16b キノコにアタック〈林種別,旬別キノコ狩りガイド1〉
 
 △トンビマイタケ
 [別名]トビタケ,ナツマイタケ
 [特徴]幼菌は小さな純白の塊ですが,成菌になるとトンビが翼を広げたように大き
     くなります。裏の管孔面は白いが手で触れると黒変します。
 [発生時期]8月中旬〜10月下旬
 [発生場所]切株,ブナ,ミズナラの大木の根元
 [見つけ方]扇を重ねたように,毎年発生します。まだ傘の周辺や裏の管孔面に白さ
     が残っているうちに採ると美味しいです。山の峰付近の風通しのよいところ
     の大木の根元や,伐採後7〜8年経った切り株が狙い目です。よく根元にマ
     ムシが好んで潜んでいますので,採る前に棒で確かめて下さい。
                                                                              
 △チョレイマイタケ
 [特徴]菌核の上に白い点々が現れ,それが成長し少しササクレ模様のある傘を広げ
     ます。
 [発生時期]6月中旬〜7月下旬,9月上旬〜10月下旬
 [発生場所]地上
 [見つけ方]モミジ,カエデが点在する水はけのよい黒土の雑木林の地上に生えます。
     土の中に猪苓チョレイ(イノシシの糞)といわれる黒い菌核をつくり,その上に
     灰〜灰茶色の枝分かれしたもろい小円形,ロート状のキノコが束生します。
                                                                              
 △バカマツタケ
 [特徴]傘は径5〜10p,傘と柄に茶褐色の羽毛のような繊維状の鱗片がつき,ヒダ
     は白色です。
 [発生時期]8月中旬〜10月下旬
 [発生場所]地上
 [見つけ方]夏の終わりから初秋,マツタケよりも早く出て,香りはマツタケ以上に
     強く最上級です。コナラ,ミズナラ,ウバメガシにどの広葉樹の地上から生
     えます。腐葉土が多く,水はけや風通しのよいところが狙い目です。
                                                                              
 △ヤナギマツタケ
 [特徴]傘は径5〜10p,黄土褐色でなめらかです。柄は白色で上部に膜質のツバが
     あり根元は淡褐色となります。
 [発生時期]6月上旬〜10月下旬
 [発生場所]枯木,枯幹
 [見つけ方]湿った沢地などのヤナギ,カエデ,ニレなどの広葉樹枯木,生木の腐朽
     部に生えます。公園や街路樹のヤナギも狙い目です。
                                                                              
 △キツネノチャブクロ(ホコリタケ)・タヌキノチャブクロ
 [別名]煙出しキノコ
 [特徴]キツネノチャブクロ:林内,草地,土手など腐葉土が多い地上に発生します。
     ぎぼし状の柄があります。
     タヌキノチャブクロ:朽ちた木や埋もれた木に生え,柄が短いです。成菌は
     褐色のヒビ割れ模様になります。
 [発生時期]6月中旬〜10月下旬
 [発生場所]地上(タヌキノチャブクロは倒木,埋木)
 [見つけ方]老菌になると球状の頭部の中央部に穴があき,胞子を煙のように放出し
     ます。梅雨どきから秋にかけて発生し,外皮も肉も白い幼菌のものを採って
     下さい。
                                                                              
 △ナギナタタケ
 [発生時期]8月上旬〜10月上旬
 [発生場所]地上
 [見つけ方]夏から秋にかけてマツやモミの混じる林内の地上から,高さ5〜15pの
     細い棒状のキノコが束生します。黄色のナギナタタケと,太針状の紅色のベ
     ニナギナタタケがあります。アカマツ,クロマツ林には紫色のムラサキナギ
     ナタタケが出ます。
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