8 29

火曜日にNHKで講習をしたけれど、これはひと月ぶりだった。
夏は休暇があるので日程も変更される。
講習は楽しいものだった。
生徒さんたちはいつものように和気藹々としてそれぞれが好きな作品に取り組んでいる。
そういう雰囲気が本当に好きだ。

MがアシスタントをはじめてからNHKからの帰り道は黒川経由になった。


8 25

先週は慌ただしく過ぎた。
平日にイベントがあったせいだ。
イベントは準備と後片付けに時間がかかり、当日は遊んでいるみたいなものだし実際に遊んでいる。
次のイベントは西区民まつりで、この準備は大変だろうと予感している。
10月にある。

慌ただしい先週が過ぎた今日はとてものんびりとしていた。
明日はひと月ぶりのNHKがある。
ひとつきぶりとおなれば、みんな元気かなと気になる。


8 20

「イオンタウン名西」でのイベントに参加。
その会場は我が家から近いのだけどはじめて出かけたところで、平日のイベントもはじめてだった。
とてものんびりとしたイベントだった。
イベントのあとで近所のカレー屋さんで香辛料のたっぷり入ったカレーをビールを飲みながら食べた。
クーラーが故障してすいません。とカレー屋のご主人に言われたけど、そんなに暑さを感じなかったのは開け放された玄関からの風が心地良かったからだ。
夕暮れれば、少し爽やかな気配を感じる頃でもうすぐ夏は終わる。

8 18

宇治平等院から帰宅して仮眠、深夜に起きて文庫本を一冊探し読み始めた。

平等院のそばに宇治川が流れ川には宇治橋が架かりその下流に観月橋が架かる。
柳生宗矩と山田浮月斎が対決したのがその橋だ。
宗矩には馬木家六、柳生源太夫、佐々木左門の三人が従い山田浮月斎には井元庸之介、秋葉佳助が従う。
この斬り合いは瞬時に終わり馬木、佐々木、井元、秋葉の四人が即死、浮月斎は右肩を切られ宗矩は左脛から下を削ぎ落とされた。
無事だったのは柳生源太夫ただひとりで、宗矩は以後の人生を、だから、片足で生きることになる。
寛永一三年三月のことという。

宇治橋を渡り、唐突にそんなことを思い描いた。

小説「柳生武芸帳」のそんな場面だ。

8 13

ラインを眺めていたら、僕の生徒の何人かが集まり夏の二日間を楽しんでいたらしい。
これはよくあることだけど、その度に嬉しい気分になる。
彼らは夏の休暇を満喫してるな。
いつだったかnakanoがメールにSさんと会ったとその画像を送ってくれたけど、それも嬉しかった。
東京駅からの画像だった。
画像にはSさんとnakanoとベビーカーに乗った子供が写っていた。
子供はSさんの子供だ。
Sさんというのは僕の生徒だけどここにいた期間は長くはなかった。
結婚して関東に行ってしまったからだ。
それは3年ほど前のことでその頃ここで作業をはじめたnakanoに数回会った。
縁はそれだけだった筈だけど、その縁は東京でも続いた。
3年という時間が空白になっても縁というものは続くものらしくその縁が人間関係を作り人を豊かにする。

Sは結婚して関東に行き出産で京都に帰る途中に僕の工房に立ち寄ったことがある。
彼女を眺めた時、僕は思わず彼女の頭を撫でしまったけど、そんな気分にさせる女性だった。
元気と聞いて嬉しい気分だった。

嬉しいと思う。
僕の工房に来て作業するだけじゃなく人との関係を作ってくれるのが嬉しい。
革の作業をするだけじゃなく僕の工房で人との縁を作ってくれることが嬉しい。

8 11

昨日、台風のせいで暴風雨だったけれど生徒は来た。
嘘だろと彼の顔を眺めたけど、月一しか来れない貴重な時間だからと言ってそれから作業をして雨が止んだ頃に帰って行った。
彼は鞄を制作中だ。
街は汚れているかな?と聞いたらそうでもないと彼は答えた。
隣の三重県は大変だったらしいけど名古屋はたいして被害もなく今日の空には台風が過ぎた後の晴天がある。

「永遠の0」のDVDがアマゾンから届いた。
小説を読んで泣きそうになり映画を観て泣きそうになり深夜に送られたDVDを観て泣きそうになった。


8 6

水曜日は講習のない日だけど予約が入っていて体験者がふたり来て作業をした。
ひとりは女子高生だった。
ふたりの作業が終わる頃に空が黒くなりそれから夕立が来たのでふたりは帰るのを止めて雨宿りって感じで工房にいておしゃべりをしていた。
ふたりが帰るとnakanoが来た。
そういえば来るっていうメールが届いていた。
彼女は帰省中で土曜日には東京へ帰る。

「しゃしゃんぼ」にいてふたりで飲んだ。
nakanoはそのつもりで来たと笑いながら言い、ビールを飲んでワインを飲みそれから日本酒を飲んだ。
そんなに飲むnakanoを眺めるのは初めてで絶え間のないおしゃべりをした。
随分とはしゃいで結婚生活は楽しいよとnakanoは言い、本当に楽しそうにそんなおしゃべりをしていた。
そういう彼女を眺めていた時間は3時間だった。
名古屋駅に行くというので一緒に歩き「一心」の前で別れた。
今度、みんなと会える時に来るよ。
そういえば、土曜日の夜11時を過ぎるまでそのみんなと一緒にここで飲んでたなと「一心」を眺めた。
仲間と過ごす時間が本当に多い。

nakanoは娘のようだとよく思う。
彼女に限らないのだけど、僕は僕の工房に通う女性をそんなふうに思う。
みんな屈託がなく遠慮のないおしゃべりを続け、時々真剣な顔をする。

今月の最初は毎年恒例の夏のイベントがあった。
イベントが終わった翌日は悪くはない疲労感を感じて終日ぼんやりして過ごし、
その翌日は実家にいて住職のお経を聞き帰宅してmikiと会い、
その翌日が今日だった。