12 29

映画館の椅子に座り映画を観ていた。
「ノルウェイの森」

散文的な映画、または詩的な映画、或いは、散文的映像、詩的映像。そして音楽。

もともと、青春は生と死の狭間にあり、強く生きる意思と死に向う精神が混沌としている日常の中にある。
その日常を描いてしまうと、こうした映画になる。

青春はいつも散文で語られ詩的な情景で表現されるものだ。


1968年という時代を僕は高校生の最後の年齢で過ごしていた。
ワタナベ君と同じ時代を過ごし、同じように生きることと死ぬことを感じ、何人かの女性と関わることで生きることを考えていた。
そして、いつも、思考する底辺には性というものがあり、性が深く生きることと関わるのも分っていた。

いつも探していたように思う。

映画の最後の場面。

どこにいるの?

うっ?と空白の時間が流れる。
僕はどこにいるんだろう?

12 26

昨日、一年ぶりにMが来て作業をしている。
ひと月ぶりにIさんが来て作業をしている。
1週間ぶりにタルが来て作業をしている。

こうなると勢ぞろいって感じがする。
和気藹々で作業が出来るのはいい。


唐突な話。

「龍馬伝」は11月末にその放映を終える。
最終回は龍馬暗殺の場面になる。

ふっと不思議な感じになるのだけど、
ドラマでは龍馬暗殺の実行者を今井伸郎にして、その今井伸郎が岩崎弥太郎に語る場面がある。
語るというよりは思いを絞って喋る感じで、今井は龍馬を暗殺する訳を語る。

不思議に感じたのは、龍馬暗殺は龍馬の遭難で、これは交通事故のようなものだと思っていたから。
交通事故では車はしゃべらない。

ずっとそう感じていたけれど、確かに刺客も人で、人である以上は思いがある。
思いは言葉になってもおかしくはない。


今井伸郎はその晩年を刺客に怯えて暮らしていたとその子孫が語っている新聞記事を先月読んだ。
明治も随分と過ぎてもそんな話になる。


12 25

生徒が帰ってしまうとひとりになる。
ひとりでO君のお土産のフライドチキンを食べてKさんから頂いたお酒を飲む。
妻のシチューを食べて、Mさんのおはぎをほおばる。
そうやってクリスマスイブの夜は過ぎてしまう。
つまりは、なんとも寒いクリスマスイブの夜になる。

ユーチューブで大桃美代子の会見場面を何度か眺めている。
大桃美代子って、こんなにきれいな女性だったかなと驚いて眺めている。

会見は元亭主の不倫についてとその相手への気分の表明みたいなものだけど、
まあ、それはどうでもいいことなのででろくに聞きもしない。
ただただ、大桃美代子の表情を眺めている。
こんなにきれいな女性だったんだな・・・・・・・。


12 23

午前にひとつの品を完成させる。
午後になると、何度か電話が鳴り、何人ものお客さんが来る。
生徒は3人来ていて作業をしている。
僕は実に丁寧な講習をしている。

ふっと気が付くと午後も6時になってしまう。
忙しい日だなと感じてシャッターを降ろし駅前まで歩く。

クリスマスイブ前夜の駅前にいてイルミネーションを眺め、今年も残り1週間なんだと改めて感じてしまう。
こんなにはやく月日が流れていいのかな・・・・・・・・。

12 21

3個の鞄をばらし新しいひとつの鞄を作るという作業をはじめる。
これはリフォームの作業で、ばらして生地を取り出すのに相当な時間がかかる。
その生地を並べ、鞄の形にするにはさらに時間がかかる。

ジグソーパズルに似ている。

革の生地があれば、何かは出来る。
出来るけど、何かが希望に沿わない場合は希望に合う作業が必要になる。
これをデザインというと正しい気がする。
デザインには、裏地もあれば心材も入る。または、そもそもそれが必要かという思考が入る。
必要なら何が最適かと考える時間が入る。
染色もあれば、そもそも染色が可能かというテストも入る。
通常の染色が不可能なら、通常ではない染色方法を思考する必要も入る。
縫いの方法の思考が入れば、最終のまとめも入る。
そうやって出来上がる品が、そもそもお客の希望に合うかとなると、それは不明だと考えて、
それを前提に作業そのものがある。

だから、リメイクには怖ろしく時間を使う。
気を使い、頭を使い、経験を駆使することになる。

おそらく、誰もリメイクなどをしなくなるだろうな・・・・・・・・・・・。


クリエーターはこんなものがあればいいと勝手に思考して勝手に創る。
そうして出来たものを店頭に並べて売れたらいいと考える。
たいていの場合、誰もそれを買うことはないので、自然とクリエーターはいなくなる。
この場合のクリエーターとは職業としてのクリエーターのことで、
クリエーターは、現在、職業として成立するに難しい。
現在と書いてみたけれど、おそらくは昔からもそうだろうと考えてもいる。


そうでもクリエーターという職業は、それが世間にあることで世間の何かが潤うという現実はある。
だから、なくなってはいけない


12 19

忘年会では飲み過ぎた。

個人的には飲み過ぎる機会は滅多にない。
でも、昨夜はいつもと違い随分と飲んだ。
あのまま朝まで飲んでしまおうかと思ったくらいだった。
本当に朝まで飲むぞと言えば、朝までいられる仲間が何人もいそうな夜だった。

例年になくテンションが高い忘年会だった。
みんな仲間のせいなのだろう。相変わらずによく喋る。

「一心」という料理屋を贔屓にしている。
4時間半も使わせてくれて歓待してくれる。
駅前には、まだそういう店がある。
贔屓にするしかないだろう。

今日の朝はさすがにぼんやりとしていた。
ぼんやりしながら幾通ものメールを貰い、すべてのメールには昨日は楽しかったよと書いてあるので安心する。

昼になってもぼんやりしていて、すると、生徒が来る。
4人の生徒が来て作業をしている。

夕方、Y君が来る。
中断していた作品制作を再開し、再開するとどうにか先が見えて来る。

作業がひと段落して、Y君とおしゃべりをする。
いろんな話題になる。

おしゃべりしていて気が付いたけど、おしゃべりをするとY君はいつもテンションが高くなる。
性格なんだろうな・・・・・。


12 17

来週の今頃はクリスマスと考えると、唖然とする。
今年も終わりそうだなと考えて、明日には忘年会があると気が付く。
忘年会は今年最後のイベントになる。
どんなんになるんだろう・・・・・・・・・・・・?

昨日、面白くもない電話が入る。
親しみを感じない人から馴れ馴れしい電話が入ると、僕の応対は実につっけんどんなものになる。
つっけんどんさが相手に伝わったかと考えて通話をやめる。

12 16

朝のテレビを観ていると、画面は歌舞伎役者と街の不良の喧嘩の詳細を長々解説している。
この事件を深刻に解説する人までいる。
所詮は歌舞伎役者と街の不良が深夜の飲み屋で喧嘩したに過ぎない話に、テレビ局は30分を使うかと思う。

他に話題は、なんかあるだろ・・・・・・。

今日、朝のテレビを観ていたら、女性の男性の気を引く行動についての実験レポートみたいなものを流していた。
場所は渋谷で年代は20歳が中心になるので、これが全国の標準かは外してテレビを観ていた。
喧嘩の話よりはいい。

今日、瀬戸の山奥から生徒が来ていて、それが話題になった。

その生徒は某美大の学生で、卒業制作に革の鞄とベルトを制作しにここに来ている。
はじめに来たのは11月の初めで期限は12月末と言う。
時間が足らないんじゃないかと思う。
仕方ないので、来るたびに4時間の講習にして宿題を出す。
それを続けていると、どうにか期限には間に合う気配がしてきた。

今日はその生徒がひとりだけということもあり、作業をしながらいろいろとおしゃべりをする。

生徒の描いたデッサンは殆ど完璧に描かれていたので、制作はスムースに進んだ。
無駄もない。

大学の先生はそのデッサンを眺め、出来る筈がないと言ったそうだ。
僕はそれを眺め、それって簡単だよと言う。

時々、学生に講習する場合、違和感を感じることがある。
学生の向こう側に先生がいるという意識が違和感に繋がる。

学生も困るだろうな・・・・・・。

12 13

土日は慌ただしかった。
二日間でナゴノスペースと我が家を8往復した。
ホント、師走というよ。

昨夜はタルの打ち上げって訳ではないけれど、少し遊んだ。
ささやかに集うつもりが、気が付いたら9時になっていた。
これって今週の土曜日に予定している忘年会と同じ時間帯で、こうなると、プレ忘年会ではないかと思ってしまう。
Aがいて花ちゃんがいてO君がいた。タルがいてSさんがいて僕がいた。
いつもいそうなY君は、午前にここにいて期間限定のお菓子を差し入れしてくれた。

みんな走っている。

そういえば、金土日の3日間、ナゴノスペースにいたけれど、時間の半分以上は靴工房にお邪魔していた。
靴工房には「ボナンザ」という名が付いている。
先週、中日新聞の社会面に大きく取り上げられた鹿革のシューズを作っているところでもあり、
「ものづくり部会」のメンバーでもあるので、挨拶というか打ちあわせというかそんなつもりがあった。
とても感じのいい工房でした。

「ボナンザ」とはいつか、一緒に何かをするかも知れない。
どちらも生徒が多い。
この場合の生徒とはクリエーターになる。
クリエーターには仲間というニュアンスが入る。

土日にはクリマがあった。
午前に来たY君はそのクリマに行く途中に我が家によって、Sさんはクリマの帰りにナゴノスペースに寄ってくれた。
タルはナゴノスペースで「ひとりクリマ」を開催したようなものだった。

今年は、5月の生徒作品展にはじまり、円頓寺があり名古屋城宵まつりがあり区民まつりがあった。
12月に入りナゴノスペースと関係し、次の土曜日は忘年会になる。

ホント、人と集まる機会が多い。

何かをするとは人と関係することだ。
人が来て何かが出来て、人が来てそれを助けてくれる。
だから、人は人を大事にしなくてはいけない。
それは、自分を大事にすることと同じことだ。

12 11

午前10時にタルと一緒にナゴノスペースにいた。
ナゴノスペースを使用しての体験イベントでこれがタルの初めてのイベントになる。
来年からは毎月第3土日に定期開催の予定が詰まる。

なんかバタバタしてた1週間が終わる。
12月は師走というけれど、ほんとに走ってばかりの1週間だった。
師は走るしかないもんだな。

12 5

夜、NさんとY君を車で名古屋駅まで送る。
送った後で、なんか顔ぶれも変わってきたなと思う。
顔ぶれとは生徒さんの顔ぶれのことで、ここに1年間来るのを止めてしまうと、半分以上は初対面になるかも知れない。

O君は新人だと考えていたけど、案外、古株といえるかも知れない。

昨日、「駅地下ウォーキング」というイベントがあった。
これは区役所からの依頼のイベントで、主催は名古屋市交通局になるらしい。
僕がいたところは場所はナゴノスペースというところ。

この馴染みのない名前の付いた空間で、来週、タルが動くことになる。
来週となると、残り1週間。
1週間です・・・・・・・・。

12 3

どうして偶然ばかりが続くんだろう?

さっき、Aのブログを読んでいた。
すると、Aの教室に生徒が来たらしく、その生徒さんが時計ベルトを制作していたらしい。
多分、同じ時間にここでは僕が時計ベルトの制作の相談を受けていた。
時計ベルトが作りたいという人が来ていた。

先週、Aがいた時に僕がしていたのは時計ベルトの講習で、
Aがそれを見ていたら、Aには時計ベルトの講習は楽だったろうな・・・・・。

午前、Fと西区役所のM君と会っていた。
ついでに、ふたりは隣りの喫茶店で昼食を食べた。
昼食を終えた僕はふたりと一緒にコーヒーを飲んでいた。
ふたりが帰ると、、途端に土砂降りになる。
ふたりは大丈夫だったかと気になる土砂降りで、これは突然だった。

夕方、Mさんが来た。
久しぶりに来て、大きな袋をはいとプレゼントしてくれた。
これに暖かそうなベストが入っていた。
僕への誕生日プレゼントと言う。

嬉しいなと言い、僕は早速それを着る。

頭の中では、Y君からのTシャツとAからのワークシャツがあるなと考えている。
これで、揃ってしまったんではないか。


それにしても、プレゼントの山が出来そうな1週間でした。
恐縮ばかりしている。


12 2

ipadに音楽をダウンロードしようとした。
いつも聞きたいと思うのは寺井尚子ぐらいしかいないので、それをipaadに入れた。
寺井尚子のジャンルはジャズになる。

今日、みきちゃんがCDをプレゼントしてくれた。
人にCDをプレゼントするのは難しいだろうと思う。
嫌いな曲であれば、無駄なプレゼントとしかいいようがない。

ところで、みきちゃんは、これ、「上原ひろみ」と言う。
ミュージックには詳しくないので、僕は上原ひろみを知らない。

深夜、ipadで寺井尚子を聴いている最中にそれを思い出し、上原ひろみを聴いた。
聴いて、あっと思う。

なんで、好みが分るんだ?
なんで、そういうことが分るんだ?

上原ひろみはジャズピアノになる。

みきちゃんにそれを言った記憶はないので、これは彼女の勘なのだろう。
かなり大事な一枚のCDになる。