2 24
日曜日の割には静かな工房で、みんなの作業もまったりしてた。
生徒も4人が来てたし、ふた組のお客さんが来てたけどそんな雰囲気があった。
夜にIさんの大きなショルダーが完成した。
ショルダーベルトの長さは1メートルで革を2枚重ねたので縫いが必要になりそれが2メートルの長さになった。
本体の縫い長さよりも長い。
それをコツコツ縫い続けて完成したと感動してた。
確かに感動してもいい鞄になった。
感動と書いて、いつもオーダーする人を感動させなきゃあかんね。と思う。
年に300通のお礼を貰うなどと書いていても、それはつくどくと思う。
クラフトを仕事にするってことはそういうことだと思う。
昼にふたりのお客さんがこんにちは。と言って訪問してくれた。
オーダーの依頼だったけれど、お客さんは少しクラフトの経験があるらしくクラフトの話を少しした。
ありえんよ。と僕の作品のオーダー価格の感想をお客さんは言った。
安すぎる。という感想らしい。
クラフトされた品はその人の日常に入り込む。
そうであるので、それを手に入れる場合の価格はその日常に無理がなければいい。と僕は考えているのでそんな価格の付け方をする。
価格についてはそれ以上の思考をしないようにしている。
そういうことでいい。
ところで4月から革の仕入れ価格が値上げになる。
どうする?
2 20
岩村のMさんが来て、3月3日の打合せをした。
岩村というところは寒いところで、ひなまつりのイベントは午後2時半に終わる。
路上となると仕方なく寒さ対策も必要かも知れない。
予想される人出は多そうだ。
昼食は五平餅定食を出してくれるらしい。
何?それって感じでそれを聞いた。
2 19
革のクラフトは、結局は可塑性だな。と僕はよく言う。
スタンピングに限らずカービングに限らずエッジ処理もその可塑性を利用している。
だったら、可塑性の有効利用がクラフトと書いていい。
昨日、Aのブログを読んでいたら可塑性という言葉が書いてあった。
さすがにAだなという感想が出た。
他の誰かは書かないだろから。
そいえば、Aがソラマメバッグを制作した時、革の持つ可塑性を利用しなければその制作は無理だった。
だから、Aははじめからそれに向き合っていた。
そのAが可塑性をパッキングという技法に応用していた。
パッキングは浮き上がり模様のことで、浮き上がり模様をジグソーパズルの模様にしていた。
結構、面白いのでしばらく眺めていた。
2 17
昨日の話。
午前9時過ぎて車で家を出た。
「MOZO」到着が9時半で、少しまごついて手続きをして現場に着いたのが9時45分だった。
準備をしてたら10時になった。
その10時には僕のブースは満席になっていた。
この時は、正直にまずいな。という気分が溢れた。
イベント開始は11時と記載してあるけど、椅子に座った8人を1時間待たせる訳にはいかない。
けれど、僕の生徒が集まるのは11時。ミーティングの時間も少し欲しかった。
10時に始まったイベントはそのまま午後6時になった感じ。
すごかったな。と思う。
人はこんなに集まるんだな。という感じ。
僕が用意した材料は100人分。
生徒が用意した材料は40人分。
それが足らずに現場で裁断した材料は20人分。
合計160人がクラフト体験に参加してくれた。
区民まつりに続いての完売だった。
僕の生徒は10人がスタッフをしてくれた。
こういう場合は、何人でも欲しくなる。
生徒と書いて気が付いたけれど、2人の生徒が陣中見舞いに来てくれた。
年末から遊びに来てる革やさんも見学に来た。
すごいな・・・。と呆れた顔をしてイベントを眺めていた。
イベントは無事に終わったと思う。
区役所のM君の奮闘には敬意を払ってもいい。
イベントの後、みんなで「しゃしゃんぼ」へ行った。
「しゃしゃんぼ」は特別席を用意して待っていてくれた。
飲んだし、喋った。
そして、食べた。
2 13
昨夜、「しゃしゃんぼ」を出たらいつの間にか降る雨はみぞれに変わっていた。
帰るAの車のフロントガラスには雪が積もっていた。
NHKの準備が終わった頃にY君が来た。
久しぶりだった。
彼の近況を聞いていたらAが来た。
昨夜のNHKはいつものとおりで、楽しんでクラフトをする生徒が10人いた。
なんとも和やかな教室で温かい。
別々の作品を制作している10人を教えるのは大変な筈だけど、アシスタントが有能だとそうでもない。
昨夜はそんな感じがした。
N野さんを名古屋駅に送ったらバレンタインだからとチョコをくれた。
豆ちゃんと先生にと言うのでAとそれを分けた。
かわいい方が豆ちゃんでそうでないのが先生とN野さんは言っていたけど、封を開けても分らなかった。
謎解きだろうかとふたりでしばらく眺めてふたりで分けた。
深夜、それがチョコではなくて豆菓子だったと気が付いたのは遅かったんだろうな。
さて、今週の土曜日はmozoでのイベントに参加する。
それに関係してSさんが夜に我が家に来た。
僕は革を裁断していた。
100人分の裁断が終わった。
2 8
午後1時に来る筈の中学生の集団は15分遅れでここに到着した。
これは中学生の校外学習で港区にある中学校の1年生が6人だった。
彼らからいろんな質問を受けていろいろと答えた。
いくつかの鋭い質問があった。
大人はしそうにない質問もあった。
中学1年生は案外賢い。
中学生がいる時にふたりの生徒が来た。
待たせてしまい中学生が帰って作業をしようとしたら区役所のM君が来た。
僕は3枚の印刷物を貰い説明を受けた。
これは今度のイベントのためのもので、1週間後は西区にあるワンダーシティで一日を過ごすことになる。
気分を合わせよとしてるのだけど、こういうところでの開催となると気分はなかなか盛り上がらない。
写真撮影も許可が要りますよ。と言われしまえばあのな。とさえ言いたくなる。
これで禁止事項はいくつになるんだろう?
今日の夕方、ひとつの大きな仕事を終え、ほっとした。
少しばかりの開放感を抱いたけど、開放感が続かとなるとその保証はない。
明日は土曜日だから1週間は終わってしまう感じがする。
この1週間はとにかく慌ただしかったし慎重に過ごした。
2 6
昼にヌメ革が何枚か入荷した。
その中から2枚を選んで僕は梱包作業をした。
宛先は革工房Beansだった。
それが済んでほっとしていたら突然に玄関のドアを開けた女性がいた。
玄関で女性は僕を見ながらにこにこしていた。
うん?と僕は彼女を眺めてきょとんとする時間を続けた。
そこにAがいた。
今、A宛てに革を梱包したところだよ。
へぇーという顔をAはした。
Aは別に革を取りに来た訳ではなかった。
しばらく遊んで梱包した革を車に押し込んでバイバイをして帰って行った。
Aはここにいる時はよくオレンジジュースを飲んだものだった。
今日も飲んだ。
Aにはオレンジジュースが似合うと僕は思いこんでいる。
2 3
今週、僕の工房では20人の生徒が作業をしていた。
考えたらこれは僕が20個の作品制作を同時進行させてるみたいなもので、我ながら感心する。
週に20人が来ると月に延べ人数は80人ほどになる。これにNHKの延べ人数を加えると100人近くになる。
100人かあ・・・・・。
月に幾つの作品が僕と関わって出来ているんだろう?
今日はY君がぶらりと遊びに来た。
お土産持参で、これが珍しいほどに美味しいチョコレートだった。
和風のお菓子という感じもした。僕はお茶をいれた。
Y君が来た時にタルとN野さんとYさんが作業をしていて、夕方にSさんが来た。
YさんとSさんは新しい生徒さんで、こんな光景を眺めてしまうとどう感じるんだろうなと思う。
ここはどういうところなのかと考えて、こういうところかと断定するかも知れない。
そのYさんが帰った後でYさんから電話があった。
忘れ物がありませんか?という内容で、みんなで探した。
重要な忘れ物らしくYさんはここに戻って来た。
それからさらに探したけれどないので、僕はYさんを連れて交番に行った。
交番に入るのは珍しい。
たいてい交番は留守が多いのだけど都合良く警官がひとりいて対応をしてくれた。
交番から帰宅したらYさんから連絡があった。
忘れ物ではなく落し物だった。自宅の近くに落としたらしく自分で見つけたと言う。
騒動がハッピーエンドで終わるとほっとする。