0302 米代川の野鳥〈人里の鳥〉
 
                  参考:無明舎出版発行「米代川の野鳥」
 
キジ
 キジは山裾に近い、郊外の住宅地の近くなどで見られます。春の到来を告げる典型的
 なものは、キジの初鳴きです。ケッケーンケーンと鳴きます。
 
ホオアカ
 ホオアカは、ネコヤナギの綿帽子の先が少し黄色を帯びている小枝などに見られる、
 スズメのような茶色っぽい小さな鳥で、チョッ、チュッ、チャンと、途切れるように
 鳴いています。よく聞くと「嬢ちゃんスケッチ」と云う聞き倣ナしにぴったりです。
 
ホオジロ
 ホオジロは、低木の梢や電線に止まっているのがよく見られます。さえずりは、チッ
 チョンチリチリ・・・・・・・、聞き倣しは「源平つつじ白つつじ」とか「一筆啓上仕り候」
 とか云われています。
 
ヒヨドリ
 ヒヨドリは、四季を通して街中でよく見られます。特にサクラの咲く頃や、庭のウメ
 モドキの実が熟す頃にやって来ます。冬でもリンゴなど甘い果物で餌付けすると、ピ
 ーッ、ピーッと鳴いて行き来します。
 
マヒワ
 マヒワは、北国から渡って来て、晩秋の山麓でハンノキなどに群がって、種子を摘み
 出して食べています。チュイーン、チュイーンと鳴き、危険を察知するとジュクジュ
 クと鳴いて一瞬のうちに飛び去ってしまいます。春には芽吹いたばかりのシダレヤナ
 ギや、モミジに群がって花芽をついばんだり、タンポポの種子を食べたりします。飛
 び去るときの群れの羽音は意外に大きい。
 
ノゴマ
 ノゴマは北海道で繁殖し、米代川流域では春秋の渡りの途中、稀に見かけることがあ
 ります。キーキョロキーチリリとか、チョロチリチョロチリリとかにさえずります。
 
ヒバリ
 ヒバリは、タンポポの咲き揃った原っぱに、子供連れで現れることがあります。ビル
 ルッと地鳴きします。高い空でのさえずりは、複雑とのことです。
 
アオジ
 アオジは八幡平などの高山や北海道などで繁殖し、春秋に山裾などで見られ、西日本
 以南で越冬します。緑色のスズメと云った感じで、ツッ、ツッとか、チチッと地鳴き
 して薮蔭に降りて種子をついばみます。チョッ、ピー、チョッ、チリリリなどとさえ
 ずります。
 
コムクドリ
 コムクドリは、メジロやヒヨドリとともに、公園のサクラの花に群がって、蜜を求め
 て賑やかに競い合います。アカゲラの巣を奪うこともあります。ギュルギュルキッキ
 ッギュルギュルピリピリなどと鳴きます。
 
アカハラ
 アカハラは冷涼な気候の高原に棲むと云われていますが、郊外でも繁殖しています。
 朝の高原などで、キャラランキャラランチリーなどとさえずります。
 
クロツグミ
 クロツグミは、夏に渡って来て、暗い森の縁フチを棲み家として、落ち葉を蹴散らして
 ミミズをついばみます。キーヨコ、キョロン、キー、パピア、チョッチョッとか、又
 はキョッとか、ツィーとか、キョロッキョロッキョロッとかに鳴きます。
 
ツバメ
 ツバメはわが国では主に夏鳥で、チュビッとかツピーとかに鳴きます。
 ツバメの前世は、親危篤の知らせに、先を読んで葬式の正装をしていて、死に目に会
 えなかった息子だと云い、その報いとして、冬に海を越えて遠い南国まで行かないと、
 命をつなぐことが出来なくなったのだと云います。
 
オオジシギ
 シギの仲間は大抵川原や湿地で暮らしますが、夏鳥のオオジシギは乾いた草地や原野
 を選びます。ジーエップと鳴きながらゆっくり飛んでいるが、急速飛行に入ると切迫
 したようにズビヤクズビヤクと奇妙な声を出して急降下に移り、ガッガッガッとジェ
 ット機のような羽音を発てます。
 
カッコウ
 カッコウは夏鳥で、モズやオオヨシキリに托卵タクランします。ご存じ、カッコー、カッ
 コーと鳴きます。
 
ムクドリ
 ムクドリはわが国で繁殖する留鳥で、サクラの果実を好んで食べることから、サクラ
 ンドリとも呼ばれます。この鳥は、群れの行動をすることで生活を維持しています。
 リャーリャーとかジャージャーとかに鳴きます。
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