Wind -a breath of heart-
Wind -a breath of heart-
2002年4月19日 minori発売
評価:[B-3A-2A-A]

想いは、遠く離れてても届くんだよ。
そして想いを無くさない限り、また会えるの
・・・今、私たちがこうしているようにね。


<動作環境&情報>
OS: Windows98/Me/2000/XP
CPU: PenII 200MHz/Cel 300MHz
メモリ: 64/128MB
ビデオ: 800×600×16bit
音源: PCM、ボイス有り
HDD: 500MB
DirectX: 8以上


シナリオ: 古我 望 / 向井 正哉
原画: 結城 辰也 / 庄名 泉石
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コメント
システム:B
基本システムはAVGで、ほかの一般的なAVGと基本的には変わりません。バックログや既読スキップ等もついています。

・・・とここまでは前作BITTERSWEET FOOLSのコメントと同じなのですが、基本システムの構成は変わらないものの、それなりにバージョンアップはされてます。個人的に気に入ったのは、バックログ中でも声がだせるという点でしょうか。あまり他では見ない機能ですし。

ただ、やはり不具合もそれなりにあるようです。私の環境では、たまにでるVorbis関連と思われるエラー(強制終了・コンプまでに3回起こりました)と、なぜか「覚」という文字がでない(フォントの問題?ゲーム再起動で直る)という不具合だけで、それほど致命的ではなかったのですが、環境によってはいろいろあるようです。一応修正パッチがVer1.02まででていますので、これからやる人は当てておきましょう。

まあ、前作BSFに比べるとはるかにましと思いますが、もうちょいがんばってほしいですな。他社も似たりよったりですけどね(苦笑)
シナリオ:3A
学園生活をメインにした第1部、ヒロインごとのストーリーと関連した様々な謎が解明されていく第2部とに別れています。

第1部はプロローグであるみなもとの再会から始まり、ごく普通?の学園生活が描かれており、ほんわか〜として雰囲気で進んでいきます。キャラクター自体の魅力もあり、いろいろと伏線もはられていてなかなか良い感じです。ただ、全キャラにまんべんなく話がふられるため(後半は選択肢によって変わりますが)、キャラごとにみると弱冠ボリューム不足かと(とくに彩)。あと、文章に多少手抜きがある点が残念ですね(テスト時のセリフとか)

第2部はネタばれになってしまうのであまり詳しく内容に触れられないのですが、基本的には第1部後半での選択肢によって各ヒロインごとの話になります。

まず、ひなた編ですが、基本的にこの娘だけ弱冠他と話の毛色が違うように感じました。かなりありがちなパターンですし、他と比べて評価がすこし低いのですが、ひなたというキャラクターに救われているので、それほど悪い感じがしません。

望、わかば姉妹編ですが、この姉妹の関連した話も、ありがちですが、うまくまとめられていてよかったです。話的にも好きな話ですし、最後もきっちり書かれていてよいですね(とくに望)。わかば編では隠された謎(伏線)の一つが明かされるのですが、その分わかば編自体のストーリーが弱冠薄くなってしまうのが残念かと。個人的には望編のほうが好きです。

みなも、彩編ですが、ともに謎(伏線)が解かれつつ(特に彩)、彼女たちの想いがきっちり描かれていて非常にいいです。とくに彩編ラストはちょいやられますな。残念なのは、みなもはよいのですが、彩が第1部での関りが弱冠少ないため、彩編に行く動機が若干弱いことでしょうかね。それでもどちらの話も超お気に入りです、わたしは。

基本的にしっかり伏線をはりつつ、ちゃんと消化し、各キャラクターの想いがきっちり描かれていてうまいです。ただ少し残念なのは、第1部での手抜き部分と第2部でのセリフで少し冗長な部分がある、というところでしょうか。後、ひなた編はもう一ひねりほしかったですね。
ビジュアル:2A
メインの原画の人は前々から知っていたので安心していたのですが、CGに関してはやったらすぐわかるのですが、少し不満が残ります。まず立ち絵のバランスが弱冠おかしい。目がやたら大きいんですな。1枚絵に比べると明らかに違っています(1枚絵でもその傾向のものもあります)。あと、1枚絵の枚数がかなり少なく、質にもばらつきがあるんですよね。枚数自体は他作品とくらべると同程度かも知れませんが、内容に比して少なく、そのため、ストーリー自体のボリュームが少なく感じてしまいます。1枚絵が欲しいなと思ったところが何ヶ所あることか(苦笑)。ただ、いい出来のものは良いですし、2画面分のものもよく使われていて、その点ではよかったかと。私的にはもともとこの方の絵が好きなのでよいのですが、もう少しこの人の普段の絵柄がでれば言うことなかったんですけどねぇ。

で、これだけいいつつなぜこれほど評価が高いかというと、ムービーの評価がここに入ってくるからです。はっきりいいましょう。ムービーは最高クラスの出来です。というか、ゲーム内ムービーとしては最高かと。BSFの時からわかってたことなんですが、さすがとしかいいようがないです。OPムービー1はDLができるのでぜひ見てみましょう。ちなみに初回版には高画質版ムービーが特典でついているので買うなら初回版ですよ(ぉ。で、ムービーの評価入れると2Aになるってことで(ムービーだけなら3A、いやVAクラスありますが)
サウンド:A
OP1、2ともにいい曲です("Wind"と"Dream")。はっきりいってこの曲とムービーがくると何物も太刀打ちできませんな。個人的にはどちらかといわれると"Wind"の方がいいですが、"Dream"も使われる場面がうまいし、ほんとにいい曲です。EDもいい曲ですが、弱冠ストーリーによっては少し雰囲気が違うかも(^^;

BGMは曲はいいのですが、弱冠曲数が少ないかと。あと微妙に場面とあってない時もあって、ここらへんはBSFの時からあまり進化していない(ぉ。

あと、声はほとんどイメージにあっていてよかったのですが、唯一彩だけは少しイメージと違ったかも。まあ、あくまで私の初期イメージなので、いまではほとんど違和感はないのですが(ぉ

しかし、BSFの時からいい曲多いですな(特に歌は)。今回は前のようにCD-DAを使っていないので特に不具合もなく、Aに格上げしてみました(声もついてるし・笑)。個人的にはOP2曲だけで2Aクラスなんですけど、やはり曲数がね(ぉ
総合
非常によかったです。楽しめました。前作BSFよりわかりやすい内容なのでそれなりに万人受けするかと思いますが、やはりminoriらしくそうストレートには行かない所が個人的にはよかったです。とくにみなも、彩、望編は私のツボをついてまして、回避不可能です、わたしは(ぉ。ムービーもますます快調ですし、これであとはCG関連がもうすこしなんとかなっていれば、最高クラスの出来だったんですけどねぇ。

まあ、作品内CGに不満はありますが、ストーリー自体は非常によいのでぜひ一度やってみてほしい作品ですね。ここ最近の作品の中ではかなり楽しめるストーリーだと思いますんで。今のところ(5月3日現在)、今年度のいい作品をあげるならこれがトップ、といった感じです(ってそれほど多くやったわけではないんですが)

ところで余談ですが、右の絵はゲーム内では使われてませんね。残念。ぜひ入れてほしかったなぁ。
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攻略とおまけ?
おまけはなしです。ムービーでもDLして見て下さい(笑)

攻略自体は非常に簡単です。そもそも選択肢がそれほど多くありませんし、それぞれが独立した選択肢なので、目指す相手にさえかまっていればすぐにコンプできます。

ちなみにひなた編だけ第2部OPムービーがないようです。また、望&わかば姉妹は第2部になってから選択肢によって別れますので、第1部では同時攻略ってことですね。

第2版(2002.05.04) written by fau.
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