塩尻〜南木曾〜可児・150km(2000.5.3)


 実は大きな声ではあまり言えないのだけど、2000年初走りだったりする(^^;)。
 今年は身体の芯からよわぞう。

 さて。GWを目前にして、同窓会のお誘いがあった。高校の時の同窓会なんで、会場はもちろん岐阜。岐阜といえばまぁ東海地方なわけで、東京から近いといえば近いんだけれども、どうにもちんたのお財布事情的には植村直巳が北極点に行こうとするくらいに遠い。そんなわけで、悲しいかな、交通費の出ないちんた君、道のりの半分は自分の体力を使って交通費の節約をしようということになりました。いや、ネタだと思うかもしれないが、かなりマジ入った動機。

 そんなわけで、とりあえず、交通費半減計画として、塩尻までは急行アルプスで出かけ、そこから国道19号線を名古屋方面に向かってGO、そして、岐阜県は土岐(とき)というところで一路、可児市(かにし)に向けて走ることになった。木曽路縦断って感じ。毎度毎度思うけど、木曽路といえば葛城ユキだよね(わかる人メール下さい)。

 そんなわけで23時14分新宿発の急行アルプスに乗り、塩尻で降りたのは3時過ぎ。

 やべぇ、一睡もできなかった。

 う〜ん、こんなに寝付きが悪かったハズはないのに。隣に座った女の子が妙にかわいかったからとかそういうのでは無いハズなんだけれども(でもかわいかった)。
 結局、改札を出て今になって猛烈に眠くなってきましたか?って感じなんだけれども、とりあえず自転車を組む。とりあえず、まだあたりは真っ暗で、せめてもうちょっと日が昇るまで朝食&立ち読みってことでコンビニでうだうだする。もちろん食事の時には地べたに座ってみたりして、ちょっと東京の高校生文化を持ち込んでみましたな感じ(←かなり違う)。

 んなわけで、出発は朝の4時50分となりました。

 しかし、悲しいかな2000年初走り・・・っていうか、4ヶ月のブランクというか、足が全く回りません。足が回らないとか書くのはちんたのツーレポのお約束といえばお約束(毎回書いているような気がする)のだけれども、今回はもう走り始めて5km位で気が付いてしまった自分のダメさ加減。この先150km近くも残っているのにどうするの?状態。頭の中では早速、残りの区間の電車賃(輪行に逃げようと)計算フル回転である。

 で、葛城ユキによれば♪木曽は山の中です・・・なんだけれども、走ってみると、これがまた国道19号線って坂でしかできていないんじゃないかと思うくらいに坂ばっか。いやどっちかっていると、2対5くらいでくだり坂の方が多いのだけれども。その数少ない上り坂でやられる私。絵に描いたよわぞうっぷりで早速、木曽路の洗礼を受ける。

 木曽路といえば昨年の夏、同じルートを走ろうとして途中でリタイアしたコトもあった。それが塩尻を出て15kmの地点にある奈良井宿。このときはここでリタイアして付かれてもいないしなんだか無念なわたくし・・・であったのだけど、今回は許されるなら自分から進んでここでリタイアしたい気持ち。

 相変わらずの上り坂をえっさほいさと登るわたくし。もう恥ずかしすぎてメーターの示すスピードなんか書けませんね、みたいなスピードで走っている。そこここに立っている「ゆっくり走ろう木曽路」とかいう看板を地でいっているわたくしではあるものの、あまりにもゆっくり過ぎやしませんか?という感じ。

 国道19号は結構幹線道路で、トラックなんかもばんばん通る。おそらくは松本方面から名古屋方面へのトラックは伊那路を走る中央高速に乗ってしまうといまいち遠回りなせいもあるのだろうけど、正直道幅が狭いので恐いのなんのって。2、3度ほどマジでひやっとする。国道19号線は概ね舗装状態もいいのだけれど全体の1/3位が路肩が狭すぎてきつい。あと、橋梁になるともう路肩が皆無。恐すぎ。さらに恐いのはトンネル。それがまた一つや二つじゃねーの。もう心の底から素直にごめんなさいって感じ。

 さて、2000年の一発目。お約束が御降臨されたのは南木曾町を走行中の出来事でした。
 ふと見ると、もう前輪タイアが空気ヌケヌケ、ぺしゃんこになってやる気の無さを訴えています。もう坂でかなり消耗させられているちんたはさらに気力が3ポイント減という感じです。
 とりあえず、パンク修理をしたくないので、悪あがきとして空気を入れてみました。するとどこからも空気は漏れているようでなく(じゃあ、なんで空気が抜けたんだ?)、とりあえず走れそうです。気力がないのならできれば走れるのなら走っちゃいたいです。
 で、まぁ、空気入れて空気が抜けないのは良いのですが、その代償としてバルブがもげてしまいました。こ、これはヤバ過ぎです。もう二度と空気は入りませんので次でアウトです。このままあと80kmをごまかしごまかし行かなければいけません。結果的には保っちゃったけど。

 それにしても延々と坂です。ずっと向かい風なのもなんだかなぁです。

 中津川市に入り、っつーか、岐阜県に入ったのがちょうどお昼時です。地図の上では濃尾平野にかかる頃なんですが、何げにこの先のルートのあっちゃこっちゃに山越えがあったりします。地元の知り合いに電話して「どのルートが一番坂が少ないか?」とかなりとほほなリサーチをしていたのもこのお昼時です。ちなみにお昼御飯はコンビニ。ここでもちょっと東京の高校生文化を持ち込んでみます。

 実際、濃尾平野に入ったといっても、なんだか、上り坂の割合は増えてしまったような感じです。しょうがないですね、バイパス走ってるんだもん。なんだか山から山を繋いで切り開いたような(でも路面は立派)道をえっちらおっちらと上り、下り、またえっちらおっちら上る。そんなことを延々と繰り返す内に、恵那市、瑞浪市、土岐市と昔聞き慣れた街に入る毎に少しずつゴールに近づきつつあることを実感します。ついつい、♪土岐少年自然の家の歌なんてのも口ずさみはじめてしまいます(この歌覚えている人もメール下さい(^^;))。

 土岐市で延々140km近く走り続けた国道19号線とお別れです。はぁ、もうくたくた、19号線ごめんなさい、二度と走りません・・・って気持ち。が、実は、本日最大の上り坂はこの後20kmの間にあったりして(さらに二つもありやがった(^^;))、さらにへろへろです。あうあう。俺ってばこんなに坂に囲まれた所に住んでいたんだっけ?

 結局、11時間近くずっと向かい風とおつき合いしながら午後4時。150kmにしてはえらく時間がかかっちゃいませんか?ちんた君?てなわけで、実に4ヶ月のブランクがみごとなよわぞうを作り上げるか・・・・を身をもって知ってしまったGWなのでした。

 さて、おまけです。

 冒頭にも書いたとおり、今回の岐阜行きの目的は同窓会出席。
 で、まぁ東京から来たってことで「何で来たの?(想定回答は新幹線+名鉄)」と聞かれるのだけど、それに「自転車で・・・・」とか答えると死ぬほどびっくりされる。で、聞かれるままに「11時間走った」「150km走った」とかいう度にさらにびっくりされる。つーか、びっくりされるを通り越して「なんでお前はそういうバカなことをするや?」という視線をひしひしと感じるわたくし。なんか悪いことをした人のように小さくなる私。
 で、ちんたがそんなんだ・・・というのが会場中ちんたの居ないところでも話が回っちゃってるらしく、次々にちんたにビールを注ぎに来ては、

 「今日何で来たの?」
 「自転車」
 「どこから来たの?」
 「塩尻」
 「何km走ったの?」
 「150km」

 とかいう会話をマジで7、8回繰り返す。そんなに珍しいか?君らだって高校生の時はママチャリで毎日往復20kmとか走っていたろう(^^;)?今となってはその方がすげーと思うぞ俺は。ちんたが自分自身ですげーと思っているのは、この日、なんやかんやで2時頃まで飲んでたのだけれど、もう40時間ほど寝ていないわけで、それでも飲んでた。そっちの方が俺は英雄だと思ったな、自分(^^;)。

 そんなわけで長距離ツーリングの時は体調管理はしっかりと・・・・というお話でした(うそこけ)。

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