋生す
 る。萼、花弁、雄蘂共、多くは4数からなる。花盤はなく、子房は上位で多くは4室
 である。核果で種子には胚乳が多い。主として北半球に3属300種が分布しており、モ
 チノキ属で代表され、モチノキ、マテチャなどの有用植物がある。
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