★極私的長文レビュー★
サターン
開発元:フェイクラフト・発売元:ビクターインタラクティヴソフトウェア(ビクターソフト)
97年6月20日発売/RPG/5,800円/8点
ごく普通の女子高生、神崎まりかがひょんな事から超能力に目覚め、
日本転覆を目論む悪の秘密結社との闘いに巻き込まれるというRPG。
こんな所がナイス君
世界観が凄い。
ジャケ絵を見た限りではありがちな単純に終わるちょっとエッチなギャルゲーかと思ってしまうが、
実は石川賢の「魔獣戦線」や永井豪の「デビルマン」を彷彿させる血の匂いがプンプンする
ウルトラバイオレンスという羊の皮を被った狼。
18歳以上推奨ですが、エッチな要素は全然無く、その過激な残酷描写や猟奇的な所から来ているものです。
エッチ要素を期待して買ったら驚いちゃいますよ(^-^;
特に敵キャラの「ラブ・フレスト」のCG絵は、正常な精神の持ち主なら
思わずモニターから目を背けてしまう事必至。
デビルマンのジンメンみたいな奴なんですが、正直、本家を超えたとか思ってしまいました。
ストーリーも見せ場を心得た作りとなっており、味方も敵もかなりキャラが立ってて
まさに引き込まれた状態でのプレイとなります。
大衆向け大作RPGやキャラ萌えノベルに食傷気味の皆さん、
たまにはこういう刺激のあるゲームは如何でしょうか?
ここがガックシガクゾー
悪いところはいくらでもあります(^-^;
フィールド画面が「これってメガドラ?」とか思ってしまうほどヘボい。
一枚絵のCGはちゃんとしてるんですけどね。
アニメ好きな人でさえ「うーん、これはちょっと・・・」と引いてしまいそうな「濃い」アニメ調キャラデザイン。
RPGのくせに謎解きのような物が皆無でありまるでデジコミのようである。
そのくせ戦闘が非常に時間が掛かって面倒くさい。
正直、ダメなゲームの部類に入ると思うんですが、非常に特異な世界観、
引き込まれるストーリーやキャラが完全にそれらを帳消しにしてしまいます。
猟奇的な描写はダメな人には絶対に受け入れられない物と思われるので
真っ二つに評価が分かれるゲームだと思います。
くれぐれも言っておきますが子供は遊んじゃ駄目!
絶対にトラウマになっちゃいますよ、こんなの。
レビュアー:K.HAGINO