16c キノコにアタック〈林種別,旬別キノコ狩りガイド1〉
〈初秋・・・・・・8月下旬〜9月中旬〉
△マイタケ
[別名]クロフ,クロフサ
[特徴]次々とヘラ状の切れ込みのあるネズミ色の傘を枝分かれさせて出し,雨があ
ると急生長して1〜2週間で大株になります。なお,シロマイタケは肉がボ
ソボソしています。
[発生時期]8月中旬〜11月中旬
[発生場所]大木の根元
[見つけ方]里山のクリの実がはじける頃,ミズナラ,ブナ,クリ,トチ,イタヤカ
エデ,シイなどの老木の根元に発生します。山道からそれて草が倒れていま
したら,必ずといっていいほど,その先にはマイタケの生える老木がありま
す。あわてずマムシやハチに気をつけて,素手で丁寧に採りましょう。
△エゾハリタケ
[別名]ヌケオチ
[発生時期]8月下旬〜10月下旬
[発生場所]老木の枯幹
[見つけ方]マイタケを探しながら大木の上部をよく見て下さい。ブナ,カエデの老
木の枯幹部分に,白〜黄褐色,半円形の傘が層状に重なっています。下面に
は10oくらいの針が無数についています。
△ホウキタケ
[別名]サキアカ,マツヤマホウキ
[特徴]小枝の切れ込みが浅く根元の柄が太いのが特徴です。全体が白いシロホウキ
タケや,全体が淡紫のムラサキホウキタケも同様の形をしています。
[発生時期]8月中旬〜10月下旬
[発生場所]地上
[見つけ方]マツなどの混じる雑木山の峰付近の道端の,木の間の地面を透かして見
て下さい。大きな輪を描いて生えています。太い円柱状の柄から細かな枝が
出て先端が淡紅〜淡紫色になります。老熟すると白い柄部分も先端部と同色
になり,毒ホウキタケと見分けにくくなります。
[紛らわしい毒キノコ]キホウキタケ,ハナホウキタケ,コガネホウキタケ
△アカヤマドリ
[別名]アンパン,ロッピャクメ
[特徴]幼菌は濃黄土色,しわ模様のまんじゅう型でヒビ割れはありませんが,成菌
になるとシワが破れてヒビ割れます。傘裏は管孔,黄〜オリーブ色で厚いで
す。
[発生時期]8月下旬〜10月中旬
[発生場所」地上
[見つけ方]残暑の頃から,標高500mくらいのマツの混じったコナラ,クヌギなどの
広葉樹林の峰付近の登山道で,ヒビ割れ模様のある傘径8〜30p,黄土色の
大きな立派な傘のキノコに出会います。列状に生えます。秋のキノコシーズ
ンを告げます。
[紛らわしい毒キノコ]アシベニイグチ,ドクヤマドリ
△ヤマドリタケモドキ
[別名]ハチス,アワコ,アワダケ
[特徴]傘径7〜20p,高さ10〜20p,黄褐色〜暗褐色の傘で,湿ると粘り気が出ま
す。柄は単黄褐色で上部に網目模様,管孔は白〜黄緑,肉は白色で変色しま
せん。
[発生時期]8月下旬〜9月下旬
[発生場所]地上
[見つけ方]アカヤマドリと同じところに,また毎年同じところに生えます。比較的
低い里山の明るい,水はけの良い雑木林の地上から点々と群生します。
[紛らわしい毒キノコ]アシベニイグチ,ドクヤマドリ
△アカジコウ
[特徴]ずんぐりした柄には細かい網目があり,ふくらんだ根元は淡紅色を帯びてい
ます。淡黄の管孔や柄を傷つけたり,裂くと青変します。
[発生時期]8月中旬〜10月下旬
[発生場所]地上
[見つけ方]残暑のススキが穂を出す頃から,アカヤマドリと同じく山の峰などの粘
土質の明るいコナラ,ミズナラ,マツなどの混生林の地上から生えます。雨
上がりにはバラ紅色の美しい傘が多少粘性を帯ますが,乾くとビロード状に
なります。管孔で傘が赤いキノコには毒がありません。
[紛らわしい毒キノコ]アシベニイグチ,ドクヤマドリ
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