04a 八幡平の植物
 
〈池沼と湿原の植物・硫気孔原の植生〉
[41八幡平の池沼・湿原]
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〈焼山の植生〉
 焼山は、八幡平の西にある標高1377mのコニーデ型火山である。コニーデ(成層火山)
とは火山の形態の一つで、噴出した溶岩や火山灰が次第に噴火口の周囲に堆積して層を
なしている円錐形の火山である。
 焼山は未だ弱いながら火山活動を続け、噴火の痕も生々しく、荒涼とした地形に加え
て、厳しい気象環境の影響も受けて特異な植物景観を呈している。
 
 後生掛温泉から焼山までは、ほぼ尾根伝いに約6qである。途中の国見台までは、ブナ
の純林から、やがてアオモリトドマツとダケカンバの密林へと変わる。ブナやアオモリ
トドマツの樹皮に垂れ下がるサルオガセ(地衣類)を見ることが出来る。国見台(1322m
)付近からは、アオモリトドマツ・ブナの間にかなり多くのコメツガの混生する珍しい植
生も見られる。
 次のもうせん峠一帯は、高山乾原の最も顕著な植生が見られる処で、冬の厳しい北西
の季節風が吹き抜けるため積雪が少なく、雪による保護がないので、アオモリトドマツ
やダケカンバはなく、代わってガンコウランのような矮性低木群落が成立している。こ
の辺一帯は、ガンコウランの大群落が正に毛氈モウセンを敷き詰めたように地面を被ってお
り、その中にイソツツジ・ミネズオウ・シラタマノキなどが混じり、場所によってはハイ
マツの群落が見られる。このもうせん峠に広がるガンコウランの群落については、これ
だけの大規模なものは、わが国でも大変珍しい貴重なものとされている。
 もうせん峠から焼山(1366m)、鬼ケ城にかけては、裸地や岩石地帯が多く、ガンコウ
ラン・ミネズオウ・イソツツジなどの群落が見られる。
 
〈八幡平で見られる珍しい植物〉
ツルキツネノボタン キンポウゲ科
 キツネノボタンの近縁種で花後に茎が倒れて新苗が出来る。花期7〜8月、分布は八
 甲田山・月山・八幡平等。
ウコンウツギ スイカズラ科
 落葉低木で2m位、夏の初め黄色の鐘状漏斗形の花を着ける。分布は北海道・東北地方
 北部の高山。
ガンジュアザミ キク科
 高さ1m内外の大形のアザミ。花期9月上旬、岩手県を中心に東北地方の高山(岩手山
 ・早池峰山・八幡平など)に産、岩手山の別名巌鷲山ガンジュサンで発見されたため。
ネムロコウホネ スイレン科
 コウホネより小形で径2〜3pの淡黄色の花を着け、葉は水面に浮かぶ。花期7月中
 旬、分布は北海道東部・本州北部の山地池沼で、八幡平では長沼にのみ産する。
リンネソウ スイカズラ科
 常緑矮生低木で亜高山から高山帯へかけての針葉樹林内に稀に見られる。花期7〜8
 月、分布は北海道・本州中部地方以北の深山で、八幡平では畚岳モッコダケで稀に見られ
 る。
エゾツツジ ツツジ科
 高山帯に生えるツツジで、茎は地を這い上部は斜上して10〜30pとなり、濃紅色の花
 を着ける。花期7〜8月、分布は北海道・本州(岩手山・秋田駒ヶ岳・早池峰山・八幡平
 )で、八幡平では源太森とその周辺の斜面に見られる。
ミヤマヒナホシクサ ホシクサ科
 高山の池塘チトウなどに見られる2〜8pの小形の植物。分布は東北地方の高山湿地。
コメツガ マツ科
 常緑針葉高木で亜高山の岩礫地に生える。分布は本州(北〜中部・近畿地方南部)・四
 国・九州の亜寒帯で、八幡平の蓬莱境ホウライキョウではアオモリトドマツとコメツガの混生
 林が特異な景観を呈して有名である。
オノエラン ラン科
 高地に生える高さ10〜15pの小形のランで純白の花を着ける。花期は七月中旬、分布
 は本州(中部地方以北)で、八幡平では焼山にのみ見られる。
イワヒゲ ツツジ科
 常緑矮性低木で高山の岩隙に見られ、白い花を下向きに咲かせる。花期7月、分布は
 北海道・本州中部地方以北で、八幡平では鬼ケ城付近の岩壁に生育。
 
 その他、八幡平産で珍しい植物として、ヒメミズニラ・ヌマスゲ・ヤチラン・イワツツジ
・ミヤマアケボノソウなどがある。
 
[関連リンク(56「八幡平」の名の由来)
[地図上の位置(焼山)→]
▲鹿角市恒例八幡平美化登山
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