2 25

昼に岩村からお客さんが来る。
いつも何かを持って来てくれるけど、今日は生酒を持って来てくれた。
そこへ年配の生徒さんが来たので、3人でのんびり過ごす。

夕方、Aが来る。

Aが帰ると午前に携帯を鳴らしたお客さんが来て、財布の話をする。
財布についての質問が続き、財布を買って帰ってゆく。
すると、午後8時に近くなる。

暖かい。


2 24

「地域委員会」の投票用紙が配達されて来たので記入して投函する。
相変わらずこの「地域委員会」というものが分らない、。

投票用紙には候補者の氏名が書かれ、信任しない候補者には×をつけろと書いてある。
候補者に×が付くとどうなるかとは書いてない。

この学区の地域委員会の定員は7名で、候補者は7名になる。
だったら、選挙の必要もないと思うのだけど、税金が動くとなると選挙が必要らしく、
そのための選挙ということなのだろうけど、×が多い候補者も委員に任命されるのだろうか?
その答えが書いてない。
大体、×が多かろうが、すべての候補者を委員に任命しないと地域委員会は定数割れでの発足になってしまう。

選挙となると投票結果は広報される筈で、すると、すべての候補者にどれだけ×が付いたかと広報されることになる。
これは、ひどい話だ。
候補者はボランティアでの地域活動の筈で、その候補者にこれだけ×が付いたと広報するのだろうか?
選挙なので、広報しないといけないし、したとなると、これは失礼を通り越して、もう人権問題だろう。


さっぱり、分らない。
何も書いてないから。

そういえば、候補者の抱負が書かれた広報があって、それを読んで、あれっと感じる。
いい印象はない。
それを読んでの投票となると、殆どの候補者に×を付けるしかなくなる。

訳を書くのは止す。

前途多難だな。

2 23

久しぶりに悩んだ。
悩んだというよりは使うべき言葉に迷いを抱いた。

午前早くにメールが届く。
暗い知らせで、メールを書いた人の気分を想像すると、暗い気分になる。

昼、電話ばかりが鳴る。ひょっとして作業時間より長い時間ではなかぅたかと思う。
娘が電話ばかりだったね。と言う。
そういえば、僕も何度も電話をかけていた。
これは、すべて仕事関係の電話で、片付ける仕事が山ほどあるなと気が付く。

夕方、珈琲を飲みながら他愛のないメールを書く。
書いて送ると返信が来る。
返信は他愛のものではなく、読んで、言葉に迷いが始まる。
いい知らせか悪い知らせかの範疇を超えた内容のメールで、理解するのに少し時間がかかる。

春のせいなのか?

夜に迷いはおさまり、すると明るい気分になる。
明るくなるのも変だったけれど・・・・・・・。

こうやって、変な一日は終わる。

明日も何かがあるんだろうか?

2 22

月曜日になると体がきつい。
きついので、休息を入れる。

自宅を工房兼住居にしているので、休みというものがあるようでない。
シャッターを降ろしていても、お客が来る場合がある。
電話には休日がないので、仕事の電話が鳴る場合もある。

今日、場違いというかそんな人が来ていた。
明らかにお店を間違えて来たなという感じで、その応対に時間が費やされる。
夕方、急ぎの仕事を依頼に来た人がいる。
納期ありの仕事をものづくりの工房に持ち困れても困る。
で、お断りをする。
ただ、依頼の人が知った人なので、困らないようにはしたつもり。

はっきり書くと、お断りする場合が、ここではまれにある。
どんな場合かと聞かれると困るのだけど・・・・・・。


話題を変える。

日曜日にO君が来ていて、次の予約を入れながら、今度の土曜日に僕が焼肉を食べに行くと知る。
カレンダーにはそう書いてあった。
生が来るよと僕が言う。
焼肉ですか?僕も連れてってくださいと彼は言い出す。
Bというお店なので、ここはO君が好きなお店だった。
別にいいんじゃないかと僕が言い、そう決まってしまう。
だから、集団で焼肉を食べる。
これは、僕の工房の40歳以上限定の遅い新年会の話。
僕はいつも若い連中と一緒にいるみたいだけど、そうでない場合もある。

生がいての焼肉屋はすさまじいことになる。
きっと、そのあとはチョコレートパフェだろう。


2 21

急に寒さが和らいだ。

午後1時10分前にシャッターを上げる。
外に出ると、ふたりの女性が日向の椅子に腰掛けて、にこにこしてる。
K姉妹で、1時に来ると予約があった。
Kさんは半年ぶりにここで作業をする。

1時的にここに7人の生徒がいた。7人となるとここは人で溢れる。

7人が4人になると、少し落ち着く。
すでに、時刻は夕方になっている。

Y君がお土産を持って来てくれた。
彼もプレゼントが好きなタイプらしい。
Aが「あんこ餅」を持って来たので、お茶を飲みながらみんなでそれを食べる。
あー、日曜日だなと思う。
日曜日はこんな風景が続いている。

今日の午前にY君は吉田君の工房にいたらしい。
彼の工房は覚王山にある。
そこを出て新栄の「鰻や」さんに寄ったと言う。
その「鰻や」さんがお花ちゃんの実家で、その近所に「バイエルン」という珈琲ハウスがある。
そのどちらも休みだったと残念そうに彼は言う。
以上は自転車での移動になり、そのままここに来る。
ここから自宅へ帰るとなると、今日の自転車での移動距離はどのくらいになるんだろう?

昨日、I君が来ていて、彼が先に制作したリュックサックの画像を撮る。
鞄は相当にいい感じになっている。
今日、O君が鞄を完成させる。これもいい感じになっている。
Aがフライトケースの制作を開始した。
染色は終わり、今日、芯入れ作業をする。

これもいい感じになる・・・・・・・・だろうな?

2 16

「アバター」を観た。

劇場内は満席に近く、観客は静まりかえっている。
映画に期待をするというよりは3Dへの期待なんだろう。

映画は、すごかった。
特別料金の価値はある。

映画館を出ると相当に寒い。
駅前をぶらぶらして「一心」に寄る。
映画が今年初めてなら、「一心」も今年初めてになる。
好物の生牡蠣を食べ、牡蠣フライを食べる。
アンキモを食べ、刺身定食を頼む。ついでと焼きそばも注文する。
粒貝を食べ、そしてビールを飲む。
無論、以上は一人で食した訳ではない。

駅前の雑踏を抜けてとぼとぼ歩いいると、あることに気がついて駅前に戻る。
自転車で来たことを忘れていた。
いつも駅に出るのに自転車にするか徒歩にするかと迷う。

ところで、体調不良はひとまず正常に戻った感じがしている。
昨日のだるさは何だったんだろう・・・・・?


2 15

体調不良で、休息した。

休息なので、何もしない。

2 14

客が来て、客が帰る。
この客はハーレーで来ていた。
このハーレーが年代ものらしく、エンジンがかからない。
さっきも20分がかかったと言っては、ペダルに体重をかける。
かけてもエンジンはかからない。

世話の焼ける奴ほど可愛くってね。などとも言う。
言うのはいいが、疲れ果てた顔をして息は荒くなっている。
体重をペダルにかけてヨイショって動作をかなりの時間続ける。
僕は自動販売機に行き、コーヒー缶を買う。
疲れ果てた顔に、飲めよと差し出す。
悪いな。

すると、エンジンがかかる。、
すさまじい轟音が近所に響き渡る。
溜息をついて客は休息をする。

本当に20分ばかりの苦闘だった。

世の中にはいるな。


先月、ここの新年会で伊藤さんが「豚の角煮」を作るよと言っていた。
「しゃしゃんぼ」での会話で、今度もって来るよ。

今日、本当に持って来た。
バレンタインの日のお土産で、豚の角煮とチョコレート。

伊藤さんがいると、Aが来る。Aは、はいと言って袋を手渡してくれる。
袋の中にはAの焼いた蒸しパンが入っている。
早速、みんなで食べる。

旨かったな。あれは。

旨いといえば、夕食に伊藤さんの作った「豚の角煮」を食べてお酒を飲んだ。
これが滅茶苦茶旨かった。
あんまり旨いので、早速メールを送る。

そういえば、作業の後に3人で近所の喫茶店に入る。
3人で、バーガーサンドを一皿食べる。
3人で食すると、何だか旨さが増す感じがした。
珈琲タイムを過ごすと7時を過ぎて、ふたりは車で帰る。

今日は、ごちそうさまでした。

2 13

朝に寝て、その朝に起こされた。
客が来ていた。
客が帰ると正午になる。

夕方、O君とAに留守番をしてもらい、コンビニに行く。
コンビニを出ると、知った顔の人と会う。
知った顔の人も驚いたらしく、「コンドーさん、お久しぶりですね」と笑う。
その笑顔を眺め、僕も挨拶を返し名前を思い出そうとする。

この人はKさんという。
現在、彼は僕の住んでいる江西学区の学区連の会長をしている。
いつかここに書いたけど、江西学区のボスみたいな人で、咄嗟に「地域委員会」が頭に浮かぶ。
この人とは以前に何かと関係をした。
今はいかなる関係もない。


Aが鞄を自宅で制作していた。
それを持参して殆ど完成させる。
僕はそれを眺める。

O君が最近、熱心にここで作業をしている。
もともと熱心な人だけど、特にいう感じが最近している。
彼には仕事があるので、ここでしか作業が出来ない。
自然に、長時間の作業をここでするようになる。
彼も鞄を制作している。

O君がいてAがいる。

Aを眺めていたら、もう半年になるなと実感する。
僕はこの半年という時間を使い、Aを作っていた気がする。
そんなことを言う。
Aは「Aづくりですか?」と呑気そうに笑う。

「何かを作るのではなく、Aを作る。」

時間はそうやって費やされたかも知れない。
結果は目の前にあり、すると少しばかりの満足感が湧いてくる。

どうも、無駄というものはないらしい。
時間の中に何かを詰めてしまえば。

Aは走るだろう。
どこへ走るかは知らなくていい。
知りたければ、いつか空に聞くといい。

2 12

今日、生徒が染色をしていた。
小さな革には染色をしたことがあるけど、これだけ大きいのは初めてと言いながら作業をしていた。
大きいといっても30センチ四方の革で、そんなに大きい訳ではない。

染色法は地染めになる。

分り切ったことを書けば、生徒の最初の染色は失敗になる。
失敗の修正を実際に僕がする。その説明をしながら染色を教える。
初めて染色する人には、そう教えるのが1番いいように思う。

自分の希望の色に斑なく染色するには、たいていは3年がかかる。
「染色3年」とはよく言ったもので、経験が上達のすべてになる。
因みに、人の希望する色に斑なく染色するには10年がかかる。
だから、もしプロになろうと考えている人がいれば、10年は覚悟した方がいい。

経験とは失敗のことを言うと僕は断言している。
逆に書けば、失敗の数の多さが経験になり上達が早い。

失敗しないで革の何かが出来上がると期待する人は、ここに来て作業をしてはいけない。
ここは失敗を続けることで、クラフトが出来るようのするところだから。


今日、久しぶりにMさんが来て作業をしていた。
Mさんは、いつも珍しいお菓子を持参する人で、今日も持参して来た。
「ばれんたいん」と書かれたケースに「最中」が入っている。
オッ、最中ではないかと、深夜に食する。
チョコレートの最中ではなく、あんこが入った最中で、甘みが少ない感じがした。
「甘くはないんだよ。」と言われた気が少しした。

2 9

「龍馬伝」の話。

ドラマを観ていると、藩邸の風景が描かれている。
桂小五郎は長州藩邸に住み、坂本龍馬は土佐藩邸に住んでいる。
その藩邸をここまで描いたドラマは、ないのではないか。

藩邸はあんな風だった。
つまり、藩邸内部は長屋というか寮になっている。

吉田松陰が出ていた。
松蔭は号で、通称は寅次郎という。
密航しようとする場面に桂小五郎と坂本龍馬が現れる。
ドラマの中で桂は松蔭先生と呼ぶが、実際は吉田さんとか寅次郎さんと呼んでいた。

松蔭が密航しようとしたのは、松蔭25歳の時で、すこぶる若い。
松蔭の若さはテンションの高さで、あの時代において彼ほどのテンションの高い若者はいないかも知れない。
ペリー艦隊に乗船しようと考え実行するそのテンションは尋常なものではない。

テンションが高いと、声が高くなりしゃべりは演説口調になる。
松蔭がそうで、ドラマでも役者はテンションを高くして演技をしている。
その演説口調に聞き入ってしまう。
演説には説得力がある。

人にはなすべきことがある。
人はみな違うので、なすべきことも違う。

そんなことを激しく言う。
松蔭はそんな思想を持って生きていた。

僕はこうする、君は君がすべきことをせよ。
生きるということを死を含めて、そう松蔭は説く。

これは正しい。
ただし、厳しい。


2 7

タルが鞄を完成させる。
1年がかりの鞄制作も、ようやく終わったことになる。
鞄はいい感じに仕上がっている。

タルがいた。
O君がいて、Y君がいて、すると伊藤さんが来た。
みんな車で来たので、隣りの駐車場は満車状態になる。

みんな頑張って作業をしている。
作業をしているとタルがパイを焼いたというので、みんなでそのパイを食べる。
シュークリームを食べる。駄菓子を食べて缶コーヒーを開ける。


最近、日曜日にはパソコンで音楽をかけて、それを流している。
僕のおすすめは寺井尚子の「ジャズワルツ」だけど寺井尚子を誰も知らないと言う。
西島三重子の「池上線」となると、さらに知らない事態となる。
仕方がないので、「AKINA」を流すと、これさえ知らないと言う。
こうなると僕には流す曲がなくなり、クラッシックを流そうかと思ってしまう。
で、寺井尚子の「アルビノーニのアダージョ」を流したけれど・・・・・・。

突然だけど、フォークとニューミュージックの違いの話をしていた。
これは感覚というか世代の話だろうと思う。
それ以前は何かという話になると何だろうとみんな首をかしげる。
軍歌かと伊藤さんは言うけど、さすがに軍歌ではなく正解はグループサウンドになる。
グループサウンドはすごかった。
このすごさの向こうにビートルズがいる。

そんな話をしていて、ビートルズは古典派の人だと感嘆する。

好きなのは「3人のBの音楽家」
「バッハ、ベートーベン、そしてビートルズ。」


これもある小説の主人公の女子学生の台詞で、昔、流行ったコピーだけど、知らないだろうな・・・・・・・・。

2 6

腹だたしい寒さは危険な寒さかも知れない。

先に制作した鞄が学校で表彰されたとIが報告をする。
先に制作した鞄は学校での課題の作品で、
オランダの木靴をラフイメージにして、木靴に花を散りばめた赤いショルダーバッグ。
何かの賞ぐらいは取るだろうと予想をしていたけど、本当に受賞した。
賞はデザイン力賞と彼女は言う。
制作した鞄は学校に展示されているとも言う。

この工房でふたつの作品をIさんは制作し、ふたつの賞を取る。

教室にAとIのふたりがいて、そして作業をしている。
昨日と違い、ふたりは黙々と作業をしている。
そのふたりには受賞歴がいくつもある。

ふたりを指導する僕には、実は受賞歴が何にもない。
考えてみれば、何かに応募したことが僕にはない。
すると、これは当然の事態かも知れない。
学校に通わず独学でクラフトをすると、応募の機会がない。
人を作るのに、これはいいのか悪いのか・・・・・・・・・?


夜、Iを車に乗せて駅まで送る。
寒いという言葉ばかりが、僕とIの言葉になる。

腹だたしい寒さは危険な寒さかも知れない。
車窓から眺める町には人がいなくて、気が付くと雪が舞っている。


2 5

腹だたしいほど寒い。
寒いせいか、今日の生徒が風邪をひきキャンセルが入る。

いつもの時間、誰もいない工房にAが来る。
Aは風邪をひいていない。

久しぶりという感じで隣りの喫茶店にAとふたりで珈琲を飲みに行く。
いろいろとおしゃべりをする。
おしゃべりしながら、窓の曇りを眺めていると、曇りがどんどん濃くなり外が見えなくなる
外は本当に寒い。

工房に戻り、Aとのおしゃべりを続ける。
別にAはおしゃべりをしに来たのではなく、作業に来ている。
Aは手縫い作業を続けている。

Aは22歳の女性で、その年齢の女性でAのようなタイプのクラフトマンを僕は知らない。
おそらく、あまりいないのではないか?

2 4

昼、ふたりの年配の女性が作業をしている。
そこへ年配の男性が来る。
鞄の話を始める。
気が付くと、自分で鞄を作りたいようなことを言い出す。

あっ、教室の見学なのかと気付く。

それから、男性は生徒の作業を見学していいですかと聞く。
生徒が良ければいいでしょうと僕が答える。

ここ、文化教室じゃなくて、革のクラフトが出来る人を養成するところだよと僕が説明をする。
現在、生徒数が多いので予約を取るのは難しいよ。
それからさ、生徒作品見ました?
あれぐらいが初めから出来ないと、ついてこれないかも知れんよ。
大体、作り方なんで教えんから。

プレッシャーをかけている訳ではないけど、プレッシャーになってるかも知れない。
時間潰しにここに来ると、ここでは間違う。


夕方、ひとりの生徒の相談を受ける。
相談なので、生徒はプレッシャーを感じている。

さっき、生徒にプレッシャーをかけて、今、生徒のプレッシャーを溶かしている。

最近、思う事がある。
僕は革のクラフトを35年続けている。
これは経験があるということで、その経験が生徒の中に入る。
すると、例として書いてしまうと、、
僕が40歳で出来たことが20歳で出来るという事態になる事もある。
これは正確な表現ではなく、出来るという錯覚を抱く。
そうでも、僕のいない場所で、それが出来てしまう可能性はある。
これは、多分、すごい。

そのすごい生徒が、大勢ここにはいる。

今日、そんな話もしていた。

みんな、頑張れよ。


2 3

「龍馬伝」を観ていたら。青年時代の「龍馬」の悩みが描かれていた。
現在テレビで放映している龍馬は嘉永6年の坂本龍馬で、彼が歴史の舞台で活躍する10年前になる。

10年がかかる。

「青春」という言葉は、むかし流行った言葉であるのかも知れない。
今は単純に「若さ」という言葉を使うのだろうか?

その「若さ」のことを書けば、それは悩みと同意語になる。
手さぐりで自分を探し、探した自分を自分が生きているこの社会で生かすには、どうしたらいいのかという
そんな悩みで、じたばたしてしまう。

書いてしまえば、若さとはそれだ。
それは、長く続く。


人は、長い間はじたばたするもんだ。

2 2

2月がはじまっている。
雨であったり曇天であったりと、そして、寒い。


昼、若い男性が来る。
ここ、教えてくれるんですよね?と聞く。
生徒の希望者かと想像すると、そうではなくダブルステッチの編み方を知りたいと言う。
それ以外はどうでもよさそうな気配がする。

教室は月火水は休みで、今日は火曜日になる。
そんなことを僕は言う。
火曜日しか休みがないと男性は言う。
そう言われてしまうと仕方ないかと、その場で教える。
実際に作業をして、それを見せる。
ダブルステッチは最初と最後のレースのつなぎ方が少し難しい。

覚えたかどうかは分らない。

いくらと男性は聞く。
いくらと聞かれても、ステッチ作業を見せることを業務にしている訳でないので返答に困る。
業務外となると無料にするしかないので、そうした。男性はレース代の100円を支払って帰る。

こうしたことをしていていいか悪いかが分らない。
実は、似た出来事はよくある。
工房を主宰して、その業務がなにかと聞かれて困るのは、革の工房の業務の説明が難しいからだろう。

男性が帰ると、名古屋では誰でも知っている某会社の社長が来る。
若くはなく老いてもいない男性で、彼には丁寧さと気安さがある。
以前にもここに来てオーダーした品があり、再度のオーダーになる。

打ち合わせをする。

夕方、母親に会いに出かけ、帰宅して夕食を食べる。

きっと、2月もこんな日常になるのだろう。