D.C.
D.C. 〜ダ・カーポ〜
2002年6月28日CD版、7月26日DVD版 
CIRCUS発売
評価:[A-A-3A-3A]

枯れない桜が咲き誇る初音島。
そんな不思議な島を舞台に、これまた、
なにもないところから和菓子を生み出す力と、
他人の夢を見せられる力という2つのメルヘンな力を持つ
主人公がおりなす、
ちょっと甘くせつなく、こそばゆい恋物語。


<動作環境&情報>
OS: Windows98/Me/2000/XP
CPU: PenII 300MHz/PenIII 600MHz
メモリ: 64MB/128MB(96MB/128MB)
ビデオ: 800×600×24bit/800×600×32bit
音源: PCM、ボイス有り
HDD: 400MB/800MB/1.3GB(400MB/1GB/2GB)
DirectX: 5以上
カッコ内はDVD版


シナリオ: 御影/呉一郎/よこよこ/まり
原画: 七尾奈留/igul
音夢
コメント
システム:A
基本的に単純なAVGです。AVGによくある機能は大体ついてます。
既読スキップや過去ログ等も完備しており、画面や音などの設定も細かくできます。
セーブ場所も50ヶ所(うち2つは自動)あり、そもそもほとんど攻略の必要ないこのゲームでは十分でしょう。

ここのゲームの特徴であるすべてのシーンの回想モードも完備しており、
また、既読スキップ以外にも一度読んだシーンをあらすじで表示してくれる機能もあります。
まあ、かなり至れり尽くせりですな。

また、ゲーム内の効果等もスムーズでよくできています。桜の舞うシーンなどはさすがですね。
他にも目覚ましシステムやガヤシステムなどもありますが、基本的にはオマケです。
しかし、こういう工夫をするのは好感がもてますね。

個人的に唯一の不満点はセーブする際にアイコンをいちいち選ばないといけない点でしょうか。
セーブの目安としてアイコンはあっていいのですが、できればデフォルトアイコンを設定して選ばない場合はそれになるとか、
直前のアイコンをデフォで選択してあるとかしてほしいですね。

あと、これを書いている時点では詳細は不明ですが、DVD版には致命的なバグがあるらしく(店頭分は)回収になってます。
すでに持っている人はユーザーカードを送付するとパッチCDが送られるらしいです。
しかし私の環境では特に大きなバグはなかったような気もしますが。
シナリオ:A
概要は上に書いた通りで、基本的に、1年中桜の枯れない不思議な島の学園を舞台に話はすすみます。
ただ、もちろん単なる学園物というわけではなく、主人公他、何人かが持つ不思議な力や枯れない桜などを題材にして話は進みます。
そのささいな力は何をもたらすのでしょうか・・・。

とまあ、書いてます通り、基本的にほのぼの系です。特に前半部分は。
しかし、後半部分になると弱冠シリアスになりますけど、それはやってのお楽しみということで(ぉ

ただ、発売前の期待が高かったせいか、シナリオの評価自体はいい話を聞きませんし、実際私もそれほど評価しているわけではありません。
実際前作(水夏)よりも評価値は悪くなっています。
だからといってそれは相対的な話で、悪い評価というわけでもないんですが、それだけ期待が高かったということです。

まず、主人公たちの持つ力が分かりにくいし生かしきれていない。
また、前半と後半がかなりかけ離れていて違和感がある点でしょうか。
あと、シナリオ自体が少し長いため冗長になりすぎている。
また、その割には肝心な部分がさらっとしすぎているなど、いろいろ不満があります。

しかし、それらを補う形でキャラがたっています。
各キャラクターの個性と魅力が十分に反映されており、そういった面では非常に良い感じです。
その意味でもほのぼのした前半部分のほうが個人的には好きですね。
そういった点でも後半とのつながりが欲しいところなんですけど(もちろん伏線ははられてますがもう少し前面にだしても・・・)。
逆にキャラが立ちすぎて相対的にシナリオが低く見られるのかもしれません。
こういうのは難しいところですね。

ただ、個人的に言わせてもらうと、本当にキャラはいい(笑)。マジでいい(爆)。
個人的お気に入りは、音夢、猫耳、わんこ、ことりあたりでしょうか。前3つはマジ直球です(笑)。
猫耳とことりについてはストーリーも決して悪くはないので(猫耳は直球、ことりは巧く設定を使っていると思います)、さらにいい感じです。

なんにしてもシナリオ自体の評価は前作(水夏)のほうがいいってのが問題かも(ぉ。
シナリオライターの数が多すぎるのも問題の一端をになっているような気もするので、
せめて2人ぐらいにしてまとめてほしいところです、このヒロイン数なら。
ビジュアル:3A
ビジュアル面は非常にいいです。立ち絵パターンも多く、塗りも非常に奇麗です。
背景等もすばらしいですし、さすがですね。1枚絵も特にいうことはありません。
なんというかここは前作もそうですし、他もいろいろ手伝っているだけあって、CGレベルは非常に高いと思います。

ただ、ちょっと難を言えば、もう少し1枚絵が欲しいところ。
標準程度の枚数はあるんですが、シナリオでも書いた通り、内容が結構長いので1枚絵が欲しいと思う点もたくさんあります。
そういった1枚絵によるメリハリがないためにシナリオの評価が落ちているのも弱冠あるかもしれません。

ちなみに個人的にお気に入りCGが多いのはわんこかな〜(ぉ
わんこ
サウンド:3A
音楽についても特に言うことはないくらいいい出来のものが多いです。
OP、ED(2曲)、挿入歌どれをとってもよい曲ですし、非常にお気に入りです。
BGMも雰囲気にあった曲が多くてさすがとしかいいようがないですな。
個人的にはオルゴール曲が好きです(基本的にオルゴール曲の好きな人なので)。

ただ、挿入歌とEDの録音レベルが低いせいか、ほかのBGMと比べても音が小さく、特に挿入歌は聞こえにくい気がします。
もうちょっと調整が欲しかったですね。

CVもキャラにあっていて文句なし。
あ、ばあちゃんとさくらが一緒なのはちょっとあれですが(ばあちゃん若すぎ・笑)。
総合
さて、シナリオ部分が非常に辛い評価になったかもしれません。他が非常にいい分、余計に残念に思えます。
総合的に見れば高い評価なんですけど、基本的に私はシナリオに一番比重を置いていますし。
ただ、書いてある通りキャラ自体は非常に良いので、それだけでも結構元は取れたかもしれません。
やっぱいいよ、音夢、わんこ、猫耳っちは(笑)。
なので、キャラ萌え(ぉぃ)したい人などには良いかもしれません。
あと、ほのぼの系好きな人にも前半部分は結構いいかと思います。

なんにしろ、批判こそ多いものの、今年発売の他作品と比べても決して見劣りするものではないので(かといってずば抜けているわけでもないですが)、
気になる人はやってみてもいいと思います。

次回作は水夏を超えるシナリオで来て欲しいですね。
ことり
攻略とおまけ?
攻略はほとんどないといってもいいと思います。
基本的に前半部分は目当てのヒロインをおっておけばいいだけですし、
後半はほとんど選択肢はありませんので(あっても普通に選べば特に問題ないと思います)、物語りを楽しんでください。
唯一、音夢だけは後半に即バッドエンド行きとかもあったりするので多少注意が必要かと(でも難しくありません)。

ほかの注意点としては、眞子については途中のテストを7問以上、かつ、他のヒロインを避けていけば自動的に行きます。
あと、わんこと猫耳メイドは4人のメインヒロインをクリアすると選択肢が出てきます(2/24)。
ここの選択肢で任せるか、自分でいけば各ルートに自動的に行きます。

おまけは曲紹介でもしようかと思いましたが、すでに書いたのでのやめておきます。
曲紹介

第1版(2002.09.01) written by fau.

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