10 30

1週間ぶりに、深夜のジョギングをする。
体調は悪くはなさそうで、シャツは汗まみれになる。
昨日も今日も、10月が終わる頃の気温ではなかった。

いつも間にか金曜日になっている。
週末が始まる。
金曜日が来るたびに、何故こんなに時間は早いのだろうと思う。


10 29

夕方、伊藤さんから電話があり、予約が入る。
伊藤さんの場合、予約というよりは今からいいかになる。
そして、彼女は夜が始まる頃に来る。
たいていは木曜日で、たいていは天野さんがいる。
天野さんはバイトがあるので、入れ違いのように帰る。

伊藤さんは、今日、鞄をひとつ完成させた。
その鞄の画像を撮る。

この鞄はヌバックで制作をした。
鞄というよりは袋物で、伊藤さんがずっと使用してるべロアの鞄よりはずっといい。
市販品よりはずっといいので、伊藤さんは喜んで、早速使うと張り切ってしまう。

ベロアよりはヌバックだろうな・・・・・・・。


昨日、クラフトについて少し書き、今日、生徒さんと1時間ばかりクラフトについての問答をした。

時々だけど、教えて貰えば「もの」が出来ると考える人が生徒になる場合がある。
いつも書くけど、これは困る。
大体、これは正確ではなく、実際的でもない。

教えて「もの」が出来れば教室はいらない。
教えて出来ないから、みんな苦労して「もの」を作る。
因みに、僕は人に教えて貰ったことがなく、作り方を人に聞いたこともなく、それでも「ものを作る」を職業にしている。
「もの」は教えて貰って作れるということではないと僕自身が実証しているみたいなものだ。

個人的な感想を簡単に書いてしまえば、
「もの」は個人が思考錯誤をして作れるようになる。


これだけは認識して下さい。

10 28

夕方、息子が「私の中のあなた」を観たの?と聞く。観たよと答える。
良かった?と聞くので、良かったと答える。
泣いた?と聞くので、少し泣いたと言う。

言わなかったけど、映画で教えて貰うことがある。

人が何故この世界に生れて、この世界に生きて、そして何故死ぬかということが分る場合もある。
そんな途方もない根源的な問いが突然に理解出来てしまうことがある。

これは個人の中の話なので、以上に書いたことが違うという人には違っていていい。


話題を変える。

ものを作るということを日常にしていると、殆ど思考するという作業が日常になる。
思考のあとに作業があり、つまりは作業という行為は付属の仕事になる。
という事を僕はよく言う。

ものを作るとはデザインをするということで、デザインとは思考すること。
従って、デザイナーとは思考する人のことを云う。

作り方を思考して「もの」が出来る。
「ものの形」とは作り方に決定されてしまうので、イメージをデッサンするとは作り方をひたすら考える作業になる。
この作り方には素材を含めていろいろな要素が入る。
だから、ものを作るには素材を含めていろいろなことを知る必要が出てくる。

時々、この簡単な数式を無視する人がいる。
これには困ってしまう。


10 26

いつの間にか月曜日が来ている。
深夜からの雨は、昼になっても降り続いている。

昨夜は近所の喫茶店でAとおしゃべりをしていた。
今日の昼、久しぶりに隣りの喫茶店でエッグサンドを食べ、珈琲を飲む時間を過ごす。
今日の夜、Iが突然に来たので、一緒に近所の喫茶店で珈琲を飲んでおしゃべりをする。
おしゃべりをしていると1時間ばかりはすぐに過ぎてしまう。
気が付けば9時を過ぎて、止んでいた雨は降りそうな気配になっている。

24時間に3度も喫茶店へ行くなどということは、滅多にない。

昨日、Aが作業を少しだけして、それから、片付けするよと僕の持っている金具のすべてを整頓し始める。
整頓するのが好きらしく、外っておいたら2時間ばかりしてしまう。
本当に綺麗に片付くもんだと感心する。
きっといいお嫁さんになるよといえば、Aはやったと言っては喜ぶ。
でも、結婚は30過ぎてからにしろよと僕が言う。

次は革の整頓をしてくれるらしい。
そう頼んだのは僕だけど、きっと喜んでするんだろうな。
で、僕は同じことを言うんだろうな。
結婚は30過ぎてからにしろよ。

Aには気持ちのいい不思議さがあると、よく思う。

10 23

ドラゴンズとグランパスが土壇場に追い詰められた。
ほんとに土壇場な事態になってしまった。

今週に入り、疲れが取れないなと感じていたら体調が急に崩れた。
崩れたと書くほどでもないけれど、気になって体温を測ると微熱がある。
微熱でも熱があるのは珍しく、微熱に身体が参ってしまう。

どうも、今週というかそれ以前から、気分がすぐれなく、これは文字どおり気分的なものだと思っていたけれど、
そうでもなさそうだった。
軽い風邪かな。
声が風邪声らしい。

このところずっと週に3度ばかり深夜ジョギングをしている。
昨夜もした。
これが響いたのかな・・・・・?


10 20

西区民まつりは無事に終わる。盛況でした。

区民まつりの人出は3万人を超えると聞いていたけど、本当かも知れない。
西区民は30万人ほどだからその1割が来場したことになる。

当工房の体験教室も盛況で、とにかく参加の子供さんたちが多かった。

暑かった。
日差しのせいだろう。

まつりの後で、「しゃしゃんぼ」で打ち上げをする。
「しゃしゃんぼ」には4時間以上いて、相変わらずになる。

今年はイベントも多かったけど、飲み会も多かった。
飲み会といえば、12月に忘年会をするつもりをしているので、まだまだ続く。


今日、ミッドランドで映画を観ていた。
題名「私の中のあなた}
キャメロン・ディアスが出ている。
彼女が主役という訳ではなく、家族のひとりひとりを主役にして、何とも重いテーマを重い映像で作り上げている。

名作でした。
少し泣きました。

映画の後、「一心」で同伴者と一緒に飲んで食べる。
お店の主がカツオの刺身がお勧めと言い、食する。
旨かった。

とにかくこのお店では、何が旨いかを聞いた方がいい。
すべてがお勧めなんだろうけど、中でも特にというものはある。
聞くと、主は喜んで説明をしてくれる。


10 15

岩村のお土産に「かんから餅」がある。
岩村にしかなく、岩村以外では買うことが出来ない。
「かんから堂」というお店が作り、お店の店頭だけで販売をしている。
岩村とは岐阜県の岩村町のことで、今日、それを初めて食べた。
「赤福」に似ていて、「赤福」ではない。
今日ここにいた生徒さんみんなが食べて、みんなが旨いと言う。
餅がこしあんで包まれていて、すこぶる旨い。
この餅が餅米だけで出来ているので、すぐに硬くなるらしい。
息子などは5個を食べてしまう。
旨かったと言う。

時々、岩村から生徒さんが来る。
いつもお土産を持ってきてくれる。
岩村の最低気温は9度と言っていた。
寒いんだな。

こんなことを書いていたら、Mさんからバームクーヘンを頂いたのを思い出した。
ついでに、青汁なども飲みますかと頂いたことも思い出した。
青汁は60杯分がある。早速毎日飲むことにする。

何だか、今日は頂き物が多かった。
妙な感じで、多かった。

夜が始まると伊藤さんが来る。
土曜日に現在制作中の財布を渡さなくていけないと言い、夜分に来る。
入れ違いに、天野さんが帰り、伊藤さんに留守番を頼んでMさんを車で駅まで送る。
帰ると、伊藤さんはかんから餅を食べていた。


10 14

どうにも脱力感がある。
体には異常がなく、明らかに気が入らない。

よくこんなことがある。
たいていはひとつの仕事を終えた時で、ちょうど連休に入る頃から始まっている。
生徒が来ている時はそうではないので、生徒は気が付かない。

昼、オーストリッチの鞄を名刺入れにリメイクして欲しいと女性が来た。
女性が帰ると電話が鳴り、ここでキーケースを制作したいのだけどいいですか?と女性が聞く。
電話の女性は6時を過ぎてここを訪問する。それから、ここでの作業の質問をする。
質問は、どうやって模様を入れるかという質問で、言葉で伝えても仕方ないだろうと作業をさせる。
ちょうど18日の体験教室の材料を切っていたので、材料は豊富にある。
で、携帯ストラップを製作する。
1時間で完璧な携帯ストラップを製作し、女性は帰る。

そうした時間、つまり、人と接している時はそうでもなく、人がいなくなると、何だかぼんやりとしてしまう。

しばらく続くんだろうな・・・・・。


10 13

新栄に「バイエルン」というコーヒーハウスがある。
詳しく書けば、CBCの裏手になる。
若い頃の3年間は週に何度も足を運び、コーヒーを飲んで過ごしたものだった。
よく出かけてたのは、そこが好きだったせいで、行けば誰かがいておしゃべりをして過ごしたものだった。
突然に行かなくなって30年以上が過ぎる。

昨日、生徒さんと話をしていて、生徒さんの実家が名古屋では有名らしい「鰻や」さんと知る。
サイトもあるので、サイトで場所を調べていたら、そこが「バイエルン」の近所だった。
「バイエルン」っていうコーヒーハウスが近所にあるよね?と聞けば、
えっと驚いて「あるよ。お父さんがよく行く。」と生徒さんが答える。

マスターは年配の男性ではないかな。と僕が言う。
30年前に若いということは、今は年配になる。

「バイエルン」のマスターは、当時30歳ほどではなかったと思う。
いつもカウンターに座り珈琲を飲んでいたので、マスターとはよくおしゃべりをしたものだった。

突然に行かなくなる。
思い出そうとするのだけど、行かなくなった訳はない。
しいて書けば、とてもいい記憶のある場所のせいかなとも思う。
青春時代は、どこかで封印されるものだから。

昨日、そんな話を妻にした。
「バイエルン」には妻も何度か出かけて珈琲を飲んでいた。
懐かしさが急激に膨らんでしまう。

最近、いろんなことが、青春時代の断片として現れる。
「バイエルン」もそのひとつで、この記憶はどこか輝いている。


10 11

今日、いつもの生徒が来て作業をしていた。
男性がふたりで、僕は殆ど外って作業をさせている。
名前を書けば、大野君と山田君という。
30代前半の男性たちで、いつも気安くここで作業をしている。
ふたりには、驚くほどの真面目さがある。

山田君は昨日京都へ行き、いろんな職人さんの工房を見学して来たらしい。
その話をする。ついでに京都のお土産と八つ橋を持参する。
その八つ橋には、あんこが入っているので、僕の好物になる。
3人でお茶を飲みながら、食べる。
八つ橋を食べるといつもそうなのだけど、京都を感じる。
気が付けば、京都へは長く行ってはいない。

作業を終えて帰ろうとする彼とおしゃべりを続ける。
作るとかではなく、作るという作業を続けることの話が多かった気がする。
続けるということは、大変だったな・・・・。

それでも、ひとつのことを続けてしまうと、それを元にいろんなことが分る。

分ることは偏っているかも知れないけれど、妙に耳に入る言葉ではあるらしい。
山田君はそれをじっと聞いている。

彼が帰ると7時半を過ぎて、すっかり暗く、肌寒い。


昨日から東京の娘が帰省している。明日には帰る。
来週はロンドンにいると言う。

海外、行った方がいいよと娘が言う。
海外かと考えて、市外にも出ないなと答える。
本当に、僕はどこへも行かない人なのだ。


10 10

献血したら血液検査をしてくれる。
その検査結果が先日送られてきたので、読んだ。

検査項目のすべてが標準値に入っている。
毎度のことだけど、標準値から外れる項目は以前にもない。
どうにも怖ろしく標準的な体質らしい。

標準値はあくまで標準値で、健康体を意味するものではないけれど、ひとまず安心をする、
今年に入り、項目には糖尿病の項目も入っている。

身体のことを書くと、7月に病院で坐骨神経痛と言われた。
慢性的な足の痺れが気になって出かけたら、そう言われ、身体をねじると妙に痛い箇所もあった。
それから、3ヶ月ばかりを身体を動かすことを意識して過ごしていたら、かなり改善された。
足のしびれは時々を除けば、ほぼ感じなくなり、時々発する痛みは殆どない。
3ヶ月ほどで体重は5キロばかりが減り、体脂肪は17ぐらいを維持している。

やはり、続けるべきことは続けるがいいってことか。


今日は土曜日で、3連休の最初の日になる。
土曜日のせいか、昼にお客さんが立て続けに来ていた。
お客さんがいる時に、天野さんが来た。
土曜日なのに、天野さん以外の生徒は誰もいなくてどことなく静かな時間が流れている。

土曜日の秋の空は、とても気持ちがいい。

時々、外に出て、空を眺める。


そういえば、先日、変な動物を見た。

深夜2時を過ぎて、僕は外にいた。
隣家は授産所になっていて、その駐車場から何かが出てきた。
猫かなと見ていたら、それは辺りをうかがい道路を横切りマンションの茂みに入る。
猫かと思ったけれど、猫にしては小さい。ねずみかと考えたけど、ネズミよりは大きい。
因みに、尻尾は大きく、足が短いせいか、胴体が地面を這うように見える。
その動物を眼で追いかけていたら、やがては茂みから出たそれは道路を横切り民家に入る。
その入る姿を眺めていた。
何だったんだろう?

そんな話を夕食にしていたら、娘がそれ、こっちにもいるよと言う。
こっちとは僕の実家の場所で、1キロばかり離れている。
押切にもいた。
なんだろうね?いたちかな?

どちらにしろ、猫ではなく犬でもない動物が深夜の町を徘徊している。


10 8

午前5時を過ぎて、大型の台風が愛知県を通過している。
現在は豊橋付近を通過中。
名古屋もひどい雨風を受けている。

去年の夏のゲリラ豪雨の記憶があるので、仕事場に詰めて過ごしている。
やはり、心配がある。

昨日、区役所にいたら、役所の人が今夜は泊まりこみと言っていたのを思い出した。
こんな夜には何が起きるかが分らない。
だから、昨日の打ち合わせであった人たちも区役所で起きているんだろう。
ご苦労様と書くしかないか。

さらに風雨は強くなってきた。シャッターがひどく叩かれている。
午前5時半を少し過ぎた時刻になる。


10 6

午前に何度も電話がなる。
いつものように妻が応対をしている。
声が聞こえて、落ち着かない。

今日を7日と勘違いをしていた。
実際は6日で、何でこんな勘違いをして一日を過ごしてしまったと不思議な感じが、今もしている。

大型の台風が近づいている。
伊勢湾台風と似ていると予報は伝える。
あれが来たら、怖い。

伊勢湾台風の記憶がある。
台風の夜の記憶がある。

まさかだよね。


10 5

昼、近所の和菓子屋さんによる。
秋の和菓子は栗饅頭かと栗饅頭を買う。
買って実家まで行き、坊さんのお経を聞く。
経のあと、坊さんとおしゃべりをする。

6年前のこの日に父が死に、その3ヵ月後に母が倒れた。
あれから6年が過ぎてしまう。



小雨が降っていた。
傘はなく、なくて構わないほどの雨は、いろんなことを思い出させた。

名古屋城の至近に国立病院があり、父はそこに入院をしていた。
入院先の病院に詰めて一晩を父と過ごしたことがある。
夜が終わり朝になり、帰宅しようとすると雨が降っていた。
今日のような少雨が降り続き、曇天の空は疲労感を感じさせてくれたものだった。
自転車で雨の中を走って帰り、公園の緑が目に痛いほどに感じたものだった。

あれから、6度の春秋が過ぎてしまい、ずっと何事かを感じて過ごしている。

10 3

10月も3日が過ぎて土曜日を迎えている。
昨日までの雨はなく、青い空が広がって気持ちがいい。
風がある。

昼過ぎ、久しぶりにタルが来る。
タルは鞄を製作している。この鞄の制作が今年に終わるかが分らない。

タルは今池に住んでいる。その今池からここまでバイクで来る。
バイクとは自転車のことで、今池ならここまで自転車で来れるよと言っていたら、
本当に走って来た。
秋は、自転車で走るに気持ちがいい。
タルはそんな表情をしていた。

そのタルは、いつもの連中と一緒にいると、ぶっちぎりの感じで若い。
今日、そのタルが、ぶっちぎりの感じでお姉さんになってしまう。
今日の作業場には20歳と22歳の女性がいた。

美保さんが来ていた。
知立に「大あんまき」というお菓子がある。
これはたっぷりあんこのお菓子で、あんこがあれば僕の好物になる。
美保さんがお土産にそれを持ってきてくれた。
美保さんは安城に住んでいる。知立は隣町になる。
「大あんまき」をみんなで食べようとしたら、20歳の生徒さんがあんこアレルギーと言う。
あんこのアレルギーがあるのかと、驚いてしまう。

そういえば、昨日は生徒さんから「赤福」を頂いた。
いつもあんこが好きだと言っているせいか、生徒も気を使う。

感謝ばかりをしてしまう。


昼、カップルのお客さんが来ていた。
ふたりは東京に住んでいると言う。
少し、話をする。
名古屋って、革のクラフトが盛んですよね。と男性が言う。
それと同じことを以前もある人から聞いた。
それが本当かどうかが分らない。
名古屋は革の仕入れに不便なところで、金具の仕入れとなると泣くしかない。
それでも盛んな印象って、どういうことなんだろう・・・・。

お客の男性は、革のクラフトが好きらしく、彼に最近出来たヨッシーの工房を教える。
教えると、車でそこへと出かける。
しばらくして、ヨッシーから連絡が入る。

いろんな人がいろんなところで交わる。

そういえば、昼過ぎに僕の記事が書かれた新聞の切抜きを掴んで、年配の女性が来る。
どうにも革のクラフトがしたいと言う。
女性を眺め、OKの言葉を僕は言う。
予約を取るのは難しいのだけど、僕の工房に似合いそうな人だった。

やはり、人は何かを縁にして交わるものらしい。