Vol.23 1998年10月04日Sunday
私の英国生活の最後は、ハプニングから始まりました。横浜優勝!? …確かにそれもハプニングの一つかな…失礼なこと言うな!! …と一人でボケ&ツッコミをしてしまいましたが、22日(火)の朝のボランティアミーティングのことです。Chapel Flatの一室からノミが出たそうで、緊急に駆除をするという旨を伝えられました。それはつまり、Chapel Flatの住人の非難勧告でもあったのです。この日はボランティア全員の仕事は取り止めとなり、各自の布団、枕、そして所持する全ての衣類の洗濯を義務づけられました。今着ている服も全てです。「…!?」と突然の勧告に唖然とする私。まさかこんなに早く荷物のパッキングをすることになるとは(笑)。Chapel Flatに生活するボランティアは13人。当然洗濯渋滞(この様な単語が存在するのでしょうか?)を引き起こしました。朝11時から始まった関連の仕事が夜遅くまで続きました。
私は19:30に生徒とPubに行く約束があり、途中で抜けました。そして21:30にスタッフのH.B.とその彼女と待ち合わせ、『AXION』に行きました。この店はPub兼Theatreで、この日も6組(以上)のパフォーマーが来ておりました。しかも今回は全てFreeということで、飲み代だけを支払うといったリーズナブルライブ!! 1時まで寛ぎながら耳を傾けていました。
翌日のoff日を使ってBristolに行ってきました。11:35Cheltenham発のNational Express 337(£4.75リターン=\1,188)で13:10Bristol到着。先程Tescoで購入したパンケーキとプリングルス(ポテトチップス)でAvon河岸でランチを取り、インフォメーションセンターへ。Bristolには前に一度来たことはありましたが、観光したことがなかったので、そこで見つけたツアーバス£4.00(学割)がとても魅力的に思えました。14:09にインフォメーションセンター前のバス停から乗車、Dock、橋、公園等を廻りました。
16:30に再びCoachに乗車、30分ほど通勤渋滞に巻き込まれながら18:15にCheltenhamに戻ってきました。18:15…NSCの夕食は18:00までなので、空腹状態の私は何とか格安に夕食を済ませたいと試行錯誤すること15分。Tescoに一先ず行き、ディスカウントコーナーを覗いてみたら、おおっ! あるではないか!! 格安の食料が!! ここのTesco Metroは19:00閉店なので、ファーストフード(サンドイッチ等)の価格が閉店15分前に突然破格になるのです。£1.99(\498)が£0.10(\25)になったサンドイッチ、考えること1秒未満で即購入。2ケのサンドイッチとカップに入ったイチゴの3点で£0.30(\75)で私のお腹の足しとなりました。
19:30のNSCバスで帰宅し、昨夜から生活しているManor Houseに戻りました。今回、1部屋に7人の男性がシェアするといった『ドミトリー』のような生活が土曜日まで続きました。特に私のようにケアスタッフだと、朝7時前に起床しなければならないので、さぞかし他の教育スタッフに迷惑をかけたでしょうに。まぁ、私も仕事前日の夜は、ウルサすぎてなかなか寝つけませんでしたが(涙)。ちなみに翌日の夜は生徒と同じフラット『Octagonal Court』の一室に寝かせてもらいました。安眠。
仕事上がりの23:00にパーティーでお酒と寝不足に悩まされた翌日の26日(土)の9:30にタクシーで鉄道駅へ。この日は2人のチェコ人ともう一人の日本人の4人でCardiffに小旅行をしてきました。Cardiffはイングランドの西に位置するウェールズの首都で、直通の列車で1時間10分の距離にあります。£9.40(週末日帰り往復)の切符を購入、10:06のIntercity(日本でいう特急)で一先ずBristolへ(直通列車は50分待ちでした、トホホ…)。そしてそこから他のIntercityで海底トンネル経由でCardiff入り、11:56のことでした。
駅構内のInformation Centreでおおよそのプランを立て、歩いてCardiff Catsleへ。£3.60(学割=\900)で入場した城は、以前、チャールズ皇太子の即位した所でもあります。ちなみに彼の正式名はプリンス・オブ・ウェールズ(ダイアナがプリンセス・オブ・ウェールズ)。城の内装はどこかチャイナチック、友人も同様の意見でした。城を見学後、私はラブ・スプーンを購入。ラブ・スプーンとは文字通り、恋人や大切な方に送る木製のスプーンで、様々な形がそれぞれの特徴を表しているとか(詳細は知りませんが(笑))。…今回はあくまで『土産』です。あげる人ができたらなぁ…と一人切願する雨のCardiffでの私。
いくらロマンチック(?)に浸ろうとしても私の空腹度は進むばかり。NSCのダイニングで戴いたランチパックのサンドイッチ、クリスプ、ビスケットを雨を避けた地下道で食べました。…虚しい…ここまでお金をセーブする自分が(笑)。
その地下道を通り抜けると、タウンセンター、そして『National Museum of Wales[国立博物館]』が見えてきました(£2.50(学割)=\625)。当初は45分程度で切り上げようと各自思っていたのですが、そこの施設の内容は素晴らしく、1時間延長する考えを全員が持っていました。私は特にMonetの絵画に出会えて感動しました。青や黄の淡い色が心を落ち着かせてくれます。
国立博物館から鉄道駅までの道程の途中に栄えた通りがあり、雨にも関わらず、土曜日のせいもあって賑わいを見せておりました。聖ジョーンズ教会前のパン屋の窓に貼られた『フランスピザ£0.65(=\163)』に魅かれて早速注文。さすが人気商品(?)、20分以上も待たされて新しいピザができました。味は…普通。20分も待たされたので、列車の時間まで20分しかないゾ!!
17:04 Cardiff Central駅発の列車に乗車、まったく読めないウェールズ語の駅表示盤を後にし、18:20にCheltenham Spa駅に無事到着しました。18:45にNSCに到着、Chapel Flatも無事開いていてホッとしました(^。^)。
27日(日)の23:00、ボランティアのK.A.の誕生パーティーがChapel Flatで催されました。事前にみんなで買ったセーターを気に入ってもらえてよかったです。ただ、私は翌日仕事なのですが(苦笑)。
ここの所E-mailを開ける時間がない為、友人に失礼なことをしております。私のE-mail環境は決していいとは言えませんね(使用できるだけでも幸いなのですから)。情報処理室『Star Base』の使用時間が限られているため、尚更です。今年に入って『Windows98』に切り替わり、またパソコン本体も処理能力のより早いタイプ(詳細は知らないが)が導入されつつあります。…しばらく使ってなかっただけにこの様変わりには驚かされました。E-mailもたくさん戴きました。どうもありがとうございました。
このCotswords滞在中に各村を廻ってきましたが、最後まで達しえなかった『Broadway Tower』に30日(水)に行ってきました。8月中に一度Broadwayには行ったものの、塔の所在地が分からず仕舞いで泣き寝入りしていたのですが、今回は朝からじっくり時間をかけて探索してきました。10時にRayal WallからのバスでBroadwayまで£1.55(片道)、11時に下車し、footpathの看板の通り進んでいきました。footpath…小道もしくはケモノ道とでも訳せましょうか、とにかく道の幅も決まっていない方向だけ決まっている漠然とした道なのです。もっと分かりやすくいえば、牧場の中を自分の思うがままに(信じるままに)進んでいく「フィールド」のことです。従って、目標にするべきポイントがまったくないのです。羊や馬の群れを避けながら進んでいく楽しみは充分感じられるのですが、無事にたどり着くのか否かは最後まで分からないのでした。結果的には、私のラッキーさもあって、12時に塔に到着しました。Broadway Towerはあまり観光化されていないので、『地球の歩き方』だけでは到達しにくいかと思いますが、その分素朴な塔の『味』を感じることができました。£1.5(学割、=\375)で入場し、4階建ての塔を登り詰めました。そこから眺めるCotswordsの緑々としたフィールドは英国の素顔を感じさせます。そしてそれに直面した時、時間の流れが突然遅く感じられる『英国病』に感染してしまうのです。
夕刻に一度NSCに戻り、夕食後に生徒の一人とF.K.の通う教会に顔を出してきました。…ミサは日曜日だけでなく、水曜日にも催されているのでした。内容は日曜日版と若干異なり、宗教の歴史等の「講座」色濃厚でした。当日はスライドを使用した聖書の研究家の一人の歴史を説いていました。そのまま夜はNSC別館のOverton Houseに下り、T.M.の部屋に泊まらせていただきました。実は彼も大の酒好きで、この夜も飲もうかと地元の酒屋に出向いたのですが、時は既に21:00、閉店していました。「こうなったらBig Tescoに行こう!」と町外れにある大型店舗『Tesco』に行きました。実は今年の夏から、日本でいう『ダイエー』タイプの大型スーパーが24時間営業に乗り出し、お酒も23時まで購入可能となりました。しかしレジが30台ほどズラ〜ッと並んでいる程の大型店舗での24時間営業は元が取れるのでしょうか?でもお酒が購入できた喜びで笑み広がる私なのでした。
宴で盛り上がった翌朝10月1日(木)、ホットサンド器でランチパックを拵え、9時にCoach Stationへ。…Oxfordはコッツウォルズの東に位置する『学生の町』として栄えている著名な所…にもかかわらず、今まで一度も訪れたことのなかった私、なんて怠惰なのでしょうか(笑)。ここCheltenhamから直通バスが走っていたことも半年以上前から知っていたものの、気軽に行ける点でいつも後回しにされていました。それがまさか帰国直前まで『保存』されていたとは…(笑)。9:20発の『Swanbrook』という地元のバスに乗車、£6.00(=\1,500、日帰り往復)で片道1時間半の小旅行を楽しんできました。
10:43にOxfordのCoach Stationに降り、目の前のInformation Centreへ。…Isle of Manの時もそうでしたが、最近5年間の間にInformation Centreが町の中心部から交通機関の拠点に移動していることが気になりました。94年度の『地球の歩き方』のマップで記されている所とは異なっているのです。まぁ、そんなに深刻な話ではないですがね。そこのCoach Stationを始発とするツアーバスが2社あり、私は格安の会社を選択、白い2回建てバスの『Oxford Classic Tour』に参加(£5.00、学割)しました。2社とも走るルートは同じなのですが、添乗員が口頭でガイドするか、ヘッドフォンでお客それぞれが説明を聞き入るかの違いで、私のは後者でした。各席にヘッドフォン・ジャックとチャンネルがあり、8カ国語のなかから選べるといったモノで、嬉しいことに日本語も含まれていました。所要時間1時間のツアーバスで再びCoach Stationに降り、今度は歩いて町散策。最初はCoach Station裏のマーケットに顔を出しました。骨董品、CD、アーミーグッズ等。こういうのを一度見てしまうとなかなかそこから抜け出せないのは私だけなのでしょうか?わざわざOxfordで物色しなくても…と分かっておりながら物色してしまう…『イヤヨイヤヨモスキナウチ(by Tamatake『ツルモク独身寮』より)』の名言(?)の通りです。
そこから市の中心に入り、ショッピング街を通り抜け、Christ Charchを見学。まぁ、外観を見ただけなのですが(笑)、壮大な外観がOxfordに来たことを実感させてくれました。3年前にフジテレビ『メトロポリタン・ジャーニー』で石田ゆり子がOxfordを紹介した時に取り上げられた『Alice's Shop』がこの教会の前にひっそり構えておりました。『不思議の国のアリス』の原作者はOxford大学の教授で、ここのお店はアリスが飴を買いに訪ねてきたという設定でした(勿論、この物語はフィクションです)。石田ゆり子のオススメの商品は\3万以上する『登場人物を彩ったチェス駒』でした。さすがに私の手に入れられるものではありませんでした。クソーッ、芸能人め!!
その後、持参したホットサンドを公園で食べ、大学見学。日本でイメージする大学の形態とは異なり、校舎と校舎の間にお店があるといった感じです。例えて言うなら、研究棟と一般教室の間に『ダイエー』や『マック』があるといった感じです。『大学の中に街がある』というキッチコピーに納得です。
17:40にCoach Stationから最終バスにてCheltenhamに戻りました。結果的には6時間滞在したわけですが、時間がやや不足気味でした。将来、再び訪れてみたい場所です。
翌日の2日(金)は仕事、休憩を見計らってStar Centreのグッズを購入しました。まぁ、自分だけのお土産ですね。ロゴの入ったキーホルダー、ポロシャツ、トレーナを選びました。
この日にロンドンの友人からE-mailを受け取りました。9日(金)にNSCを去り、彼の家に2泊する予定で、早速Welcomeを戴きました。彼とは『Dis-Com 2』で取り上げた「千葉県」「腹切り」等を発する現地人で、この一年間の間はE-mailで遣り取りをしていました。今回彼の自宅にお世話になるのですが、会うのは実に1年ぶり、懐かしいです。
夕食を取り終え、17:45にNSCバスで恒例のGlos.Cinemaへ。今年の7月にLyonに行った時に既に現地で上映されていた『Leathal Weapon 4』をずっと心待ちにして約3カ月、9月末にやっと英国に上陸しました。前3作目からの続きでした。スピーディーな展開と、何より笑えるシーンの多さが人気の秘訣でしょうか、館内は満席でした。
3日(土)の仕事の終わった23:00、自分の部屋で寛いでいたら、突然の訪問客!! 7月まで一緒に働いていたデンマーク人の女性と、2年前まで働いていたドイツ人の女性と友人のスタッフが私に会いに来てくれました。シャンパンを戴き、部屋で開け、他のボランティアの友人と共に乾杯しました。私も嬉しさの余り、お酒がすすみ、仕舞いにはBroken Englishになってしまい、みんなから笑われました。例えば『broken(breakのpast形)』を『brokened(?)』と発音してしまうといった感じです。恥ずかしい限りです。
2時まで酒盛りしていたので、その次の朝は疲れが残っていました。が、スタッフのM.S.とアーミーショップとPubに行く約束をしていたので、否応にも起きるしかありませんでした(笑)。私は別にアーミーマニアではありません(笑)。ですが、アーミーパンツをよく履いて仕事していたので、彼には私がそういう人に思えたのでしょう。日曜日だというのにOPENしているSHOP『MASH』[www.dowco.co.uk]へと案内してくれました。場所はGloucester。彼がメンバーズなので、£11.99(\2,998)のアーミーパンツが£8.99(\2,248)にディスカウントされ、私もついその気になって購入してしまいました。もう若くないのに…(笑)。その後はCh
eltenham内のPubを2軒ハシゴをし、笑いの跡絶えなかった日々を過ごしました。
OFFの5日(月)の夕刻、仕事上がりのスタッフF.K.の自宅に招待されました。以前に数回訪ねたことはあったのですが、今回、数軒となりのフラットに引っ越していたのに驚きました。…彼もそうですが、私にはこの一年間に突然引っ越した友人が数人います。条件の良い環境に引っ越すのは自然の道理なのでしょうが、そのまま住所変更を伝えてもらえなければ、そのまま連絡が跡絶える恐れがありますよね。恐い恐い〜。
6日(火)から最後のシフトに入りました。通常に朝7時から働いていたのですが、ここでハプニング。廊下におかれていた電動クルマ椅子の充電器を取り上げようと体を前に屈んだところ、壁に設置されていた電気器具に額を思いっきり…。私の叫び声と共にスタッフ数人が駆けつけてきました。その時は額の痛みに嘆いた私だったので、笑いが取れてしまいました。しかし、その日の昼頃、吐き気と頭痛が次第にひどくなり、クスリを調合して戴いきました。その後、ナースに診察してもらったら『持ち打ち』と同様の症状のようで、翌日の朝、病院でレントゲンを取ってきました。幸い、症状は軽症と診断され、しかしながら、24時間私の健康状態を確認できるケアーを科せられました。私の身柄はそのまま『Octagonal Court』、つまり生徒と同棟のフラットに宿泊するハメとなりました。最後の最後になって『生徒』の立場になるとはねぇ〜トホホ…。
…ということで一年ほど続いた『Dis-Com』に一先ず終止符を今回で打ちます。皆様には本当にお世話になりました。これからの予定は次回、日本からの発信でお伝えできると思いますので、コメント等ございましたら、下記のアドレスにお願いします。
それでは、また何かの機会にお会いしましょう。Take Care Of Yourself!!






















