高ボッチ高原〜甲府〜東京・220km('99.8.7)


高原の風、駆け下りる風
高ボッチ高原〜甲府


 今回の企画は高校時代の仲間内で信州塩尻の奥の方、高ボッチ高原に登って肉を食おう、酒を飲もうというモノであった(ホントか?)。で、まぁ、せっかく信州まで行くんだから、ここはちんた、そのままバスや電車で戻って来ちゃだめだよね、というわけで自転車を袋詰めにして担いでいき、帰りに東京まで自走というプランを立てた。

 プラン、ちょっと無謀。なんたって200km越えてるんだから(^^;)。

 さて、結局、バーベキューで肉を食おうよ、といっていた土曜の夜、案の定というか間が悪いというか、仕事で抜けられなくなっちゃったちんた。半べそでお仕事して、夕方に新宿の高速バスセンターから一路塩尻。みんなの待つ高原頂上へ着いたのは真夜中という何とも間抜けなことになってしまいました。結局、翌日のコトを考えてお肉も酒もほどほどに寝てしまうちんた。うーん、なんだか何しに来たんだ状態である。

 いや、自転車漕ぎに来たのである。

 朝はかっちり4時に起きて高原を出発。まだ日も昇っていないし、おまけに一帯がガスっている。前見えないぞ〜な下り坂を一気に下る。スタートからいっこも漕がないうちに10数kmを走ってしまいました。下りきるとそこは諏訪湖です。



 あ〜、諏訪湖、GWにも来たよね諏訪湖。GWの時にはさくっとここでツーリングを打ち上げたのであるが、今回はほぼここからスタートのようなものである。まだ超早朝なせいか、歩いている人も車もまばら。どっから出てきたかは知らないが旅館の浴衣そのままの格好でお散歩中の人もちらほら。うーん、観光地。

 信州の朝を駆け抜けるっていうんだから、確かにおいしいって言えばおいしい風景ではあるような。今、改めて書いているとそう思うけど、走っている当座は全くそんなことは頭になかった。考えているのはひたすら「う〜、このまま200kmも走れるんだろうか」ほぼこれ一点張り。やっぱりやりなれないことはするものではないということであろうか。

 諏訪湖から県境近くの小淵沢までは少しずつ上がって、そして下って・・・という道が続く。2歩進んで1歩下がるような、そんな感じで少しずつ登っていく感じ。時刻は7時。ちょうどこのころにわか雨にやられる。おっかしーなー、天気はばりばりに晴れるはずだったのに・・・残り180km近くが全行程雨だったら目も当てられないなぁやめちゃおか?と早くもリタイアが頭をよぎる。それでも、駅に近づく頃には雨もやんで、雲行きもあまりあやしくない感じになってきた。う〜ん、もう結構走ったとはいえ、ここでリタイアして電車で帰っちゃったら新宿に着くの朝9時だもんね。これではなんかあまり休日を遊んだ気にはならなくなってしまう(^^;)



 雨上がったあたりでどうやら県境を越えたらしい。ひたすらの下り坂になりはじめた。ずーっと、ずーーーーっと下り坂。どこまでいっても下り坂。
 メーターは常に40km/h。なんだかちんたのツーリングじゃ無いみたい。おまけにどうやら追い風。なんだかこれまでのツーリングの不幸が一気に幸運となって帰ってきた感じ。雨上がりの明るい日差しの中、追い風をしょってしゃーこしゃーことさくさく漕いでいく。楽ちん楽ちん、景色も綺麗。



 なんだか歌でも歌いたくなっちゃうよね、みたいなモンである。GWに諏訪湖で終わったことをちょっと後悔。
 ここまで好条件だと、もうなんでも来いみたいな気持ちになる。心の中で無敵モード。
 無敵なちんたはさらに行く。それにしても延々と続く下り坂。終わらないのである。ずーっとずーーーっと下り坂。ちんたの無敵、ますます無敵。気分としては3箱位積んでいるときにまた来ちゃったよ確変!くらいに無敵であるが、う、このたとえはサイクリストにもパチンカーにもわかってもらえ無さそうだな。

 で、結局、延々と続く至福の時を過ごして、坂を下りきったところ(?)が甲府なのである。とりあえず午前9時。4時間半でここまで着いたぞ。よは満足じゃ・・・の信州でした。次は甲州編です。



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