11b 海外薬用植物V
 
パラゴムノキ(トウダイグサ科/高木)
 南米アマゾン地方の原産 樹皮浸出液は生ゴム
 マニホットゴムノキからはマニホツトゴムを採取,ゴムタンポポもある
 インドゴムノキ・アメリカゴムノキは主として観賞用
 
パラミツ(ナガミパンノキとも クワ科/常緑高木)
 インド・マラヤ原産 種子・花托は食用,心材は僧の法衣染料
 
ハラン(バラン・ヒトツバとも ユリ科/常緑多年生草本)
 中国原産 春に壷状花 根茎は利尿・強心・去痰・強壮薬
 
ハルウコン(ショウガ科/多年生草本)
 ヒマヤラ地方からセイロン地方に亘って陰湿地に自生 春に白色の花 根茎(薑黄キョウ
 オウ)は芳香性健胃薬・月経痛・黄疸
 
ハルガヤ(イネ科/多年草)
 ヨーロッパ・シベリア原産 全草(葉)は飼料添香料
 タカネコウボウも同じく芳香がある
 
バルサムモミ(マツ科)
 北米カナダ産 樹幹流出液(カナダテレビンチナ・カナダバルサム)は光学レンズ継ぎ合わせ・顕微鏡
 用標本の封剤
 カナダ産モミ・コロラドモミ・フレーサーモミ・アメリカオオモミ・も同じ
 トドマツ(アカトドマツ・アカトド・ネムロトド)・アオトドの枝葉の精油はテレビン油の代用,樹脂はカナダバ
 ルサムに匹敵する。
 
ハルマラ(ハマビシ科/半低木性植物)
 バルカン東部からチベットにかけての産 緑白色の五弁花 種子は眼病・鎮静・催眠
 ・麻酔,種子や根(ハルミン原料)は中枢神経麻痺作用
 
パルミラヤシ(オウギヤシとも ヤシ科)
 アフリカ原産 花軸液は糖(ヤシ酒),胚乳は食用,葉は仏典の謄写料
 タリポットヤシも同様
 
バンジロウ(フトモモ科/常緑小高木)
 熱帯アメリカ原産 春〜初夏に白色大輪の花 果実は麝香の香りがして生食・ジュー
 スなどの原料・塩漬け,葉は茶の代用,樹皮・根皮は僧侶の制欲剤・染料
 
バンマツリ(ナス科/小低木)
 ブラジル・西インド原産 淡紫色から淡色になる花 根(マナカ根)はリュウマチ・梅毒
 アメリカバンマツリ・オオバンマツリ・ニオイバンマツリは観賞用
 
パンヤノキ(パンヤ科/高木)
 東アジア南部に見られる 五弁の花 種子の毛は救命袋・蒲団綿の代用,若芽は食用,
 樹脂は止瀉薬・利尿剤
 
バンレイシ(バンレイシ科/半落葉性小高木)
 熱帯地方に広く栽培 六弁の花 果実(蕃茘枝゙ンレイシ)は食用・シャーベット原料
 トゲバンレイシの果実(大蕃茘枝(刺蕃茘枝))は食用・解熱剤,葉は湿布,種子は収斂性
 ギウシリンの果実も食用
 
ヒエンソウ(チドリソウとも キンポウゲ科/越年草)
 ヨーロッパ産 白などいろいろの色の花 種子は殺虫剤(猛毒)
 
ヒソップ(シソ科)
 地中海沿岸から中央アジア・ウラル・アルタイを経てシベリアに分布 青色(バラ色
 又は白色)の花 乾燥全草(芳香あり・ヒソップ油)は健胃・リュウマチ
 
ヒドラスチス(キンポウゲ科/小形草本)
 北アメリカ・カナダの東部に産 白色の花 根茎(ヒドラスチス根)は胃腸カタル・鼻カタ
 ル・炎症治療(膣・子宮・泌尿器粘膜)・苦味健胃
 
ヒナギク(延命菊・雛菊とも キク科/多年草)
 西ヨーロッパ原産 早春に淡紅色の頭状花 全草は内用血止薬・呼吸器疾患などの吸
 入薬
 
ヒナゲシ(虞美人草とも ケシ科/二年生草本)
 ヨーロッパ中部原産 初夏に紅・紫・白色などの四弁花 花(麗春花レイシュンカ)は鎮咳薬
 ・粘滑性含そう剤,花弁は着色料
 チューリップポピー・ボタンゲシ・ハカマオニゲシは観賞用,アルプスゲシ・ミヤマヒナゲシ・チシマヒナゲシ・シュクコンゲシ・シ
 ベリアヒナゲシ・リシリヒナゲシも観賞用でこれらは非麻薬植物
 
ビビルノキ(クスノキ科/高木)
 南米ブラジル・ギネアなどに自生 樹皮は膀胱炎・腎臓結石などの利尿剤
 
ヒマワリ(キク科/一年生草本)
 北米原産 夏秋に大きな黄色の頭状花 種子は食用・食用油・石鹸・塗料の原料
 
ヒメウイキョウ(セリ科/二年生草本)
 ヨーロッパ東部からアジア西部地域原産 果実(カルム実)の精油はウイキョウの代用品(健
 胃・駆風薬・料理などの香料)
 クミン(クミン実)はカルム実の代用品(香味料)
 
ピメント(フトモモ科/常緑高木)
 ジャマイカ・メキシコ・キューバ・南米に産 集散花序に芳香ある白色の小花 乾燥
 未熟果(ピメント実)は芳香性食品香料
 
ビャクダン(ビャクダン科/常緑半寄生小高木)
 東インド・モルッカ諸島・マラヤ・インド南部に自生 集散花序に黄・淡紅・紫色の小
 花 心材(白檀)は薫香料・工芸材料,その精油(白檀油)は治淋薬・香料原料
 
ビャクブ(ビャクブ科/多年生蔓草)
 中国原産 根茎(百部根ビャクブコン)は皮膚寄生虫駆除薬
 トウビャクブ・タチビャクブの根茎も同じビャクブ根
 タマビャクブもやや同じ
 
ヒヨス(ナス科/一年生又は二年生草本)
 ヨーロッパ中部・南部・西アジアに広く野生 夏に灰黄色の漏斗形花 全株麻薬性臭気
 あり,全草(葉をヒヨスと云う)は鎮静・鎮痛剤・気管支喘息の発作緩和・強下剤の中和
 ・モルヒネ中毒などの矯正剤
 シナヒヨス(ロウトウ)も同じ,ベラドンナ・ダツラ・ハシリドコロも同様
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