△タンポの語源 参考:鹿角市発行「花輪・尾去沢の民俗」ほか
@その一 鹿角地方ではガマの穂をタンポと呼んでおり、このタンポはガマの穂の形 から立ち穂であり、ご飯を握り付けた形がガマの穂に似ているからと云う。 Aその二 槍の鞘をタンポと呼んでいるので、その形から連想して、この呼び名にな ったと云う。 Bその三 「昔、南部の殿様が鹿角の山中で、長串に刺した味噌付けご飯を焼いたの を山子から薦められた。そしてタンポと名づけた」と、古くから言い伝えら れている。 △山子ヤマゴのタンポ 山小屋に寝泊まりして木を伐ったり、丸太を運搬して働く人達を「山子」 と呼んでいる。藩政時代、山子達は残りご飯を半練りにし、串に握り付けて 働きに出かけた。山仕事から帰ると、それに味噌を付けて焼いて食べた。 △味噌付けタンポ タンポは藩政期に山仕事をしている人たちが作ったのが始まりといわれ、飯をつぶし 棒にかためて焼き、味噌を付けて食べた。山から帰るときは子供への土産にもなった。 普段は稗飯・粟飯だったので白米で作ったタンポはおいしく、のちには新米で作り、「こ れを食べなきゃ正月が来ない」といった。 |
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