△タンポの語源 参考:鹿角市発行「花輪・尾去沢の民俗」ほか
@その一 鹿角地方ではガマの穂をタンポと呼んでおり、このタンポはガマの穂の形 から立ち穂であり、ご飯を握り付けた形がガマの穂に似ているからと云う。 Aその二 槍の鞘をタンポと呼んでいるので、その形から連想して、この呼び名にな ったと云う。 Bその三 「昔、南部の殿様が鹿角の山中で、長串に刺した味噌付けご飯を焼いたの を山子から薦められた。そしてタンポと名づけた」と、古くから言い伝えら れている。 △キリタンポ鍋@ 『かづぬ方言考』などに拠ると、キリタンポ鍋は明治十年代より始まった と云う。味噌汁〜すまし汁を経て、今のような醤油味になった。 古老の話では、雉・山鳥・野兎などの肉と出汁に、あり合わせの野菜を入れ た。後に、鶏とセリ・ネギ・ゴボウ・マイタケ・コンニャクなどを入れた。タン ポは新米を炊いて八割ほどつぶし、形を整えて囲炉裏で焼く。焼きたてのタ ンポを切って、そのキリタンポを汁に入れて食べると美味しい。 また、鶏は黒目鶏(地鶏)、カツオ節や昆布などを入れるとよい。 △美味しいキリタンポ鍋A ア、出汁は、比内鶏など地鶏(鶏ガラ)の醤油味とする。 イ、必須の具は、新米のキリタンポと比内鶏など地鶏、マイタケ・ささがきゴボウ・ 糸コンニャク・ネギ・セリ全草とし、適宜の大きさに切る。 ウ、必要により、生卵や、キンダケ・ギンダケ、ハクサイ・焼き豆腐など。 エ、まず、出汁に鶏肉を入れて煮る。 オ、次にマイタケ・ゴボウ・糸コンを入れる。 カ、頃合をみてキリタンポ・ネギを入れる。 キ、最後にセリを入れ、一煮立ちさせて火を止める。 ク、必要により小鉢に新鮮な生卵を溶き、熱いキリタンポなどをくぐらして、美味しくいただく。 ケ、残ったキリタンポ鍋を、翌朝に温めていただくと、出汁がしみ込んで、一層美味しい。 △美味しいきりたんぽ鍋B − 作り方のポイント − @鶏がらスープに鶏肉(地鶏がよい)を入れ、煮えたらキノコ・ゴボウ・糸コンニャク を入れて調味する。 A次にきりたんぽ・ネギを入れてサッと煮立て、最後にセリを入れる。 − 注意すること − @調味は好みの味付けに、また食塩を一つまみ入れるのもコツ。 Aネギとセリは煮すぎないこと。 Bゴボウは、きりんぽ鍋を一段と美味しく引き立たせるので、必ず入れること。 − 食材の準備 − 鶏がら − よく洗って、1〜2時間煮る。アクは、ていねいに取る。 鶏肉 − 地鶏がよく、一人分10〜15gが目安、あまり煮すぎないこと。 糸コンニャク − 5pほどに切る。 キノコ − マイタケとかシメジなど、手でさく。 ゴボウ − ささがきにして水に浸けるが、浸け過ぎないこと。 きりたんぽ − 程良く焼き色の付いたたんぽを、5pほどに手でちぎったり、 又は包丁で斜めに切る。 ネギ − 白い長ネギを斜めに5pほどに切る。 セリ − 全草を5p程に切って最後に入れる。 |
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