0303 米代川の野鳥〈林野の鳥〉
 
                  参考:無明舎出版発行「米代川の野鳥」
 
センダイムシクイ
 センダイムシクイは、雑木林が芽吹き始めると、南国から渡って来るウグイスの仲間
 です。この仲間はどれも黄緑色で、眉の辺りに黄白色の線があって殆ど同じに見えま
 す。区別の決め手はさえずりです。チョチョジーと云う独特な尻上がりの声で鳴く、
 その聞き倣ナしは「焼酎一杯グイー」です。
 
ゴジュウカラ
 ゴジュウカラは長めの逞しい嘴で、堅い木の実を突っついて食べたり、木の皮を剥が
 して中の虫を食べます。フィフィフィフィとかシチピシチピとかに鳴きます。
 
ハギマシコ
 ハギマシコは春先に稀に見かける冬鳥で、3月下旬の十和田湖畔などで見られます。
 ピーピーとかジュッジュッとかに鳴きます。
 
イカル
 イカルは留鳥で、種子食専門の嘴を持っています。春先に十和田湖畔などを歩いてい
 ると、キーコキーとさえずる声が聞こえます。イカルの名は擬声語と云われます。
 
メジロ
 メジロは留鳥で、サクラの花や、ヤナギ類の新芽に群がります。ツイチェチェとかチ
 ィーチィーとかに鳴きます。
 
ウグイス
 ウグイスは留鳥で、いつも薮の中で生活しているので、自然での姿を見るのは意外に
 難しい。地鳴きはジャッとかチャ、さえずりはご存じホーホケキョです。
 
キジバト
 キジバトは留鳥で、ヤマバトとも呼ばれますが、今では都会でも普通に繁殖します。
 デデーボーボーと鳴きます。
 キジバトの前世は、山村の貧しい農家の息子でした。大凶作の秋、山で働いていた父
 親に、昼めしの炊麦の粉を届ける途中、谷川で道草をして粉を全部川に流してしまい
 ました。そのため父親は餓死してしまいました。息子はその報いでキジバトになり、
 それを悔いて今でも、「デデー(父よ)、コーケー(粉を食え)」と叫んでいるので
 す。
 
キビタキ
 キビタキは夏鳥で、夏のブナ林を歩くと、一番多く出合う小鳥です。ホッピッピ、ピ
 ーポロとかオーシーツクツクとかにさえずります。虫を捕らえ損なったとき、嘴でパ
 チンと火打ちのような音を出すので、この鳥の仲間を「ヒタキ」類と名付けたと云い
 ます。
 
オオルリ
 オオルリは夏鳥で、米代川流域には晩春に渡来します。タッタッとかクックッと地鳴
 きし、ピールリーとかルッルッとかにさえずります。
 
ノジコ
 ノジコは夏鳥で、アオジによく似ています。チッと地鳴きし、チョン、チョン、チー
 チュチュチーと声量の大きい明るい声でさえずります。
 
アカゲラ
 アカゲラは留鳥で、5、6月頃には盛んにドラミングの音を聞くことができます。キ
 ョッキョッと鳴きます。
 
カケス
 カケスはカラス科の中では一番小さい。普通は山の林に居ますが、冬には山村の軒下
 を覗きにやって来ることもあります。ジェーイッとかジャージャーとかに鳴きます。
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