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あっ、これはぶつかるな。と冷静に車を眺めていた。
交差点を左折してきた車との距離は2メートルあったかどうか。
僕は自転車だった。
結論を書いてしまうと、僕の自転車は車にぶつからなかった。
運転手は車を停めた。
僕は自転車を右に寄せた。
運転手は僕を見て手をたてて、それから、すいませんと言った。
確かに、運転手は僕を見ていなかった。
危なかったと思う。
次に何故あんなに冷静だったんだろうな。と考えた。
スピードが出てなかったのが理由かな。
そうでも危険には違いない。
1秒の違いだったんだから。
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毎月5日には坊さんが実家に来るので昼過ぎには実家の仏壇の前に座る。
そんなことを20年近く続けて今年もそうした。
20年近くなると坊さんも先代の住職と今の住職との2代になる。
現住職はぼくの子供の年齢にちかいせいか、僕の話を聞きたがる。
読経のあと1時間ぐらいふたりでいろいろ話していたみたいだった。
先代の住職はぼくの同級生なのでぼくに親しみがあるのだろう。
永代供養をお願いします。と住職に頼んだ。僕の供養のことだった。
僕は「葬送の自由をすすめる会」に入会しているので散骨もする予定でいる。
場所は知多河和沖の知多湾だ。風光明媚な海に眠るも悪くない。
ただ、散骨も永代供養もぼくが死んだあとのことになるので、予定としか書きようがない。
最近、墓じまいが多いとそんな話をしていた。住職もそれを実感しているらしい。
墓には墓守がいる。
いなくなれば墓は守れない。
とても現実的な問題だ。
もっとも問題としなければ、楽な話かも知れない。
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年末に通販で本を買ったのは、お正月の予定が何もないからだった。
気になつていた本があったので、それを読んだ。というか読んでいる。
読み始めて感じたんだけど、これ、お正月に読む本かあ・・・・?
お正月だから読む本かあ・・・・・・?
本を読むに時期なんてないから、そんなこと、どうでもいいかあ・・・・?
のっけから、人の死骸の始末が書かれている。
死骸の始末と書くと、どうも良くない。
遺骸の扱いと書くと少しは楽になるんだろうか?
つまりは葬式の話だ。
葬送の話と書いた方がいいかも知れない。
本の題名は「遺言未満」という。作者は椎名誠さんだ。
椎名誠さんの本は初めて読んだ。
読んで知った訳ではないけれど、彼は彼の奥さんと一緒に「葬送の自由をすすめる会」に入会している。
ぼくも入会しているので、彼に無断で彼とは会員仲間と書いてもそんなに間違いではない。
「葬送の自由をすすめる会」は散骨を実施し、また、それをすすめる会だ。
年末、ある人と猫の話をしていた。
我が家に猫が来るようになってから、ぼくは毎日猫を眺め猫は毎日餌を食べ、そういう関係を半年続け、突然、そういう関係が終わった。。
突然にいなくなるってどういうことだろうか?と思い、悪い想像ばかりする。
ある人と話していたのは、猫のお葬式の話で猫のお墓の話だ。
悪い想像だとそんな話にもなる。
もっとも猫のお葬式の話となると割とユーモアが漂い、人とおんなじですよ。とその人は笑って言う。
そうかと思う。