入れてみたいと思ったわけ

 「熱帯魚を飼ってみたい」と思ったのはいつだろう?97年の夏頃だったかな?
これまでも、ふとしたきっかけで思い出したように「熱帯魚飼ってみたい」と思っていたのだけれども、いつも導入には至らなかった。よくは思い出せないが、きっとお財布の中身と相談した末の結論だったのだろう(^^;)。
 そんなちんたなので、もしかしたら一番のきっかけは「クレジットカードを持った」ことかもしれない、いや、そのずっと前から持っていたような気もするけど、「金ないならカードで買っちゃえ〜」と思ったのはその頃だったか(^^;)。

 ところで。ちんたの熱帯魚の原風景。これはもうさらに遡ること5年。ふら〜っとドライブに出かけた時にたまたま立ち寄った友達の家にあった水槽。これがとても綺麗だったわけだ。当時「熱帯魚水槽=高価」というイメージのあったちんたは「わ〜すげーがやー」とかなんとか言いながら見せてもらった記憶がある。だがしかし。それ、魚入ってない水槽だったんですよね(^^;)。水槽があって、水が張ってあって、底砂があって、ヒーターがあって・・・というだけのもの。魚がいなくては熱帯魚水槽にならないのだけど、こう、なんというか光を当てられた水がただたゆたゆと流れているだけでとてもきれいだなーと思ったのを覚えています。ヒーターで暖められた水が湯気のように立ち上っていく様をじーっと見ていました。友人から見ても「なんでこいつ、こんな水だけの水槽をいつまでも見てるんだろう」とか思ったんだろうな(^^;)。

 ちなみに。こいつの水槽、なんでその時お魚がいなかったのかは説明せねばなるまい。なんでも、この水槽、そもそもは彼氏の影響だったらしく、彼氏が熱帯魚を飼っているのに影響されて自分も始めたんだそうな。で、中に入れる魚なんかは彼氏がプレゼントしてくれたらしい。ところが、時が流れ、その彼との仲も終わってしまうと、熱帯魚を全部もっていかれてしまったらしい。あわれ、残ったのは生ぬるい水がぐるぐるとポンプで回され続けるだけの水槽。いいじゃないか、防災用の汲み置き水として残しておけよ(笑)。

 あ、そんな話はどうでもいいが、要はちんた「水が入っているだけでもきれいだな」と思ってしまったわけだ。だったらお金のかかる魚なんか入れる必要は無いわけで〜・・・みたいに考えると急に気持ちが軽くなった。買っちゃえ。

 まぁ、もう一つ俗物的なキモチとしては、なんか一人暮らしの家を彩るインテリアにでもなればいいかなぁと思ったわけだ。男の一人暮らしとして、変にインテリアに凝るのもかっちょ悪いなぁとか思うけど、熱帯魚なら「ペットがたまたまインテリア」になってるだけだしさ、いいじゃん。逆にハムスター飼ってみたり、インコ飼ってみたりするのはそれはそれで良いけど、なんかちんたのイメージする「インテリア」とはかなり違う・・・ような気がしたわけだ。よしやっぱ熱帯魚飼おう。きまり、である。

目次に戻る
表紙に戻る



水槽を入れる

 とりあえず、飼うには水槽がいるだろう。そもそも水槽さえあれば満足なちんたとしては、逆に水槽が無くては意味がない(意味がないも何も水槽無しで魚から購入する人はいないけどね(^^;))。

 ちんたはこういう趣味的なものを飼うときはうだうだうだうだ悩む方で、今回も市場調査に市場調査を繰り返しての購入である。雑誌読んでみたりとか、実際に熱帯魚屋に行ってみたりね。ふーむふーむ、こんくらいの値段とかさいずとかなのねー・・・とかなんとかいいながら悩むのである。

 さて、水槽なんだが一般には決めなくてはいけないのはサイズ・・・ってことになるのかな?いまだにわかっていない部分も多いのだけれども。
 サイズは悩んだ。実は熱帯魚の導入は、このころ同時進行で進んでいた引っ越しと絡めて引っ越しが終わると同時に始めようと思っていたわけです。が、その引っ越し先(今の自宅)のせまいことせまいこと。ふつーのビジネスホテルのシングルルームよりちょい狭い部屋だと想像してもらえばいい。そんな部屋に置くのだからあまりでかい水槽は置けない。置けない・・・のだけど、ちんた、できればでかい水槽で飼ってみたい(^^;)。しかし、いろいろなものの本を読むと初心者がいきなりでかい水槽はかなり無謀のようである。ふーむーそうすっと小さくもなく大きくもなく・・・・という感じだから・・・いろいろ考えた末になんだが結局「標準水槽」といわれる60cm水槽にする事にした。悩むなよ、そんな結論なら。

 さて、水槽へのこだわり、その2。それは「角がアールがついていること(面取りしてあること)」これは譲れない。なんてったって『インテリア』なのである。性能より形、形より値段(???)である。平面ガラスを直角に繋いだだけの水槽だと理科室の風景になってしまいそうだ。ここはやはり曲面ガラスでなくてはいけない(^-^;)。

 全く余談なのだけれども、世の中にはやはり高級品というのはあるようで、熱帯魚水槽にも高級品とかいうと何十万円するものも少なくない。ブランド名だと例えばADAの水槽なんかは愛好者の垂涎の的なんだそうな。が、ちんたいまいちその価値がわからない。どうにもその最高級品といわれる水槽がちんたには「理科室チック」に見えてしょうがない。いや、今、部屋にある水槽よりはデザインが良いということはわかるのだけれども数十万円の値段の開きが出るほどの違いはよくわからない。

 ・・・・そんなことはどうでもいいとして。

 水槽を選ぶときに対になって選ばなくてはいけないのは濾過方式。要は水槽のどこからどこへ水を滞留させて、どこにポンプを置くのか・・・みたいなことです。これの結論は早かった。見栄え的にも大して変わらないこともあって「値段オンリー」ですね、決めた理由は。多少、niftyやモノの本で「初心者は上面濾過の方がいいよ」と書いてあったこともある。が、他の濾過方式の方が価格安かったら絶対そっちにしてたと思う(^^;)。ということでこれは迷うまもなく決まる。

 だいたい決まった。60cm水槽(角丸)、上面濾過。

 こう書くと、熱帯魚飼育に詳しい人なんかは「うわ、こいつ底抜けバカ」とか思うかも知れない。そう、この組合せって、***ホームセンターとかで「熱帯魚飼育セット」とかいってひとまとめに売られているセットそのものの構成なのである。悩んだ末に行き着いた選択がこれかよ、結果的には何にも考えないで買うのと同じようなものを買ってしまったことになる。いいのさ、最初は何事も基本から入るのさ(←そうは考えてなかったくせに(^^;))。

 そんなわけで97年の10月26日、水槽セット(結局セットで買う(^^;)。水槽、ポンプ、濾過漕、照明、ヒーターがセット。2万5千円也)を購入。なぜ日付まで覚えているかというと、カードで買った明細が残っているからである。さらに水槽の底に敷く底砂も購入。これがまた米を買ったときのように重い。全部まとめてタクシーで持ち帰った(1メーターなんだけどさ)。

目次に戻る
表紙に戻る
先頭に戻る



魚を入れる

やっと魚を入れるところまで来ましたね。

 熱帯魚の入門書なんかには、たいてい「水槽を買ってその日に魚を入れるのはやめましょう」と書いてある。何でも水がこなれていない(←めんどくさい説明はパスします(^^;))からなんだとか。「できれば1週間は水槽に水を入れただけの状態で濾過装置を回しましょう」とも書いてある。

 
・・・すみません、ちんたがまんできませんでした(^^;)。

 結局、水槽に水を入れてから二日目に熱帯魚屋で魚を購入し、水槽に放り込んでしまいました。放り込んだのはネオンテトラ10匹。基本といえば基本ですね。

 これは入門書にも書いてあったことなんですが、導入直後の水槽は何かと不安定で魚にとってはストレスが大きいのだそうです。だから最初に入れる魚はパイロットフィッシュなんて言われ方もしますが、お亡くなりになる確率も高いわけです。もちろん、そこには「飼い主が未熟である」というのも大きいとは思うんですけどね。  そんなこともあって、熱帯魚屋で一番安いネオンテトラを10匹。10匹まとめてだと少し値段を引いてくれて700円となる。なんてったってお亡くなりになる確率が高い魚に何千円もかけられるわけなかろう(^^;)、という思いからである。そんな高価な魚が死んでしまったら、こっちまで気絶してしまいそうである(しかし、ちんた、1年半経っても未だに1匹あたり300円を超える魚は買えません(^^;))。もちろん、安い魚であろうと「お亡くなり」は前提ではない、できれば長生きしてほしいである。

 というわけで、「ライトスタッフ」となった(ちょっと違うか?)ネオンテトラ10匹。自宅に持ち帰り簡単な温度合わせののち、水槽に放ちました。

・・・・・・・まんぞく(^-^)

 青いニボシのようなのが泳いでいます。10匹だけでも結構いいやんけぇ。正直そう思いましたね。おぉおよいどるがや〜と当然のことに感動。しばらく、ショーウィンドーに張り付く子供のように水槽に張り付いてニボシが泳ぐのを観察。入れて最初の日は10匹で固まってまるでなにかを堪え忍ぶかのようにじっとしていることの方が多かったのだけれども、日が経つに連れ、少しずつ上の方へ、そして右の方へ左の方へと泳いでいくようになりました。さすがに最初のうちは「なんで、水槽いっぱいに使って泳がないのだろう?」と不安になっていたのですが、ほっときゃ動き出すんですね(^^;)。

目次に戻る
表紙に戻る
先頭に戻る



バクテリアな毎日

 さて、最初に入れた10匹。こういう最初の住人達を「パイロットフィッシュ」と呼んだりするのにはわけがあります。というのも、彼らのうんこがこれから水槽の中で大事な役割を果たすバクテリア(←こいつらがうんこを分解するわけです)の増殖を助けるわけですね。というわけで彼らの使命はうんこをすること。う〜ん、これ以上無いと言うほど楽なお仕事のようにも聞こえますが、自分が「明日から君の仕事はうんこをすることだ」とか言われるとかなり悲しいかもしれない。ごめんよ(^^;)>10匹

 バクテリアの発生は水槽の中の食物連鎖を形成することになるわけなんだけれども、バクテリアの発生し始めの頃、だいたい魚を入れてから10日〜3週間くらいかな(?)が、魚自身にとっては一番つらい時期なんだそうな。しかし、そこで水を全部入れ替えてしまったらバクテリアの繁殖が1からやり直しになるのでそれはできません。

 この数週間の間はどきどきものでしたねぇ。毎日毎日、仕事から帰ると真っ先に人数の確認です。

 ・・・・8,9,10・・・ほっ(^_^)

 こういう毎日です。なかなか生き物を飼うっていうのは大変です。この頃は結構まじめに水質とか測っていました。phとかなんとかかんとか。そのうち安定してしまうと毎日毎日同じ値しかでないのでつまらなくなって(いや、いいことなんだけど)、水質を測ることをやめてしまいました(^^;)

 で、もう一つ。この時期、我慢していたのは、「新しい魚を買ってきてしまうこと」。タダでさえ魚にはやばい時期なので、そんなところに新入りを入れるわけにはいかない・・・ということで、結構がまんしましたねぇ、これは。


目次に戻る
表紙に戻る
先頭に戻る



病気

 最初の魚達を水槽に入れてからしばらくたったころ。このころは、まだ熱帯魚を入れたことが嬉しくて嬉しくてトランペットが欲しい黒人の子供のように((C)西原理恵子)、水槽に顔をすりつけて、ひらひらと泳ぐ青ニボシたちを見つめていました。だから気づいたんでしょうね。

「あ、白点病だ」

 前もって本とかで読んでいた知識としては知っていたせいもあるけど、パッと見た瞬間、あの有名な白点病だとおもった。身体の模様とは脈絡無く直径0.5mmくらいの白い点が一匹につき4つから5つずつ。羅患しているネオンテトラは10匹中半分くらい。とりあえずはまだ初期なのか、白い点を持っている奴も持っていない奴も同じように泳いでいます。よくいましたね、小さい頃風邪ひいているのにいつもと変わらず友達と遊んで風邪を振りまきまくる奴。そんな感じです。かといって、隔離する水槽はその時無かったんですが。

 白点病ってのは読んで字のごとく白い点が身体に付く病気だったりするんですけど、この白い点って、なんか小さい寄生虫らしいっすね。で、この病気が魚達にとってどういうもんかというと、物知りな人に聞くと

「人間にとっての風邪」

みたいなもんらしいんですね。よくかかるんだけど、ほっとくと死んじゃう・・・みたいな。

 で、niftyの熱帯魚な部屋とか、本とか読んでみると白点病の治療方法は段階を追ってこんな感じ。

(1)水温を上げる(そすっと寄生虫は死ぬ)
(2)水槽に食塩を入れる
(3)水槽にメチレンブルーを入れる

 という感じなんだそうです。できれば(3)は避けたいことなんだとか(バクテリア死んじゃうからね)。

 と、いうことなんでまずはお手軽に水温を上げてみました。一日に1度ずつ、26度から28度に水温を上げました。  そうすると、翌々日くらいには治ってるんですね、本当に。う〜ん、亀の甲より年の功というのは本当だったな、という感じ(違うかな?)

 ちんた、熱帯魚を飼い始める前はこの「病気」の存在にかなりびびってたもんですが(だって専門書読むとこわそーに書いてあるし、治療もめんどくさそーに書いてあるんだもの(^^;))、なんだかこれだけのコトで治ってしまって拍子抜けという感じ。この後、半年後にもう一回白点病が発生しましたけど、この時も水温上昇だけで治ってしまいました。そーゆーもんなのかなあ。人間で言えば「あったかくして今日はもう寝ろ」ってなところでしょうか。やっぱこういうのって大切なんですね。

 ちなみに、導入してから一年半でうちの水槽で病気が発見されたのはこの2回きり(見落としてる可能性は否定しない(^^;))。うちに関してだけ言えば、意外に病気は起きにくいものなんだなーと思っています。あの「アクアゾーン」ってのはちゃんとある時期が来れば病気になったりして何かとめんどくさいんですが、よく聞いた話で「アクアゾーンよりモノホンの熱帯魚飼う方がなんぼか楽だ」という声はうちに関しては当たっているなぁ、と思います。


目次に戻る
表紙に戻る
先頭に戻る



水草を入れる

 さて、魚達があるていど落ち着いてくると(正確には水槽の水質が落ち着いてくると)、今度は、水槽の中身をいろいろいじってみたくなる。なんてったってインテリアだからね。うちの水槽の仕事は。やっぱ水草のいっちょも入れたくなるじゃないすか。

 ところが、この水草。伝え聞くところによるとなかなか綺麗な状態を保つのは大変らしい。ちょっと手間のかかる草の世話をさぼるとすぐに水草は腐ってきてしまうらしい。う〜ん、それは困る、なんてったってインテリア(笑)だから。
 というわけで、水草を入れたいちんたの水草導入条件は、こう。

(1)価格が安い(結局これかい?(^^;))
(2)育成に手間がかからない
(3)簡単には枯れない
(4)緑色をした水草(赤い色とかの水草は買わない)

 この3点。ちなみに(2)なんだけれども、水草はめんどいものになると、二酸化炭素を水中の中に溶かしてあげたり、毎日決まった時間に照明を点けてあげたりしなくてはならない。そ・・それはめんどくさい。普通のアクアリストが喜んでやるようなことでも、ちんたはめんどくさい。めんどくさいことはやりたくないのだ。  (4)は、まぁちんたの好みです。赤い色をした草にも丈夫なモノはあるんですが、なんとなく赤い色をした水草というのが想像つかない。まぁそれだけのことなんですが(^^;)

 そんなわけで、とりあえず買ってきたのはアマゾンソード(3株1000円)

 で、家に持ち帰って入れるわけだ。水草を入れるのは魚を水槽に入れるのと違って、温度合わせをすることもなく、簡単に洗ってからじゃぽんと入れてしまえばいい。

 が、困った。ちんた超不器用なせいで、うまく水草を植えられない。底砂を少しほじくってアマゾンソードを置いて、その上から砂を被せる・・・・と本にも書いてあるのだけど、書いてある通りにやったつもりでも、

ぷか〜

 と水草が浮いてきてしまうのだ。ありり?何回か繰り返すもうまくいかない。ありりり?ちんたも焦るが、水槽の中で手がぐるぐる回り、砂は巻き上げられーのなので魚たちがすっかりおびえてしまっている。ごめんよ、不器用で(^^;)。  そんなわけで、結局アマゾンソードは、裸で植えるのではなく、店で買ってきたときについてきた小さなゴム製の鉢に地上で(?)先に植えておいてから、水槽の中に沈める、そして少し砂をかけて固定する、という方法をとった。少々逃げ腰なやり方だけど、少々アイデア賞ものである。えっへん。

水草については、まだいろいろあるのだけど、最初の一歩はまずこの辺で。



目次に戻る
表紙に戻る
先頭に戻る



PSM33733@biglobe.ne.jp