シリンダ形状と弾重量
使用弾重量に合わせた初速セッティングのコンテンツのほうで、バレルを短くしたイサカM37が、重量弾になるほどパワーが上がるという現象が発生したのでシリンダ関係を少し調べてみました。
始めはシリンダー容量が大きく、バレルが短いためにこの現象が発生したのかと思ったのですが、それだけではないような感じです。
結果は以下の物でした。
銃 | マルイ 0.2g | マルイ0.25g バイオ | G&G 0.28gバイオ | マルゼン 0.3g |
VSR10通常バレル長 | 94.1m/s 0.8854j | 84.6m/s 0.8946j | 75.6m/s 0.8001j | 74.2m/s 0.8258j |
VSR10ショートバレル | 90.6m/s 0.8208j | 83.0m/s 0.8611j | 77.8m/s 0.8473j | 76.9m/s 0.8870j |
APS2SV | 94.8m/s 0.8987j | 86.4m/s 0.9331j | 80.9m/s 0.9162j | 78.9m/s 0.9337j |
イサカM37のソウドオフのバレルをさらにカット | 84m/s 0.7056j | 80m/s 0.8j | 77m/s 0.83j | 未測定 |
0.2g弾では他より低めの0.7jのイサカですが、弾を重くすればするほどパワーが上がっていき、0.28gではほぼ他に追い付いています。
バレルをカットしているので、単純にシリンダー容量が余っているのかと思い調べてみましたが、どうやらシリンダ容量だけではなくシリンダの径と長さ(ピストンストローク)が関係しているような感じです。
各銃のシリンダ容量測定
銃ごとに、シリンダーの直系。ピストンストローク、容量となります。
精度の低いデジタルノギスでだいたいで測定しているので、だいぶ誤差があると思います。
VSR10(エアブレーキ棒を切り取ったもの)
直径21.9*93.4 = 35cc
APS2
直径19.5*92.8 = 27cc
イサカM37 ソフトオフからバレルカットし、バレル長は16cmほど
直径18.3*88.7 = 23.31cc
電動ガン フルサイズシリンダ
直径23.3*55.6 = 23.6cc
結果
VSR10(エアブレーキ棒を切り取ったもの)
| 直径21.9*93.4 = 35cc |
APS2
| 直径19.5*92.8 = 27cc |
イサカM37
| 直径18.3*88.7 = 23.31cc |
電動ガン フルサイズシリンダ
| 直径23.3*55.6 = 23.6cc |
意外なことにVSRが一番シリンダー容量が大きくなっています。
APS2とVSRではAPS2のほうがシリンダー径は小さいですが、ストロークが長いと思っていましたが、ストロークもほぼ同値でした。
APS2はシアの構造の関係で、ボルトハンドルを引ききった位置から少し戻した位置でシアがかかるため、ストロークが長いと感じていただけのようです。
重量弾に強いイサカM37のシリンダー容量は大したことがなく、電動ガンとほぼ同値です。
直径はこの中で一番小さくなっています。
シリンダー径が小さいほうが重量弾に強いかもしれない
シリンダー径が小さいほうが、弱いスプリングでもピストンが空気を圧縮しやすくなります。
シリンダー径が大きいと、ピストンが進む量に対して圧縮する空気が増えるので、前進速度が落ちます。
どうやら、この傾向が出たように感じます。
シリンダー径が単純に小さい場合は、エア容量が少なくなるので、その分はストロークで補うのが良いようです。
ただし、このへんは銃の小改造で簡単に調整できるものではないので、銃の素材選びが大事になってくるようです。
VSR10とAPS2で、VSRのほうが重量弾に弱い感じを受けるのも、この辺が絡んでいるような気がします。
そのため、G−SPECではかなり短めのバレル(300mm)になっているのかもしれません。
ちなみにAPS2SVは400mm、VSR10プロスナイパーは430mmなのでAPS2SVとプロスナではあまり差はありません。
また、バレル内径や長さも違うため、シリンダ系だけの話ではないかもしれません。
VSR10はバレル内径が6.08mm、長さ430mm
APS2SVはバレル内径が6.05mm、長さ400mm
イサカは内径不明、長さは160mmほど(ノーマルバレルだと初速が高すぎたためにカット)