11 27

今、モーツァルトの「トルコ行進曲」を聴きながらこれを書いている。
気分はとても軽快だ。

1時半には生徒が来る予定になっているので、午後1時にシャッターを上げた。
ところが、生徒は2時を過ぎても来なかった。
僕は誰もいない工房で作業をはじめ、この生徒はクビにした方がいいんじゃないかと考えた。
3時になると、お客さんが来た。
お客さんの応対をしていると予約の生徒さんがふたり来た。
いつもそうなのだけど、誰かが来ると途端に忙しくなり、電話も鳴り始める。
こういうことがいつも不思議だ。

午後5時になるとY君が来た。
日曜日の夕方にはいつもY君が来るので驚かない。
そうしているとAが来た。
うんっ?
こうなると、アー、そういうことかと考える。
今日は、僕の誕生日だった。
そして、Aから「のだめカンタービレ」の3枚組CDをプレゼントされた。

Aの感性というか感覚というか思いつきというかインスピレーションというか余裕というか可愛らしさというか、
そういうのにはいつも参ったって感じになる。
すご過ぎだな。

11 26

夕方、Iさんが作業をしているとみきちゃんから連絡が入り、これからここに来ると言う。
30分後にみきちゃんはここに到着して大きな袋を手渡してくれた。
お誕生日おめでとう。という言葉が一緒だった。

そうやって誕生日に気づいた。
昨日もそうだった。

今日、Iさんが来る前にある生徒さんがここに寄って、いっぱいチョコレートが詰まった袋をくれた。
イタリア旅行のお土産と言い、それから1時間ばかりおしゃべりをして過ごす。
本当に、僕の生徒は僕への気遣いをする。
感謝。


見事なくらい、この1週間は慌ただしかった。
先日の休日が慌ただしさの中の一服って感じで、この休日は外で過ごした。
山を眺めて過ごした。
先月は海を眺める時間を作り、今月は山を眺める時間を作ったってことだ。
海と山を眺めてぼんやり過ごし、僕はそうやってバランスを取っているらしい。


11 21

8時間の睡眠のあと午前7時に起床したのは何日ぶりなんだろう?

午前8時半を過ぎて僕は荷物を車に積んで自宅から尾張旭市中央公民館へと走った。
天候は晴れて運転するに気持ちがいい。
中央公民館では旭小学校のPTAの女性が25人集まって革のクラフト体験をすることになっていた。
定刻に始まった講習会は賑やかで、正午で終わる予定がそうもならず12時半を過ぎて終了した。
講習は初めからいい感じではじまり、いい感じで終わった。
僕は笑顔で帰る参加者を見送り、幹事の女性に笑顔で見送られて車を発進させた。

先日の土曜日はナゴノスペースで25人が集まっての体験教室を開催した。
これはタルとの共同開催で、タルは午前11時に到着した。
ひどい雨は降り続いて止む気配はない。
体験教室は午後1時を開始時間にしていたけれど、参加者は30分前には集まってしまい、
そうなるとはじめてしまう。
これも随分と賑やかで、随分と盛況な感じがしたものだった。

慌ただしかった。
ナゴノスペースでの講習の最中に帰宅してお客さんとの打ち合わせをした。
これが午後4時で打ち合わせのあとでナゴノヘ戻り、午後5時に再度の帰宅をする。
これもお客さんとの約束で、ついでに電話での打ち合わせが続いた。
午後5時にはN野さんが来たけれど、殆ど外りっぱなしの状態になってしまい、ごめん。

昨日の日曜日はタルがナゴノを使用しての体験教室で、僕は工房で生徒さんと作業をした。
これは夕方には終わったので、それから次の講習会の準備をした。
準備が終わると、夜がはじまり日本シリーズの最終戦が始まった。


明日はNHKでの講習がある。
本当に慌ただしい。


11 18

寝てたら携帯が鳴って起きた。
これは来週月曜日の講習会の件で、発信先はO市からだった。
明日の土曜日はナゴノスペースで25人の講習会をタルと一緒にして、火曜日はNHKに出かける。
なんだか講習会が続く。

そういえば、昨日の西区役所からのメールにチラシが添付されていた。
これは2月の西生涯学習センターでの講習会の案内チラシでかなりの枚数を印刷するらしい。
M君が張り切ってそう言っていたことを思い出した。

講習会というと固い感じがするけれど、実際は革のクラフトで遊んでしまおうという企画です。
これを読んで興味のある人は応募するといいです。
2月の講習会は完全無料でキーケースなどが出来てしまう。


11 13

N野さんが来て、個展会場で展示した作品を僕の工房の商品棚に並べた。
これは、今日からここでN野さんのミニ展示会が開催されているようなものになる。
N野さんが作品を並べ終わるとIさんが来る。
Iさんはここの生徒になりたいという若者を連れて行くと言っていたけど、時間どおりにふたりを連れて来た。
25歳の男性だった。男性には女性も付いていた。
どちらもものを作ることに熱がありそうで、そのまま2時間ばかり滞在する。
2時間ばかりをおしゃべりをする。

昨日の夕方、Aから電話があった。
電話の後にはここにいて、いくつかの作品とどら焼きを僕の机の上に置いた。
Aはお父さんとお母さんと一緒だった。
だから久しぶりにAのご両親に挨拶をした。
実にくだけた挨拶になった。

Aが帰ったあとで、どら焼きを食べた。
ひとりで全部食べようとしたけど無理で、一緒にいたKと食べた。
呆れるほど旨かった。
今日、残りをN野さんと食べた。


11 12

最近、「のだめカンタービレ」を観てばかりいる。
テレビ版を観て映画版を観終わり、残るは漫画版という具合になっている。
そういえば、先日までは「トリック」を観ていた。
「トリック」を見ていたというより仲間由紀恵ばかり観ていた。
仲間由紀恵は好きな女優だ。

11 11

雨の中を生徒が来て作業をしていた。
2時間が過ぎて生徒は帰り、僕は歯科医院へと歩いた。

突然に歯科医院に行こうと思いついた。
思いついたらそうしてしまい、歯科医院まで歩いて行って予約をいれた。
受付の女性に20分後に来て下さい。と言われて20分後に再度出かけた。
ちょうど午後4時で、今日の予約が無理と言われ月曜日になったら出かけたかどうかは分らない。
かなり気分が左右している。

奥歯を一本抜いた。
麻酔がきれたら少し痛むかも知れませんよと歯医者は言ったけど、痛まなかった。
さっきまであった奥歯がなくなると、さすがに違和感がある。

実は、奥歯が1本どうにも気になっていた。
いっそ抜いてしまった方がいいんじゃないかと歯科医に相談をした。
それが半年前だった。
歯科医は相談にはどうとも答えなかった。
至急の話ではなかったからだ。

抜歯をしてからは休息をしていた。
どうともなかったけれど、さすがに抜歯の後は休むものだろうとは考えた。

だから、今日の仕事はひとりの生徒に講習をして革の整頓をしたぐらいになった。

11 10

先日、りょうを思い浮かべる時間があったけど、今日、りょうが僕の携帯を鳴らした。
電話の向うでこれから行くよとりょうは言い、20分後にはここにいた。
本当のことだ。

夕食はりょうと食べた。
りょうとそんな時間を過ごしたのがはじめてなら、一緒にお酒を飲んだのも初めてだった。
饒舌な時間が過ぎて、JRで帰ると言うりょうを駅まで送り、駅から徒歩で帰宅する。

11 9

先月、どこかで同業者はAぐらいだと書いたけど、同業者とは一緒に仕事をする場合があるということでもある。
一緒に仕事をする相手は、だから、僕の場合はAしかいない。
どこをどう探してもAしかいないとは、一体どういうことなのだろう。
余程、僕とAは希少な仕事をしているんだろうか?

昨夜、そんな話をAとしていた。

今月のうちには、Aとひとつの企画をなんとかしたいという気分が強い。
企画がうまくゆくかどうかは不明だけど、企画というものははじめて、そして持続するしかないものだ。
結果はゼロかも知れないけれどマイナスにはならないという採算があるなら、はじめていいものだ。
何かは残る。

先日、Y君にお礼って年に300通も来るんですか?と聞かれた。
驚く数字なのだろうか?
そんな話もAとしていた。
話の内容は省けど、話の結論は呆れるほどに簡単なことだ。
簡単であれば誰にも理解出来る。
けれど、理解すると現実にするということは違うらしく、同業者はAだけになる。

11 8

NHKから帰宅して「しゃしゃんぼ」でAと一緒に食事をする。
最近は秋も深まった感じがして、ふたりで鍋焼きうどんをよく食べる。
そういえば、栄の道路にはイルミネーションが輝いていた。
季節は本当に早く過ぎている。
うかうかしていられない。

「しゃしゃんぼ」から帰宅すると妻がテレビを観ていた。
テレビ画面にはりょうがいた。
NHKのドラマでりょうの主演の番組がはじまっていたらしい。
題名は「ビターシュガー」

女優のりょうを眺めて、りょうを思い浮かべた。
本当にりょうは女優のりょうに似ている。
そもそも似ているので、りょうはりょうと呼ばれる。

ずっと観ていた。
ずっと観ていたのはりょうをずっと思い浮かべていたということだった。


秋だな。

11 5

昨日、突然にU君が来た。それからN君が来た。
ふたりともここで出合ったのは偶然らしかった。
ふたりがいた時に区役所のM君が来た。
これは来年2月のイベントの打ち合わせで、他に年配の生徒さんが作業をしていた。
彼らがいて、電話がいくつか鳴った。
彼らが帰った後にも電話がいくつかあって、気が付いたら電話の数だけオーダーが溜まっていた。

今日、タルが作業をしていた。
中津川の栗きんとんをお土産に持参してくれて、一緒に食べた。
昨日、メールでそんな約束をしていた。

ずっとお礼のメールがあるよとタルに言う。
確かに、今日も2通のお礼のメールが届いていた。
お礼はメールではなくて葉書だったりする場合もある。
年間、それは3百通ぐらい来てるんじゃないかと思う。

よく言うのだけど、お礼を書くお客さんがいて僕のような仕事は成立している。
お礼が途絶える場合は、僕の仕事がなくなる時だろうという予感もある。

35年前に僕は今の仕事をしようとした。
実は、この35年前に職人の世界は殆ど消滅状態だったんじゃないかと考えている。
僕は職人の世界と直接の関係はないけれど、間接にはある。
そうして感じていたこと書けば、そういうことだ。
書いてしまえば、職人の時代は今もないし35年前もない。
ないので、この35年での売り上げがどれだけ減ろうが、それはもうないと感じているものの確認のようなものになる。
減少した結果が5分の1であれ10分の1であれ100分の1であったとしても驚きもしない。
だから、悲観もしない。
何故なら、僕には仕事があるし、これからもある筈だからだ。

この訳をタルに話していた。
随分長く話していた気がする。
もし、ものを作るということを職業にしたいなら僕の話を聞くんだよとタルに言う。

11 2

先日、自転車での走行中にブレーキのワイヤーが切れた。
そういうこともある。

僕は今の自転車を14年間乗り続けている。
それくらい乗り続けると、さすがにワイヤーも切れてしまうらしい。
今日、修理した。
ついでにブレーキのゴムの交換が出来んかなと聞いてみたけど、そのゴムがないのでそれは無理だと言う。
ゴムも14年も使えば、相当に磨耗している。
自転車で一番需要なパーツはブレーキだろう。

自転車といえば、最近、何かと話題になる。
自転車のブレーキも話題になっている。


11 1

先日の日曜日にO君とY君と一緒に「シルビア」に寄った。
「シルビア」は10月31日に閉店するのでバーガーサンドの食べ納めって気分からだった。
珈琲を飲みバーガーサンドを食べて「シルビア」との付き合いも終わってしまうんだなと少し感傷的になったものだった。
考えてみると、25年ほどの付き合いが出来てしまったコーヒーハウスだった。

今日の夕方、Mが来た。
Mも「シルビア」で最後のバーガーサンドを食べると言い、会社の帰りに僕の工房に立ち寄った。
それから、一緒に出かけ、いつもの席に座りバーガーサンドを一皿頼んでみた。
ところが、昨日と違って1時間待ちですけどいいですか?と聞かれた。
バーガーサンドを1時間待つほどの時間はない。
本当に閉店間際のせいで、食べ物のオーダーがとても多いらしい。
みんなお土産に注文を入れているらしい。

納得する。

僕は珈琲を飲みながらMを眺めたり店内を眺めたりしている。
もう、シルビアの店内を眺めることが出来ない。
ここでおしゃべりをすることももう出来ない。

店を出る時、マスターに何かを言った方がいいかと考えた。
けれど、僕が言う前になんどか「ありがとうございました。」と言うのマスターの声が聞こえた。
ありがたかったのはこっちだけど、僕は何も言わずに店を出た。

シルビアで最後に座った席はいつもの窓際の席だった。
最後にシルビアで一緒の時間を過ごしたのはMになった。