9 28

国政調査でアパートの一部屋ごとのチャイムを鳴らす。
午後のせいと書くしかないだろうけど、すべての部屋からは無言の返答になる。
つまりは誰もいない。
アパートのそれぞれには表札がないので、こうなるとどうしようかと途方にくれる。
留守なのか、空室なのか・・・・・・・・・?

で、西区役所のAさんに電話をかける。
こうなんだけどと聞く。
Aさんはいろいろアドバイスをくれて、ようやく理解する。

国政調査をしているけど、実はあんまり時間が取れない。
配る期日は明後日だけど、小まめに足を運んでいる時間もない。

困ったな・・・・・・・。
3度足を運んで対面が無理なら郵便受けに入れるとなっているけれど、全世帯ってことになるのかな。

9 27

なんだか慌ただしい。

仕事が混んでいる。
ついでに、この時期に国政調査の調査員を勤めている。
忙しくて仕方がない。

昼、ふたりの女性が来て教室について質問をする。
どうも、ここで作業がしたいらしい。
昨日もそうだった。

ここにはと僕はいつも言う。
講習はいいけど、4つのルールがあるよ。

ちやほやしないよ。教えんよ。辞めたければ辞めて構わんよ。
最後に必ず次を言う。
辞めて貰いたい時はそう言うからね。

タルがそれを聞いて、最初のふたつは違うなあと言う。

そうかも知れん。けど、最初は脅す。

9 26

久しぶりに工房で体験教室をする。
ふたりの女性がコインケースを制作する。
いい感じに出来て、ふたリは笑顔で帰る。

夕方、タルが来て、Iさんが来る。
作業を終えたIさんが帰ると、入れ違いのようにO君とY君が来る。
O君とY君のふたリはAの体験教室の応援に安城まで出向きその帰りになる。

4人一緒にバーガーサンドを食べておしゃべりをする。
このおしゃべりの内容は筈く。


秋の空が広がっている。
気分はいい。

今日の午前に生のブログを読んでいた。
生はブログで中津川の「栗きんとん」を話題にしている。
すると、タルが来て中津川の「栗きんとん」をお土産にくれた。
早速食べて、かなり旨いと気が付く。
朝に生の栗きんとんの話題を読んで、昼に生のブログで紹介の栗きんとんを食べたってことになる。


これも妙な偶然だなと思う。
タル・・・・・・、ご馳走様でした。

9 24

Aが来てHPの作成を完了させる。
ページ数が多く、結構時間が必要になる。

今日のAは、僕のパソコンで奮闘していた。
HP作成となると、ビルダーが大活躍をする。
サイトの作成が済むと腹がへる。そんな時間なのだ。
で、一緒にバーガーサンドを食べる。
いつものようにサンドをはんぶんっこにして珈琲を飲みながらのいつものバーガーサンドの日になる。
金曜日は、本当にバーガーサンドの日になった。

バーガーサンドで腹が満たされると、引き続いてパソコンとの格闘になる。
作成したサイトはアップしないと意味がない。
アップしてリンクミスを修正する。
文字の修正などをしていると、本当に夜は更けてくる。

そういえばと思う。
19歳のAはソラマメバッグの制作に夜遅くまでここで奮闘していたものだった。
それから4年が過ぎて、同じようにAは奮闘している。
それを眺めながら、人の人生ほど不思議なものはないなとつくづく思う。

もう4年になるんだな・・・・・・・・・・。


9 23

朝の雷鳴のすごさったらない。
チョッと経験したことがないものだった。

とても寝てられないと布団を被り耐えている。
横では妻が携帯で電話をしている。
外は土砂降りで、先の豪雨を思い出す。
また、道が川になるんだろうかと少し不安で窓から外を眺める。

妻の携帯の相手は娘らしく、どうも雷が落ちたと娘が言ってるらしい。
落ちたのは娘の住んでる僕の実家の前の電柱らしく、停電していると言っているらしい。
聞いていると電話の内容がどんどん大きくなってくる。

3台の消防車が来ている。それから警官が来ている。
断片的にそんなことが聞こえる。
なんか臭いよと言い出す。

それって火事かよ。

まずいなと思う。とても外出できる天候ではない。


以上は朝の出来事で、昼に我が家に来た娘は停電は続いているけど、大丈夫だよと言う。
テレビが停電は復旧したと伝える。

夜になり、実家に帰った娘から、まだ停電が続いていると電話が入る。
仕方ないかと実家へ寄る。
実家と書いても我が家から1キロほどしか離れてない。
実家は確かに停電で、ブレーカーをオンにしたりオフにしたりする。
オンにしてもオフにしても暗闇のままで、いよいよまずいと思う。
時刻は11時を過ぎている。


ところが、街灯は点いているのでチョッと変だなと考える。
ブレーカーでなければ家電の故障になる。
落雷があれば、そんなこともあるかも知れない。
落雷場所は家から5メートルの距離になる。

結論を書いてしまうと、停電の原因はブレーカーでした。
ブレーカーにも取り扱いがあるとは迂闊にも知らなかった。

停電が解消された途端にテレビが喋る。

テレビはオンの状態で停電になっていた。

9 21

郵便不正事件で村木元局長の無罪が確定し、今日の夜、大阪地検特捜検事逮捕のニュースが流れる。
容疑は証拠隠滅になり、具合的にはFDのファイル改ざんになる。

さっきまで村木元局長のインタビュー記事を読んでいて、これを書いている。

容疑は証拠隠滅というよりは証拠偽造のようなもので、
これは意図的ではないと逮捕された検事は述べたそうだが、
書き換えが意図的ではないと言ってのける神経には、随分だなと思う。

村木元局長のインタビュー記事を読んでつくづく思うのだけど、裁かれるべきはこの検事の容疑だけはないだろう。

正義を自称し、ひとりの人間、ひとつの家庭に多大な迷惑をかけ、そうでも、それをどうとも思わず、
自らの出世のことばかりを気にする人間の種類。

裁いて欲しいのは、そういうものだけれど、これは裁ききれないものだろうな・・・・・・・・。

9 20

国政調査の初日になる。
僕は受け持ちのアパートへ行き、案内のビラを郵便受けに投函する。

投函しながら、今時のアパートのそれぞれには表札がないと気がつく。
それぞれの世帯には表札がない・・・・・・・・。

それぞれの世帯はたいては留守になるので、こうなると空室なのかどうかが分らない。
国政調査もどうやら面倒なものだと思う。


昨日、9時過ぎにJFCの会合から4人が帰って来た。
僕は外にいたので出迎えた格好になった。
もう帰る頃だろうと予想していたので出迎えたというのは正しい。

生徒がここから出かけここへ帰れば、それは、出迎えるもんだよ。
ひとまず僕は先生なんだから。

昨日の夜のJFCの会合をみんなのブログで読んで、よほど楽しかったらしいと想像がつく。
JFCかあ・・・・・・・。
ハラペーニョを摘まんでみたいと思いながら、僕は青汁を30日分購入した。
30日分じゃあ、足りないだろうな・・・・・。


そういえば、今日は「敬老の日」になる。
妻が施設に行くというので、一緒に出かける。
つまりは、母の見舞いを夫婦でした。

母は目を開け天井を眺めている。
僕は母の髪を撫で耳元で声をかける。
声が届いているかの判別が出来ず、そうでも安寧な表情に安心する。
何度目かの「敬老の日」を施設で迎える母がいて、「敬老の日」をこうして過ごす僕がいる。

9 19

午後1時を過ぎてシャッターを上げる。
3連休といえど、日曜日といえど僕には休日ではない。
パソコンを起動しメールソフトを立ち上げる。
メールを書くことで僕の一日の仕事がはじまる。

メールを書いているとみきちゃんが来る。

僕はメールを終えて、いくつかの作品の仕上げをはじめる。
横ではみきちゃんがカービングを練習している。

3時半になるとO君がY君を連れて登場する。

どうもO君がY君の工房へ行き、Y君は工房を閉めてここに来たらしい。
しばらくするとYちゃんが来る。
来て、カレーを食べに行くと唐突な言葉を残し出て行ってしまう。
本当にカレーを食べに行ったらしい。
普通は食べてから来るもんだろうにと思う。

Y君がいなくなると、駐車場に車が入る。
Aが来る。

そういえば、次の日曜日はAの講習会でその打ち合わせが必要で、のんきにしてる訳にはいかない。
カレーやさんから帰った山ちゃんとO君は「こんにゃくひねり」の講習をAから受ける。
「こんにゃくひねリ」は「マジック編み」ともいう革の編み方で、これでキーリングを作るというのが講習会らしい。

3人の横では、Y君が演説をしている。
それを僕は聞いている。

6時半になると、さあって感じで4人は出かかる。
2回目になるJFCの開催らしく、タコスを食べると張り切って4人は車で出かける。
僕は4人を見送り夕食を妻とふたりで食べる。
因みに僕の夕食はお刺身定食みたいなもので、さすがにジャンクではない。

日曜日は夕食の後で妻とふたりで「龍馬伝」を観て過ごす。
観た後で煙草を吸いに僕は工房へと戻る。
2本目の煙草を吸い終わり外に出ると、ちょうど4人が帰って来たところでした。

お疲れ様でした。

来週の日曜日もきっとこうなる。

9 18

昨日、バーガーサンドを食べる。
サンドを頼むとサンドは4つに切ってあって、Aとはんぶんっこする。
つまりは、ふた切れづつを食べる。

先週も同じことをしていた。今度もするかも知れない。
そうなると、金曜日はバーガーサンドの日になる。

O君とY君はJFCを結成している。
JFCはジャンクフードクラブの略で、面白そうなんだけど・・・・・・・・・。

先日、献血をして血液検査の結果が届く。

みんな、あんまり信じないけど、僕はこの5年間、標準値から外れた項目がない。
とても標準的な体質の部類に入っていると信じていたんだけど、今回、初めて標準値から外れた項目があった。
日赤の献血検査の項目に去年から糖尿病の項目が付録について、これが外れてしまった。

どうも、糖尿病の危険水域に入りつつあるらしい。
去年はそうではなく、今年に入り糖尿病ではないけど危険だよと言われたみたいなもんで、その原因を考えた。

無論、食生活が原因で、そうなるとJFCは難しい。
やはり、バーガーサンドのはんぶっこがちょうどいいかも知れない。


ここにボソボソ書くのを止めていたら、季節は秋って感じがしている。
今年の夏は猛暑が続き、秋なんか来ないんじゃないかと考えていたけど、どうも来るらしい。

9 14

区役所へ行く。
12番の窓口に座り、僕は職員の応対を受けている。

そういえば、今月下旬には国政調査の作業を始めなくてはいけない。
この階には国政調査担当のAさんがいるななどと考えごとをしていた。
初めてのせいか、チョッと作業で分らないところがある。
質問しなくてはいけないこともある。

すると、僕の肩を叩く人がいる。
叩く人を見ればAさんがニコニコ笑って僕の傍にいる。
偶然とはすごいもんだ。

区役所から出ようと1階ロビーに戻るとHさんがいる。
アレッて感じがする。雑談を始める。
その横をこんにちはと某さんが通り抜けてゆく。

区役所には知り合いが多いと気が付く。

区役所を出て県税事務所へ行く。
これは事業税の納付で納付は分割でなく一括で収める。

実は、区役所での用件も納税になり、今日一日で革が何枚買えるかと嘆きたくなる金額が出て行く。
やはり、のんきに煙草を吸ってる場合ではない。

9 13

僕の携帯番号の下二桁は13になる。
今月、その番号の携帯を持参するとAUグッズプレゼントとメールが来ていた。
で、そのAUグッズに興味があって浄心のショップまで行く。

つまり、プレゼントに当選したって訳だ。
下二桁が当選となると当選する確率は1%になる。
これは幸運ということかなと考えてみる。

グッズはサランラップと洗剤、それに布製のミニトートの詰まった袋で、その袋を持って浄心にある介護施設へ行く。
そこに母がいる。
介護の人と少し話し、会話の出来ない母の髪を撫でて帰宅する。
もう何年この生活を続けているかと考える。

考えなくとも何年かは知っている。
母が老いただけ僕も老い、日常の中にこんな時間が入り込んで7年になる。

7年とは随分と長い時間だと思う。
その長い時間、話をしない母がいる。

母はある日を境に突然に沈黙し、無表情になる。
これは突然襲った病のせいで、介護認定は5と診断される。

それから7年が過ぎる。
過ぎてもさらに時間は続く。

9 12

9月も半ばに入るという時期の気温ではないな。
熱中症に注意して下さいと予報士が伝えるのを聞いていて変な気分を持つ。

今日、初めてここで作業する女性が来る。
女性はポーチが作りたいと言うので制作の手順を教える。
イメージ画を描いて次に型紙を切ると、どうも小さいとなり次に型紙を切るとちょうどの大きさと言う。
その大きさではもうポーチをは言わないだろうな・・・・・・・・。

型紙が出来、それを床革で実際に制作する。
縫いの変わりにホッチキスで留め、中に床革の歯切れを押し込むとポーチのサンプルが完成する。
それを眺め、イメージのとおりかどうかを確認する。
いろいろと修正して、こんなもんかなという感じになる。

以上で2時間強が経過する。
あとはそれを希望の革で制作すれば、希望の鞄が完成になる。


ここによく書くけど、革で何かを作るとは革の癖を応用するということだ。
だから、どうやって作るかはどんな癖が革にあるかが分らないと作れない。

まずは革を知るのが制作の前提になる。

つまり、前提になるものがあり、ここではそればかりを言ってる気もしている。
この言ってることがなかなか理解出来ない人は、上達が見込めない。


夕方になると常連が集合する。

みきちゃんが来る。
来て、暑い外で鞄制作の最後の作業を黙々とはじめる。
ようやく大きな鞄が完成する。

おめでとう。

そういえば、Y君はスーツ姿で登場した。
スーツとなると作業をする雰囲気ではないなと僕は思う。

そうでもなんだか幸福な表情をY君は漂わせている。
その訳を知ったけど、それはここでは略すしかないな・・・・・・・・。

9 11

I君は作業を終えてひと段落する。
そして、恋愛談義というか結婚談義をはじめる。

ここに来る男性は30代が多く未婚者が多い。
するとそんな話になる場合がある。

30代ともなると恋愛は結婚に直結しそうな、またはそうでなければならないという感覚がありそうな談義になる。

みきちゃんがいて、そんなI君にアドバイスになりそうなこととアドバイスになりそうもないことなどを話す。
I君は真剣に耳を傾ける。

どこまでがジョークでどこからが本心かの区別が僕には付かず、そうでもどこか可笑しく笑って聞いたり、
アドバイスになりそうもないことを喋る。


どうも・・・・・・・・・と僕は思う。
ここに来る男性たちは恋愛が下手というか恋愛に不向きというか、つまりは恋愛には無縁って感じがしている。
恋愛に無縁であれ、結婚はしたいと言う。

恋愛して結婚するか、結婚してから恋愛するか、これは個人の性癖に入ることなのでどうともいいようがない。
30代ともなると、本当に何かと難しい。

先日、みきちゃんと話していて、これからの個人の持つ5年間は激動だろうなという話になる。
20代後半から30代前半にかけては、予測不能な5年間が待ち構えている。

そうなんだ。

僕には予測しても分りきった5年間しかなさそうで、これもまずい。

9 10

仕事が終わりAとバーガーサンドを一緒に食べる。
僕は「シルビア」のバーガーサンドが好きで、よく食べる。

食べながら龍馬のことばかりを喋り、Aはそれを聞いている。
時々相槌を打つAを眺めていると、変な奴って気になる。

Aは確かに変な女性で、僕は人に龍馬について話すことなんかない。
こうしてここに龍馬のことを書いたり、龍馬に関係した人についてポツリポツリと書いてはいるけれど、
実はそれを人との話題にすることはない。
そうでも、Aといるとそんな話題になり、Aはフムフムと聞いている。

フムフム。

そういえば、今日、龍馬暗殺の実行者の話をAとしていた。
龍馬暗殺に陰謀はなく黒幕も存在せず幕府方の集団が暗殺を実行したというのが僕の想像の結論だけど、
これはいつかここに書くよ。
僕の想像と重ねてしかしかなさそうことを。

9 7

献血に駅前まで行く。自転車で行く。
走っていると、停車中の車からニコニコ笑って手を振る人がいる。
誰だと目をやると「一心」の大将で、僕も笑って手を振る。

献血会場は大名古屋ビルディングの3階にある。
受付を済ませ名前の呼ばれるのを待っていると、僕の娘の名前がアナウンスされる。
あれっとその人を眺めれば、当然ながら東京にいるはずの僕の娘ではなく僕の知らない若い女性で、
つまりは同性同名の人と並んでしまった。

並ぶ話を書くと、昼にコンビニへ行き煙草を買う。
レジに並ぶと僕の前の女性が僕を見て、あれっと声を出す。
声を聞いて気が付いた。
女性は僕の名古屋にいる娘でした。



龍馬伝の話。

寺田屋騒動の場面が放送されてその録画を2度ばかり観る。

歴史ものでは必ず史実では・・・・という人がいる。
けれど、史実が事実かと書くとそうとも書けない場合がある。
実際は誰も知らないのだから、そうなる。

NHKの龍馬伝のサイトを読んでいると、番組制作者は寺田屋の見取図を含めかなり事件を調べていると分る。
それを元にドラマにする。ドラマは創造の世界になる。
創造が事実だという場合もあるかも知れない。

龍馬と一緒にいた三吉慎蔵は長府藩の侍で、彼は慶応2年の初めに京都に入るのは危険と承知している。
長府藩は長州藩の支藩になる。
彼の役目は京都情勢の探索で、龍馬に同行して伏見に滞在しているのは藩の命令による。
探索は復命して任が務まる。

藩が三吉慎蔵を京に派遣したのは、彼の冷静さ、沈着さと義務感を信じたからだろう。
ついでに書けば、彼は剣術指南役の家庭に育ち宝蔵院流槍術は免許皆伝に及んでいる。
龍馬も小栗流は免許皆伝に及び北辰一刀流はその塾頭を務める腕がある。
つまりはふたりはとんでもなく強く、ドラマのように実際に正面突破を試みたかも知れない。
因みに寺田屋を囲んだ幕吏は120名ほどと伝わる。

逃亡に幸いしたのは、幕吏の襲撃が午前3時という暗い時間だったことかも知れない。
また、寺田屋は伏見薩摩藩邸に近く、薩摩藩は龍馬と慎蔵を救出する義務もある。
そんないろいろが幸いし寺田屋騒動は終わる。

ドラマを観ながら、それでもよくもふたりは逃げきれたとつくづく思う。

9 5

9月に入ったというのに猛暑が続いている。
昨日の名古屋の気温は38度で、今日は36度と聞く。
どうにも暑い。

昨日、新しく生徒が入り、今日見学に来た女性が生徒になりたいと言う。
いよいよ土日は生徒で溢れんばかりになる気配が漂う。

久しぶりにAが来る。
久しぶりって感じがするのだけど、実際はそんなに長い間来なかった訳ではない。
来なかった間にグアムへ行ったりいくつもの作品を制作していたり納品したりしていたらしい。
それとは関係がない筈なんだけど、随分と可愛くなり綺麗にもなる。

Aと花ちゃん、タルとO君とY君の6人で連れ立って「しゃしゃんぼ」へ行く。
いつもは多人数なので奥の個室を借り切るのだけど、6人ともなれば座敷で食べることが出来る。
座敷から照明に映えた庭が見えて、それをぼんやり眺めたりする。

6人で飲んで食べておしゃべりをしていると、10時を過ぎてしまう。
帰り際にみんなで記念撮影をして、みんなは笑顔で帰宅する。
僕はテレビでBSの龍馬伝を観る。
ドラマは寺田屋騒動の場面を放送している。

このところ、龍馬暗殺のことばかりを書いている。

9 4

龍馬暗殺には薩摩の陰謀説がある。長州にもあり土佐にも紀州にも陰謀説はある。
幕府の仕業だと直感される事件に多くの陰謀説が浮かび上がるのは当時の龍馬の立場による。

龍馬という人は元々が尊攘派の人ではない。
倒幕を志したにしろ、慶応3年の暮ともなれば土佐藩を通じた親徳川家派と分類されてもいい。
そう分類しても、土佐藩の倒幕戦争の兵器調達は彼の仕事になる。
それでいて、浪人身分のままでいる。

彼は何者かと考えると、確かに不思議な立場にいて、彼を擁護しようにも彼が何者かが分らない。

ここに風評が出る。


龍馬という人は、当時は名のある人ではなく無名だったという人がいる。
明治になり、ひどく有名な人になったという人がいる。
つまりは、新聞記事、小説などで過大な評価を受けている。

おそらく、それは違うだろう。

彼が無名だといわれるのはその身分のせいで、藩の政治を任された人ではないからだろう。
西郷、大久保、桂などは当時著名な人で、土佐では後藤象二郎が当時の世間では名前が通っている。
何故、新撰組の近藤が後藤に心酔したかは、彼が運動した大政奉還が出来る彼の立場に憧れたせいで、
新撰組が土佐藩の重役に心酔したというのは皮肉になる。

坂本龍馬は、ずっと藩政治とは無縁の立場にいる。

9 3

腹がへったのでしゃもが食いたいと龍馬は言う。
峯吉少年が、それじゃあとしゃもを買いに出かける。
買い物を終えた峯吉少年が近江屋へ帰ると、その玄関先に抜き身を下げた武士がいる。
その武士は土佐藩士某で、少年には顔見知りになる。
どうかしたんですか?と少年が問う。今、坂本が斬られたと某が答える。
少年は驚いて近江屋の玄関をくぐる。そして、くぐった後の目撃談をこの峯吉少年は残す。

近江屋の主人を新助といい妻はスミという。
このふたりの当夜の証言がある。証言はどこか講談じみている。

峯吉少年の目撃談といい、近江屋の住人の証言といい、どこまでが真実でどこからが記憶違いかの判別は無理になる。

薩摩の大久保利通は、事件当時、京都を留守にしている。
京都に戻り龍馬暗殺の報に接し、それを新撰組の仕業と断定する。
断定した根拠に新撰組の伊東甲子太郎暗殺事件がある。
伊東甲子太郎暗殺事件とそれに続く油小路事件は武士の思考の範疇を超えたもので、どこか時勢への憤りを表現した感じがする。

海援隊にいた陸奥宗光は、龍馬の遭難を聞いて先の「いろは丸」事件を思い出す。
ここに紀州藩が出てくる。
紀州の三浦某が新撰組を使い暗殺したのではないかと疑い仲間を集め報復する。
これを天満屋騒動という。
死者は新撰組と襲撃側双方にひとりづつが出る。
当然ながらと書くしかしないけれど、三浦某は龍馬暗殺の依頼をしたとはその生涯で証言をしてしない。

龍馬遭難は幕閣はその実行を命じたことを認めないので、いくつもの憶測が出てくる。

9 1


昨日、近江屋での龍馬遭難について書き、今日も続ける。

龍馬暗殺の実行犯についてはいくつもの説があるけれど、定説もある。
定説では京都見廻組の7名となっていて、この7名の名前も特定されている。

西村兼文という人は新撰組と関係する人で、後に「新撰組始末記」を記述する。
この記述の中に、伊東甲子太郎と龍馬の危急の項目がある。

伊東甲子太郎は藤堂平助を同伴し近江屋を訪ね、龍馬と中岡慎太郎のふたりと会談をする。
この会談は2時間に及び、暗殺の風聞があるので注意をして欲しい旨を伊東は両人に伝える。
中岡は忠告に礼を言い、龍馬はこれを無視をする。
この龍馬の無視に腹を立てたかは別にして、事件の後、伊東は「両人は見廻組の刺客にあい・・・」と明確に犯人を名指している。

龍馬、中岡、下僕の3人の通夜と葬儀は17日夕刻に近江屋でとりおこなわれ、3人の霊は霊山墓地に葬られる。
翌18日、墓参が多く、薩摩の中村半次郎なども来る。

この18日、もうひとつの暗殺計画が実行される。
これが伊東甲子太郎暗殺事件で、甲子太郎死亡の後、油小路の決闘になる。
藤堂平助などがこの闘いで死ぬ。

伊東の暗殺は新撰組と高台寺党の確執によるもので、当夜の伊東の楽天の度合いも過ぎた感じがする。

伊東を殺した近藤勇は龍馬の死を聞き、見廻組を絶賛している。
ここでも見廻組が実行犯として特定されている。
龍馬暗殺の頃、新撰組は伊東甲子太郎暗殺の謀議に熱中し、近江屋へ出向いての暗殺の暇はない。

中岡慎太郎は17日に死亡するけれど、死亡する前の2日間は重体で意識がない。
意識があって証言したのは、おそらく事件直後の頃で、ここで幕府の中にもこんなことをする奴がいるとかそんなことを言う。
つまり、中岡は賊を幕府方と直感していたことになる。

以上、いろいろ書いているけれど、以上はすべて伝聞によるものになる。
西村兼文は誰かからそう聞いたとか、近藤勇がそう言っているのを聞いたとか、そんな類になる。
中岡の証言も、実は又聞で確かな話ではない。

佐々木唯三郎は近江屋事件当時見廻組頭取を勤める。
彼は文久3年江戸にて清川八郎暗殺を実行したことがあり、龍馬遭難の報に接した勝海舟は直感として、
佐々木が幕閣の指示でそうしたと話したらしく、ここに指示者として榎本対馬が出てくる。
榎本対馬は当時幕府御目付を任じている。

佐々木は独断では行動しない。
その行動はいつも命令によるもので、清川暗殺も幕閣の命令による。
勝海舟が直感したのもそのせいになり、命令者を榎本対馬と言ったことになる。

佐々木の部下に今井伸郎がいる。
今井伸郎は龍馬暗殺は自分だと証言する。
公的に証言し私的にも証言して、彼を含めた見廻組の7名が実行犯として有力になる。
ただし、彼の証言にはそれは違うだろうと思わせるいくつかがあり信憑性は薄い。


龍馬暗殺を考えると、実行犯の特定は難しい。


この話は続けて書く。