04 皇居の植物(抄)その3
 
[2]草本と低木
 
△その他の地域
 生物学研究所南側の水田 イトトリゲモ(側溝)・マツバイ・コナギなど。昭和30年
頃にはサデクサも生育していました。
 
 大道庭園 昭和30年頃コンクリートの水槽にミジンコウキクサが群生していました。
 
 内閣文庫跡 昭和63年までヒエガエリ・オオエノコロ・ミコシガヤ・ビロードエノキ
グサなどと共に後述の帰化植物の一部が生育していました。
 
 北の丸公園 タチシオデ・ナンテンハギ(以下,牛ケ淵の斜面と水面)・ツルウメモ
ドキ・ヒシ・オニビシ・ミツバ・オヤブジラミ・メハジキ・ヤエムグラ(千鳥ケ淵斜面
)など
 
 皇居前広場 タチミゾイチゴツナギ・コツブキンエノコロ・キケマン(馬場先濠石垣
)・ビロードエノキグサなど
 
△帰化植物
 生育地が皇居外の植物は,産地を()に入れて示しました。
 
 コヌカグサ・メリケンカルカヤ・ハルガヤ・カラスムギ・ヒゲナガスズメノチャヒキ
・イヌムギ・カモガヤ・スズメガヤ(和田倉橋の袂)・コスズメガヤ・オニウシノケグ
サ・ナギナタガヤ・ネズミムギ・ホソムギ・オオクサキビ・シマスズメノヒエ(代官町
通り)・ナガハグサ・ノギナシセイバンモロコシ・ヒナウキクサ・クサイ・キショウブ
・ニワゼキショウ・ヒレニワゼキショウ・ツルドクダミ・ヒメスイバ・アレチギシギシ
・ナガバギシギシ・エゾノギシギシ・アメリカアリタソウ・ケアリタソウ・コアカザ・
ハイビユ・ホソアオゲイトウ・ホナガイヌビユ・オシロイバナ・ヨウシュヤマゴボウ・
オランダミミナグサ・セリバヒエンソウ・マメグンバイナズナ・オランダガラシ・カキ
ネガラシ・イヌカキネガラシ・メキシコマンネングサ・ツルマンネングサ・ゲンゲ・コ
メツブウマゴヤシ(馬場先濠北側)・ムラサキウマゴヤシ(和田倉濠南側)・コメツブ
ツメクサ・シロツメクサ・ムラサキツメクサ・ムラサキカタバミ・オオニシキソウ・コ
ニシキソウ・メマツヨイグサ・オオマツヨイグサ・アレチマツヨイグサ・ヒメオドリコ
ソウ・ヨウシュチョウセンアサガオ・センナリホオズキ・オオセンナリ・テリミノイヌ
ホオズキ・フユサンゴ・オニナスビ・ビロードモウズイカ・タチイヌノフグリ・オオイ
ヌノフグリ・ヤセウツボ・トキワナズス・ヘラオオバコ・ノヂシャ・アレチウリ・キキ
ョウソウ・セイヨウノコギリソウ・ブタクサ・クワモドキ・ホウキギク・アメリカセン
ダングサ・アレチノギク・オオアレチノギク・ベニバナボロギク・ダンドボロギク・ヒ
メジョオン・ヒメムカシヨモギ・ハルシオン・ヤナギバヒメジョオン・ハキダメギク・
タチチチコグサ・チチコグサモドキ・ヒロハチチコグサ・キクイモ・キヌガサギク・オ
オハンゴンソウ・ノボロギク・セイタカアワダチソウ・オオアワダチソウ・オニノゲシ
・ノゲシ・アカミタンポポ・セイヨウタンポポ・バラモンギク・オオオナモミの100植物
です。
 
 上記の中においてメリケンカルカヤ・メキシコマンネングサ・アレチウリ・ヒロハチ
チコグサなどは,近年本稿の区域に侵入したものと思われます。セイタカアワダチソウ
は昭和51年の秋,既に吹上御苑で1本,下道潅濠で数本,その付近の外庭ガイテイ東門トウモン
で2本観察したのが最初ですが,近年は内閣文庫跡の空地に割合多く生育していました。
これに対してヒゲナガスズメノチャヒキ・カキネガラシ・イヌカキネガラシ・ヨウシュ
チョウセンアサガオなどは,既に本稿の区域において消滅しているように思われます。
また,吹上御所の周辺や生物学研究所南側,桜田濠斜面に僅かに見られるバラモンギク
は,今や武蔵野でも珍しい植物となっています。皇宮警察本部前の内閣文庫跡は,本書
の区域の平地の中において,最も広範囲に帰化植物が侵入し繁茂している処でした。
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