16e キノコにアタック〈林種別,旬別キノコ狩りガイド1〉
△カクミノシメジ
[別名]イヌシメジ
[発生時期]9月上旬〜11月中旬
[発生場所]地上
[見つけ方]マツとの混生林の山道を歩きながら,下り降りたところや道の両側をよ
く眺め透して見て下さい。根元がふくらんだ淡茶灰色,傘径4〜10p,高さ
7〜10pの大きいキノコが点々と見つかります。柄は中空で,触ったり傷つ
けると傘,柄,ヒダが黒変します。
[紛らわしい毒キノコ]クサウラベニタケ,ネズミシメジ
△シャカシメジ
[別名]センボンシメジ
[特徴]数十本が株立ちし,灰〜淡灰褐色の滑らかな傘を広げます。ヒダ,柄は白〜
灰色です。
[発生時期]9月上旬〜10月下旬
[発生場所]地上
[見つけ方]ホンシメジより少し早く,雑木林やマツとの混生林の中腹から峰の比較
的明るく落ち葉の多い地上に,大きな株をつくって生えます。地中に大きな
塊状の根株があり,そこから数十本ものキノコがゾクッとかたまって出ます
ので分かります。地中の根株ごと掘り採ったら,必ず落ち葉を掛けて環境を
荒らさないようにしますと,毎年同じところに出ます。
△アイシメジ
[別名]テッペングロ
[特徴]傘の中央部が濃く黒みを帯び,柄,ヒダ,肉は白〜黄色です。
[発生時期]10月上旬〜11月中旬
[発生場所]地上
[見つけ方]峰近くのマツの混じる広葉樹林の水はけがよく,やや湿った地上に生え
ます。幼菌の傘は山形で中央部が黒く,開くと扁平になり暗緑色の放射状の
模様になります。柄やヒダは白く,一部が黄色を帯びていて,雨に濡れます
と粘性がでます。
[紛らわしい毒キノコ]ネズミシメジ
△サクラシメジタケ
[別名]アカキノコ,アカンボウ,ドヒョウモタシ
[特徴]幼菌の傘は丸形,赤桃色で,傘が開くと暗紅色になり周辺は淡く白っぽくな
ります。傘径5〜12pの大型で,ヒダ,柄は初めは白く次第にワイン〜暗紅
色になります。
[発生時期]9月上旬〜10月下旬
[発生場所]地上
[見つけ方]里山のような低い雑木山の,マツが点在し少し傾斜になった水はけのよ
い地上に生えます。ドヒョウモタシの別名があるように,ゆく大菌輪をつく
って輪状に列をつくります。残暑がまだ残っているが朝夕めっきり寒くなり,
近くの道端などに白いツチカブリや赤いドクベニタケが見え始めたら出かけ
ましょう。
△ハエトリシメジ
[別名]ハイコロバシ
[発生時期]9月上旬〜11月中旬
[発生場所]地上
[見つけ方]ウラベニホテイシメジと同じように,マツの混じる雑木林のやや湿った
地上に散生します。淡黄色の傘の中央部が少し突き出た鐘形で,中央が厚く
濃い暗褐色の絹糸状の繊維が放射状に覆っています。柄は傘(径4〜6p)
に比べて長く,ヒダも白〜淡黄色です。うまみの成分であるトリコロミン酸
を多く含み,ハエの神経を麻痺させますが,人には無毒です。
[紛らわしい毒キノコ]クサウラベニタケ
△ツバアブラシメジ
[別名]ゴトカブリ,ヌルリンボウ
[特徴]幼菌は丸山形で淡紫を帯びヌメリが強いです。傘が開くと黄褐色,傘径4〜
10pになります。ヒダや柄は紫黄土色から褐色に変わります。柄高は5〜10
pです。
[発生時期]9月中旬〜11月上旬
[発生場所]地上
[見つけ方]雑木林をはじめ,マツ,トウヒ,スギの林や混生林など広範囲に発生し
ます。傘にヌメリがあり落ち葉などが付着していることが多く,ゴトカブリ
(ゴミカブリ),ヌルリンボウと呼びます。よく生えて見つけやすく大量に
採れます。アブラシメジとよく似ていますが,傘にシワがありません。
[紛らわしい毒キノコ]カキシメジ
△アブラシメジ
[別名]ヌルリンボウ,ヌランボウ
[特徴]傘に溝状のシワが放射状につきます。傘もヒダも粘土褐色,傘径5〜15pで
す。
[発生時期]9月中旬〜10月下旬
[発生場所]地上
[見つけ方]ツバアブラシメジと同様ですが,コナラ,ミズナラ,クヌギ,ブナ,シ
ラカバなどにマツ,スギが点在し,落ち葉が湿っているところを探しましょ
う。樹の大きい林のほうがよく見つかります。ヌメリのあるキノコは,雨上
がりにはよく光って見つかりやすいものです。粘りにゴミが付着しないよう,
根元の土をよく除去してから入れ物に入れて下さい。
[紛らわしい毒キノコ]カキシメジ
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