| 吹奏楽やコンサートでは、演奏するに当たって様様な観点から バンドをチェックする必要があります。 ここでは、その一例を挙げて見たいと思います。 |
17 感銘度
「感銘度」は審査する側から見た(聴いた)印象度によく似ています。
吹奏楽などの大合奏の場合は、演奏者側の統一した考え(演奏)が感銘度に変わってくる時もありますし、
洗練されたサウンドやリズムが心を打つ時もあります。
また、管楽器奏者のフレーズに合った体のゆれや打楽器などの演奏の様子(見た目)が全体の流れの中で
感銘度になることもありますし、指揮者との調和が取れたサウンドがそれになることもあります。
難しいことは抜きにして、「聴衆が感動する演奏を目指す。」と言う事が、やがては(コンクールなどの審査員も含めた)
聴衆の感動へと変わってくるのです。
18 音楽観
合奏の場合、「演奏者全員の音楽観を統一」する必要があります。まず、全体の中でどのような音楽を
しようとしているのか、また、フレーズによってどのような色彩(音色)で演奏しようとしているのか
指導者はそのキャラクターを明確にする必要があり、その意思がまとまればまとまるほどバンドの音楽観となって
聴衆に伝わってくる事でしょう。
19 セッティング
セッティングは吹奏楽にとって永遠の課題と言えるでしょう。
バンドの実情によってもセッティングは多少変わってきますが、ここでは、代表的な例を紹介してみましょう。
| (例1)
2段目(高い) Trumpet Trombone 1段目(低い) Timp. Hrn Euph フロア A.Cl B.Cl B,Sax Cla3 Fl A.Sax T.Sax Per Cl2 Cl1 Pic. Ob. S.Sax Fg Tuba CB 指揮者 |
| (例2) 2段目(高い) Per Timp 1段目(低い) Trumpet Trombone フロア Hrn Euph Tuba A.Cl Fg T.Sax B.Cl 鍵盤楽器 Pic. Fl A.Sax B,Sax Cla3 Cla2 Cla1 Ob. S.Sax CB 指揮者 |
| (例3) 2段目(高い) Trumpet Trombone 1段目(低い) Timp. Hrn Euph フロア Ob. S.Sax A.Sax A.cl Pic. Cla2 T.Sax B.Cl Tuba Per Fl Cla1 Cla3 Fg B.Sax CB 指揮者 |
もちろん、この他にもいろいろなセッティングの組み合わせがあります。ぜひ、いろいろ研究してみてください。
また、広いホールで練習するときなどは、演奏者の座っている間隔や楽器の向きなどを入念にチェックしておく事も
忘れないようにしましょう。
20 弦楽器のボーイング
吹奏楽に於ける弦楽器のボーイングは指導者や演奏者が確かめておかなくてはいけない重要な項目の一つです。
曲想におけるボーイングのアップダウンもそうなのですが、意外に忘れてしまっているのは
複数のコントラバス奏者が演奏する場合です。
練習中に、複数の奏者のボーイングのアップダウンが揃っているかどうか忘れずにチェックしてみましょう。
21 打楽器の打法
打楽器の打法は合奏の上で重要な役割を占めています。専門的な打法云々はやはり打楽器の専門家に
レッスンしてもらうのが一番なのですが、その奏法が曲想に適しているかどうか、指導者は入念なチェックをしなくては
なりません。特に、叩く前の予備拍の取り方や叩いた後の余韻のつけ方などは、音色、打法ともに研究する必要があります。
また、マレットなどの選択も楽曲を仕上げるのに重要な役割があります。フレーズに合ったマレットの選択はホールの響き
や鳴り方によっても変わってきます。これも、永遠の課題と言えるでしょう。
22 打楽器のチューニング
これも、重要な事項の一つです。チューニング自体はやはり専門家に方に委ねたた方が良いのですが、
きちんと教われば、自分たちでもチュにングは可能になります。
スネアドラムやバスドラムやティンパニーなどは、気温や湿度によって毎日張り具合が変わってきます。
毎日のチェックを怠らないように十分に注意しましょう。
また、梅雨時などは、タンバリンなどの皮のヘッドを使っているものは「ドライヤー」などによって
湿気を取り除くのも楽器のメンテナンスの上で有効な手段になります。
23 指揮法
指揮法は楽曲の演奏を円滑に行う為に重要な役割を担っています。詳しい技法などは専門家の方に
教わるのがベストだと思いますが、楽曲(フレーズ)がどのようなキャラクターを持っているのか?を
イメージするだけでも指揮法は大きく変わってきます。
また、自分の指揮をVTRなどにとって研究してみるのも指揮法を上達させる重要な手段になります。
24 ステージマナー
「舞台袖からステージに出た瞬間から舞台から袖に引っ込むまでが演奏」なのです。
(演奏開始から演奏終了までではない事をお忘れなく・・・・・・・・。)
これらの理解が良い演奏へと導いてくれます。
あなたのバンドはいかがでしょうか?
(C)2017 Masanori Fukuda
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