△アケビ殻の料理 参考:鹿角市発行「花輪・尾去沢の民俗」
盛岡藩主利剛が「鹿角あきび名産にて美味也と云」とほめているように、ほろ苦さが 何ともいえずうまい、大人の味。あく抜きした殻に茗荷・ご飯・麹・紫蘇の実・山ぶど うを詰め塩漬けにする。アケビ殻を使うものではほかに袋詰、田楽、粕入れ、枝豆との 和えもの、酢味噌炒めなどがある。 △アケビ殻の料理 − 殻っこ漬 (ここ鹿角の郷の「アケビ」は全て、「ミツバアケビ」です) ア、アケビの実を取り去り、熱湯(又は米の研ぎ汁)でサッと茹でて、水に 放してアクを抜く。あまり茹で過ぎない。アク抜きは一〜数日。 イ、殻の中に、次のような具を入れる。 @シソの実・刻みミョウガ・ご飯 Aこのほかに、麹・枝豆・山ブドウの砂糖漬など ウ、具を入れたアケビ殻を敷き並べ、薄く塩をし、またアケビ殻をその上に 敷き並べ、これを繰り返して、中蓋をして重石を掛ける。 エ、四、五日で食べ頃になる。 △アケビ殻の料理 − スシ ア、アケビの殻を米のとぎ汁で茹でて水洗いし、水気を切る。 イ、その中に、蒸した粳米・枝豆・シソの実・コハゼ(こはちけ)の黒い実少々 を詰め合わせる。 ウ、酢・味醂・砂糖と塩で漬ける。 エ、三日位から食べる。 △アケビ殻の料理 − 田楽 ア、アケビの殻に味噌かネギ味噌、油味噌、砂糖味噌(味醂も入れる)など を入れる。 イ、炭火で焼き、又はフライパンで炒めて食べる。 △アケビ殻の料理 − 酒粕入れ 茹でてアク抜きしたアケビの殻に、酒粕(砂糖を入れることもある)を詰 めて漬け込む。丸ごと食べる。 △アケビ殻の料理 − アケビ殻と枝豆の和え物 ア、茹でたアケビ殻を水に一日晒す。 イ、茹でた枝豆をすり鉢でする。 ウ、アケビ殻を細く切る(幅二センチ〜千切り、長さ三センチ位)。 エ、これらと味噌、又は塩で和える。 オ、砂糖は原則としては入れない。辛味も入れない。 |
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