49a 完熟を味わう − 果物ドライブの秋
△果物狩りに出かける前のアドバイス
観光農園だからと云って,むちゃくちゃなやり方で果実をもいでいい訳ではありませ
ん。例えば,リンゴやナシなどは,実を軽く握り,人差し指を枝と軸の接点に当てて果
実を上に持ち上げますと,簡単に取ることが出来ます。枝などを不必要に傷付けないの
がマナーです。
また,出発前に電話で確認することも大切。所在地は勿論,食べ頃の時期,降雨でも
出来るのか,農園のシステム(食べ放題か買い取りか,制限時間は何時間か)は,道具
は必要か,駐車場はあるのか,などなど。事前の情報収集が,楽しい果物狩りになるか
どうかのポイントでもあります。さあ,それでは旬をたっぷりとどうぞ。
〈果物の運び方 − 自分で作ろう収納箱〉
△傷キズになると,甘味や栄養価が落ちる
プロの運搬業者は,如何に傷を付けずに運ぶか,と云うことに細心の注意を払ってい
ます。商品価値が下がるのは勿論ですが,傷になると,美味しさの一つである甘味が減
り,栄養分が落ち,日持ちも悪くなります。基本的にリンゴ,ナシ,ブドウなど運び方
の注意点は同じです。まず,果物を運ぶ収納箱を用意します。通気性のないお土産用の
ビニール袋やパックなどからは,果物を取り出し,段ボール箱に移します。そして,転
がったり,果物同士がぶつかり合わないように,厚紙や柔軟な素材の仕切りを果物の間
に挟んでおきます。
果物同士を一緒にするときは,果物に付いてきた長い枝などは他の果物に傷を付ける
原因となりますので,短めに切り落としておきます。更に,果物の表面に朝露などの水
分が付いていたら,優しく拭いておきます。
家庭のあるもので収納箱を作り,持ち帰る準備を整えてから,現地へ出かけてみては
どうでしょうか。
△手作りの仕切りで傷を防止する
厚紙や新聞紙を利用して,傷防止,転がり防止用の仕切りを作ります。現地で果物を
箱に収納してから,その隙間に合わせ,厚紙などを挟んでゆきます。その上には余った
新聞紙を載せておき,飛び出し防止に役立てます。
△潰れない二階建て収納庫を作る
段ボール箱は底の深いものが多いので,上下2段の平積みにします。下段の果物に荷
重のかからないよう,支柱のための仕切り(段ボールをワ冠ワカンムリの形に折って,下段と
の仕切りにする)を入れましょう。
△プロ御用達の収納箱を作る
厚紙にリンゴが下へ落ちない程度の穴を開け,リンゴが収まる台を作り,そのまま箱
に収納します。この台を積み重ねる場合,果物同士が直接当たらないよう,例えば次の
ように,下から6個→2個→6個に収まる用に工夫します。
・・・・・・・
・○ ○ ○・
・ ・
・○ ○ ○・
・・・・・・・
・・・・・・・
・ ・
・ ○ ○ ・
・ ・
・・・・・・・
・・・・・・・
・○ ○ ○・
・ ・
・○ ○ ○・
・・・・・・・
△車に積み込むとき
@フロントガラス用の日除けマットなどを利用して,直射日光が当たるのを防止します。
A床面がマフラーなどの影響で熱くなることがありますので,簀の子スノコや段ボールで隙
間スキマをを作る。
また,
B傷奉仕,埃ホコリ防止や日除けなどのために,一つずつティッシュなどで包むと
よいでしょう。ブドウでは,粒の脱落防止にも役立ちます。
〈果物カレンダー〉
イチゴ 1〜5月
甘夏 2〜5月
ビワ 6〜7月
サクランボ 6〜7月
梅 6〜7月
桃 7〜8月
ブルーベリー 7〜8月
スイカ 7〜8月
ナシ 8〜10月
ブドウ 8〜10月
リンゴ 9〜11月
カキ 10〜11月
ミカン(温州ミカン)10〜12月
☆上記の収穫期間は,あくまでも一般的なもので,果物の収穫期間は,地域・品種・気
候・栽培方法などで変わることがあります。
[次へ進む] [バック]