11c 海外薬用植物V
ヒレハリソウ(ムラサキ科/多年生草本)
ヨーロッパ原産 夏に白・黄・紫色の花 根茎(シムフィツム根)止瀉・被包薬(カタル・下痢・出
血)
ヘリオトロープは芳香があり観賞用
ビロウドアオイ(ウスベニタチアオイ・アルテアとも アオイ科/多年草)
ヨーロッパ原産の多年草 初夏に淡紅色の小花 乾燥根(アルテア根)・乾燥葉は口腔・
咽喉炎の含そう料・刺激緩和浣腸剤(トロロアオイと同様)
タチアオイの根(蜀葵根(アルタ根))は粘液質に乏しく薬用に適しない。
ヒロハタイゲギ(トウダイグサ科/多年生草本)
中国北部・東北部・北朝鮮に分布 初夏に集散花序に小単性花 乾燥根(狼毒ロウドク・白
狼毒)は疥癬・害虫駆除(有毒植物)
ナツトウダイは原植物
ビワ(バラ科/常緑高木)
中国中南部原産 晩秋初冬に芳香ある白色の五弁花 果実は食用,乾燥葉(枇杷葉)
は煎じて清涼健胃薬(暑気払い)・浴湯料,種子(枇杷仁ビワニン)は杏仁水代用品
ピンピネラ(セリ科/多年生草本)
ヨーロッパ産 夏から秋に複散形花序に白色の花 根(ピンピネラ根)は利尿・発汗薬
ビンロウジュ(ヤシ科/常緑高木)
マレー原産 乾燥種子(檳榔子ビンロウジ)は条虫駆除・収斂薬・黄色染料,種子は香料
を添加したキンマの葉に包んで咀嚼料
ダイフクビンロウジュの果皮(大腹皮タイフクヒ)は止瀉・健胃・利尿薬
ビロウは細工物などに用いる。
フィゾスチグマ(マメ科/蔓性低木)
アフリカ西岸中部Calaber地方に野生 総状花序に淡紅色の花 種子(カラバル豆)は縮
瞳薬・眼圧低下薬・中毒解毒・術後腸麻酔など
フウ(マンサク科/落葉高木)
台湾・海南島に自生 春に淡黄褐色の頭花 浸出樹脂(楓香脂)は香料(蘇合香ソゴウ
コウの代用)・寄生性皮膚疾患・気管支カタル
フキタンポポ(キク科/多年生草本)
中国・シベリア〜アフリカ北部などに自生 春に黄色の頭状花 未開花頭と葉(乾燥
したもの,クワントウ葉・ファルファラ葉)は鎮咳去痰薬・喘息
フサアカシヤ(マメ科/落葉性高木)
オーストラリア温帯地方原産 房状に黄金色の花 樹皮(ミモサ皮・ワットル皮)はなめし皮
用・染料
ウロコアカシヤ・相思樹ソウシジュも同じ
フジバカマ(キク科/多年生草本)
奈良時代中国渡来 秋に淡紅紫色の小管状花 乾燥全草(佳香あり,蘭草)は利尿・
通経・黄疸に煎用・浴湯料・頭髪洗浄
フジマメ(マメ科/一年生蔓性草本)
アジア熱帯又はアフリカの原産と云われる 夏秋に紫赤色〜白色の多数の蝶形花 莢
豆は食用,種子(千石豆センゴクマメ・味豆アジマメ・鵲豆などとも,白扁豆ビャクヘンズ・扁豆ヘンズ
)は解毒剤・腫物
フジモドキ(ジンチョウゲ科/落葉低木)
中国各地に野生 春に淡紫色の小筒状花 乾燥蕾(芫花ゲンカ)は水腫・湿性気管支炎
・咳(有毒植物・妊産婦には禁忌)
ブッコ(ミカン科/低木)
南アフリカ産 淡紅色〜白色の花 乾燥葉(ブッコ葉)は泌尿器系の殺菌剤・利尿薬
プテロカルプス(マメ科/落葉大高木)
東部インドに自生 淡黄色の花 乾燥浸出樹液(キノ)は阿仙薬の代用・紅色の家具塗
料
ブドウ(ブドウ科/落葉蔓性植物)
アジア西部原産 初夏に円錐花序に小花 果実は葡萄酒(赤色葡萄酒は興奮性飲料)
フユアオイ(アオイ科/多年草)
ヨーロッパ原産 春から秋に白色〜淡紅色の五弁の小花 乾燥種子(冬葵子トウキシ)は
利尿・緩下・催乳薬(分泌促進),葉は食用
イチビも同じ,タイワンイチビの根は強壮薬
オカノリは食用
フユボダイジュ(シナノキ科/落葉高木)
ヨーロッパ・小アジアの諸地に産 夏に集散花序に開花 乾燥花序(菩提樹花ボダイジ
ュカ)は発汗・鎮痙薬・浴湯料・うがい料,果実は止血,樹皮粘液は火傷・創傷
ナツボダイジュも同じ
ギンヨウボダイジュ・ボダイジュ(日本産)・シナノキ・オオバボダイジュ・ヘラノキの薬用価値は疑問
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