高ボッチ高原〜甲府〜東京・220km('99.8.7)


盆地のまわりは山だった
甲府〜東京


 甲府までホントに楽ちんなままたどり着いてしまいました。このまま一気に東京へGO!といきたいところです。

 が、そこはそれ。そうは問屋が下ろさない。

 甲府はやはり甲府盆地と言うだけあって周りは山なわけです。で、ここまではどっちかっていうと、その山を駆け下りて盆地の底にたどり着いたという感じですね。ということはだ、盆地から出るには登らなくては行けないわけだ。

 朝10時の甲府郊外。もうずいぶん車の通りも多く、国道20号線はばんばん車が通っている。もう、甲府の中心地を抜けたあたりから早くも徐々に徐々に登り始めていて、勝沼のあたりにたどり着く頃には眼下に広がる町並み・・・という感じになっていた。その勝沼の町並みを眺めた写真がこれ。



 一面に広がるブドウ畑といった感じで、う〜んなんだかさわやかな風景。だがしかし、ここは既に上り坂。ちんた、すでに風景どころではなくなりはじめています。横を見れば、上の写真のような風景が広がっているのですが、早くもいっぱいいっぱいのちんた、視界に入る風景はすでにこれだけ。



 えっさ、ほいさ、甲府盆地を抜けようとして現れる洗礼は笹子峠です。えっちらおっちら。車では何度も通ったことのある国道20号線、笹子トンネル。で、車で通った記憶があるものだから、すぐ上に着くじゃろうとタカをくくっていたら、これが着かない(^^;)。上り坂でひいひい言っている内に気温もぐんぐん上昇、すっかり夏の風情。頭にかけたバンダナを越えて汗が流れ落ちる。ローギアでペダルを一漕ぎすると汗が一筋、もう一漕ぎするとまた汗も一筋。拭っても拭っても吹き出してくる汗。笹子峠はまだかいや。

 笹子峠は頂部がトンネル(旧道もあるけれど)。いわゆるトンネル峠。さすがに旧道に迂回する体力はないのであるけれども、国道20号線で真っ向から勝負に行くと、4kmの長い長いトンネルを行かなくてはいけない。これは恐い(^^;)。恐いが行かないわけにもいかない。トンネルに飛び込むワタクシ。

 し、しかし、こ、こえ〜〜〜〜!

 トンネルの中の路肩は段差があるわけでもなく、ガードレールがあるわけでもなく、ただ白線で路肩を切ってあるだけ。右側を車やらトラックやらがばんばんすり抜けていく。真っ暗。ライトをつけて進むもほとんど前は見えない。とにかく、キープレフト、キープレフトである。ちょっとでも右によれたら、そのままダンプとこんにちわ、である。全神経を集中して白線の左側をキープ。自分の走れるラインは10cmも許されていない。そんな4km。生きた心地のしない4kmだった。

 トンネル抜けてにっくき笹子トンネルをパチリ。



 笹子トンネルを抜けたすぐ先には茶屋というか食事所というか結構りっぱな休憩所。まだ昼メシの時間には早いので立ち寄りはしなかったが、駐車場で水をまいていたので、こりゃいいとばかりに、頭から水をかぶる。沸騰した頭に気持ちいい水。つ、つめて〜〜。

 笹子峠を越えたので今度はしばらく下り。深い深い山の中。緑に囲まれて下りていく道。



 下りきると大月。時間も頃合いでこのあたりで昼飯でもいいのだけれど、いまいちピンとくる店が視界に入らない。できればコンビニメシは避けたいぞ、ちゃんとしたところで御飯食べたい。そんなわけで、御飯食べるところを探しながら漕ぎ続けることに。
 結局、大月から20km走った、上野原でメシ。いっつもいっつもこのパターンである。「探すと無いの法則」、今回も健在。

 上野原からは相模湖を経由していよいよ最終コースである。が、この最終コース、意外にきっつい、相模湖からは距離こそ短いモノの、結構な斜度の上り坂が歓迎してくれる。関東平野も言うほど平らじゃないな(^^;)。あまり関係ないけど、相模湖の写真を一枚。



 本来、かふいふところは女の子と来てボートでも漕ぎながら、なんちゃって〜といいながら対岸のきらびやかな建物に吸い込まれていくのが正しいのである。一人で汗かいてるマゾなちんた。夏の過ごし方としてはちょっと間違っちゃってるかもしれませんね。そんなわけで、それでも相模湖、もう神奈川県です。もう帰ってきたも同然です。いつもながらに渋滞しているR413の車を後目にすいすい(うそ、疲れ果てていてあまりすいすいではない)。
んでもって、今度は津久井湖。どだ。



 津久井湖を越えてしまえば、もう後は多摩ニュータウンを越えて、多摩川に出ていつもの道〜♪てなもんである。が、ここでも再度試練。

 夕立。

 あっという間に振り込まれ、ちんた、全身びちょ濡れ。最初は、「え〜いどうせびちょ濡れだ、気持ち良いからこのままいっちまえ」と漕いでいたのだが、その気合いを上回る降りっぷりで、シャレにならないほど危なくなって来ちゃったのでコンビニに退避。そこら中にコンビニがある地域で降られて良かった・・・・。

 結局、自宅にたどり着いたのは17:00。走りも走ったり、塩尻〜東京220km。12時間半の爆走、無事、おしまい。

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