8 31

体験教室を開く。

夕方、ここで作業をしていたIさんが円頓寺へと行く。
Iさんの友達が「どまつり」に参加しているそうで、ここに車を置いて徒歩で円頓寺へと行く。
円頓寺は「どまつり」の会場になっている。そのIさんがいない間、新しい生徒を雑談をする。
新しい生徒は男性で、話題は円頓寺になる。
この新しい生徒は円頓寺に詳しい。「藁の棲」についても詳しい。
彼は建築関係の仕事をしているせいで詳しいのだけど、Y君などを知っている。
Y君はSという頭文字の会社の社員で彼については僕も詳しい。円頓寺のIさんも知っていると言う。
何だか共通の知人が多い事実に驚いてしまう。

彼は円頓寺に興味があっていろいろ調べたらしい。
実際に調べるので、何度か足を運ぶ。隅々まで足を運んでいろんな感想を持つ。
勿体ないな。と彼は言う。
勿体ないとは円頓寺が死んでいるのが勿体ないで、死んだ理由を考える。

先に円頓寺は少しは脈があるので再生努力をしていると書いたことがあるけど、これは甘い見方で、
たいていの人は死んでいるという感想を持つ。
だから、再生努力は無駄になっているけど、無駄にしているのは誰だろうという話になる。
人なのか、時代なのか。

8 30

何とか仕事が出来る。

朝、りょうが来る。
りょうは熱田区に住んでいるけど、熱田区は何ともなかったと言う。
昼、西区の生徒が来る。同じ西区でも何ともなかった言う。
愛美さんも来る。愛美さんは稲沢に住んでるけれど、何ともなかったと言う。
すると、みんな何ともなく、僕が右往左往してただけなのか思ってしまう。

そういえば、昨日の朝刊に菊井町の写真が掲載されて冠水状態の菊井町を見た生徒からメールがあった。
驚いたみたいで、昨日の夕刊に押切近辺の写真が掲載されていたけれど、それを見て僕も驚いた。
車が散乱している写真で、どうも名古屋ではこの辺りの被害が大きかったみたいだ。

8 29

記録的大雨と書いてある。

昨夜は大変な夜になった。

12時過ぎに窓から道路の排水が間にあわず道路が水に溢れている光景を眺めていた。
東海豪雨の時と同じだななどと呑気に感想していたのは甘い感想だと後で知らされた。
道路の水かさが高くなるのに時間などはかからなかった。
駐車場は池になり、道路は川になる。川の水流は強く、道路にあるあらゆるものが流れてゆく。

我が家は少し高くしてある。
階段が2段ほどあり、その2段目に水位が迫る。あと数センチというところで水位は止まる。
本当にぎりぎりセーフという感じで止まる。
もう数センチ水位が上がれば、我が家は水に浸かる事態になった。
これは幸いにしろ、水害は下からではなく、上から来た。

仕事場で音がする。
何かと仕事場を覗いて慌てたけれど、雨漏りがしている。
雨漏りはひどく、陳列してある作品と革を濡らす。
パソコンを濡らし、ヤフーBBからレンタルしているモデムを濡らす。
慌てて作品と革を避難させて、雨漏りの手当てをする。手当てをしたからといって雨漏りが収まることはない。
深夜に雨漏りで慌てる光景は絵になるものではない。

パソコンは濡れただけで済んだだけど、モデムが故障してしまう。
故障のせいでネットが出来なくなる。

今日、駅前のビッグカメラへ出向き、モデムを買おうとしてヤフーのモデムなどは置いてないのに気が付く。
代用になりそうな品もない。
仕方がないので、ヤフーのサービスカウンターで相談をする。
事情を話すと急いで交換のモデムを送ると言う。災害による故障扱いで、無料交換してくれるそうだ。
この間5日間。だから5日間はネットが繋がらない。
これは深刻だけど、どうにも仕方ない。
ダイヤル回線を使ってみようかと考えたけど、これはどうにも現実的ではない。
僕に届くメールは1日100を超えるからだ。

深刻な事態はしばらく続く。

8 27

ひと月近く前に西区の円頓寺商店街で、レザークラフトの体験教室を開いたことがある。
今年の夏はひどく暑く、このイベントの最中も相当に暑かった。
円頓寺は毎年夏に「なつまつり」を開催し、これは恒例の行事で、だから、暑い中、
恒例のとおり僕の生徒が何人か集まりクラフトの先生などをした。
イベントは2日間で、その2日目にみんなで打ち上げと称し、菊井町の寿司屋に寄って飲んで食べた。
これは楽しかった。
今年の夏に何か楽しかったことがある?と聞かれたら、この宴会を僕は書くかも知れない。

ところで、今日、革屋に寄ると、革屋の主人が円頓寺についてしゃべり始める。
聞いていた。
彼は円頓寺の至近に住んで、通勤の途中に毎日寄るらしい。つまりは詳しいのだ。
聞きながら、いつもは碌なことを言わない奴だなと思ってしまうけど、今日の彼の言うことは、ほぼ当たっていた。

円頓寺商店街とは西区にある由緒はあるらしい商店街で、現在は殆ど死んだ状態の商店街。
死んだら再生は出来ないけれど、脈は少しはあるらしいので、その再生努力などをしている最中の商店街。
この商店街の中に「藁の棲」などがあって、以前はというか都合10回ほど僕はそこを借りて体験教室などをしていた。
借りていたと書いたのは過去形だからで、もう借りることはないけれど、そんな関わりがある。

この商店街の感想を彼は話していた。
話す内容は碌な内容ではないのでとても書けないけれど、当たってるのが怖い。

 25

娘が駅まで行くけど、本屋に寄ろうかと聞く。
ああ、頼むよ。と僕は言い、ようやく「スタイルワゴン9月号」を手に入れた。

昨日、生徒の吉田君から、雑誌に出てると連絡があった。
で、近所のコンビニに寄り、近所の本屋に寄る。
けれど、その雑誌はなくて、そんな話をしていたら、娘が駅前の本屋で買って来てくれた。
その雑誌の名前が「スタイルワゴン9月号」
娘はこの雑誌を買うのが恥ずかしかったと言うけれど、この雑誌がスマートキー用のキーケースの特集をしていて、
カタログのような記事の中に僕の製作するキーケースの記事があった。
「革工房うえすと」と書かれて、キーケースの写真が3点掲載されている。
それを、僕は眺めた。
因みに、この写真は僕が雑誌社に送った画像です。

昨日は日曜日。
1時に来た初めての生徒は厚紙で型紙を作ってきた。
型紙は感心するほど上手く出来て、それを元に革を裁断し染色をする。
この間30分。すると作業はなくなってしまって、生徒は帰る。
生徒が帰ると入れ違いのように愛美さんが来る。
愛美さんは財布の製作を終えて、現在、名刺入れを2点同時制作している。
愛美さんは日曜というのに仕事があって、仕事帰りにここに寄る。
僕は日曜でも仕事をするけれど、日曜の感覚はあるので、どこかのんびりしている。
ネットをしたり、ぼやいたりしている。
すると突然に愛美さんが教えて下さいよ。と言い出す。
どうも真面目に教えることを中断して遊んでいたせいか、注意を受ける。
これにはごめんと言うしかない。


8 24

北京オリンピックが終わる。豪華なオリンピックでした。

星野ジャパンが帰国する。
叩かれるのは仕方がないか。


8 22

日本陸上が念願にしていたメダルを獲得する。メダルは銅。

このオリンピックで個人的にはこれほど興奮したことはない。
このオリンピックで、初めて涙が出たくらいだから。

トラック競技での男子のメダル獲得は史上初の快挙。
末続も朝原も結局はメダルを手に入れたことになる。

史上初とは、それほどに世界の壁は高く、時々背中が見えない時さえあって、それでも走るしかなく、だから、
おめでとう。としか書きようがないけれど、
これは彼等が話しているように、彼等をここまで作り上げてくれた日本の陸上陣の先人の苦労と汗の賜物なのだろう。
末続はその上に乗っかっただけというけれど、こう言う末続の謙虚さはすごくいい。
末続に限らず、ランナーたちの謙虚はすごくいい。
だから、メダルに重みが出る。
個人は個人の努力だけで、個人を作るのではない。

競技の後の選手たちのしぐさ、相手を称えあう精神とその笑顔は人が競技をするということが何であるかを教えてくれて、
だから、オリンピックはいい。


8 15

暑い。
この暑い正午にサイレン音を聞いて、終戦記念日を知る。

連休が続いている。
連休といえども工房は休みではなく、生徒の出入りは多い。

狭い工房に4人の生徒がいて作業をしている。
お互いが作業に没頭する訳ではなく、お互いがそれぞれの制作しているものを眺めては感想などを言い合っている。
この光景はいい。
革で何かを作るということが共通するので、みんな友達のようになる。

そういえば、僕のところには傲慢な生徒はいない。
傲慢な生徒とは、無知を知らないで自画自賛する生徒をいうのだけど、いない。
どうも、いてはいけない雰囲気がここにはあるらしい。

8 14

予期せぬ出来事というのは、確かにある。
もっとも予期してなかった訳ではなく、明確に予兆というものがあり、だから、予定の出来事と書いた方がいいかも知れないけれど、
この数日間そんな事態が続いている。

追加で書きたい事態もあるけれど、これは書かない。

8 12

先日、生徒といると電話が入る。
電話の向こうの人は僕のホームページについての感想を言う。
どうやらウェブ制作会社からのセールス電話と分ったけれど、しばらく聞いていた。
何でも僕のサイトはなかなか見つからないので、手直ししたいのだそうだ。
手直しすると、ヒットが多くなり、ヤフーのトップに掲載されるそうだ。
電話の向こうの人はそう言う。リニューアルしませんか?

で、僕は言う。
アンタ、失礼な人ですね。リニューアルって、僕の作成してるサイトが下手だって言ってることだよね。
そうではないんですけど・・・。
でも、リニューアルするって、よくないからでしょ?
あー、検索に言葉を入れても出ませんよ。ここ。
グーグルに「革工房」って入れれば、候補に出ますよ。ここ。
注文が増えますよ。
今、お客を待たせてばかりで、まずい事態ですよ。
生徒も増えるじゃないですか。
予約を断ることの方が多いですよ。
「すいません」と電話の向こうの人は電話を切る。

時々、訳の分らない仕事をしてる人から電話が入る。
訳の分らない仕事だから、訳の分らないことを言う。
ウェブ製作者の中にもそれに入る人はいる。
ウェブ製作者の存在の必要性は承知しているけれど、僕はそんな感想を持っている。

サイトの感想だけど、どんなサイトであれ、結局は個人の好みと書くしかない。
好みである以上、優れたサイト、優れていないサイトの区別は個人がするしかない。
個人がするしかない領域に入り込んで、自分はプロだから、優れたサイトを作成出来ると言う感覚は困った感覚で、
これを持たれると、腹立たしくなる。
何故腹だたしくなるかを書けば、僕がものを作るプロを30年以上続けているからだ。

30年以上も何かを制作するという作業を続けていれば、
自分は優れた何かを作るという人の作品ほど、ひどい作品はないということは知っている。
自画自賛ほどものを作る作業にマイナスに働くものはない。


そういえば、自画自賛する自称革製品デザイナーが時々来る工房でもあるな。ここは。

8 11

酒屋にビールを買いに出かける。すると、酒屋のじいさんが僕に声をかける。
先日一緒に来た人って、娘さんですか?
これは唐突な質問でだった。
前来た人って誰だったっけ?と一瞬考えこんだ。

実は、2日前の飲み会の前、愛さんとここに寄り、ビールを買ったけど、じいさんはそれを覚えていたのだ。
娘じゃなくて、僕の生徒だよ。
するとじいさんは怪訝な顔をする。
この怪訝な顔がどうにも気になっている。
親子の雰囲気でもあったんだろうか?

この酒屋に寄った時、外の車には生ちゃんがいた。
生ちゃんは車に残り、愛さんが僕と酒屋に入ったのだけど、生ちゃんと一緒に入ったら、生ちゃんを僕の息子と言うのだろうか?
案外、言うかも知れない。
どうも、この酒屋のじいさんは僕をどこかのじいさんと見ているらしい。
これは少なからずショックな感想。


書きながら、思い出したのだけど、
ケイが来て鞄を作ってる時に、近所の公園で僕はケイの2歳になる娘のまいちゃんと遊んでいた。
散歩もしていた。
すると、犬と一緒に散歩するおばあさんが、僕に帰ってるんですね?などと聞く。
・・・・・・・・・ 帰ってるって?
おばあさんはお孫さんでしょなどと言う。至極当然という感じで僕に言う。
娘が帰ってるので、娘の子どもと遊んでいると見たらしい。
まいちゃんはケイの娘でケイは僕の娘ではなく、だから、僕の孫ではないけれど、そんな雰囲気があったらしい。

僕の娘は結婚してないし、子どももいない。
そんな気配は微塵もなくて、だから、僕がじんさんになる気配はないのだけど、近所での印象はそうなのだろうな。

きっと。

8 10

昨日の夜は、久しぶりという感じで飲んで酔った。

鎌倉からミキちゃんが名古屋に帰って来ていて、夕方に我が家にお土産を持参して来る。
同じ時間に生ちゃんが来て、少し遅れて愛サンが来る。
僕の娘と同じ年齢のミキちゃんは僕の娘と同じ学校を卒業している。
僕の娘はお酒を飲まないけれど、ミキちゃんはお酒を飲む。
生ちゃんは飲まない。
愛さんは飲む。何でも飲むという感じでお酒を飲む。
因みに愛さんとはまなさんと読む。

で、この3人と飲んでいると、藤澤が来る。
藤澤は真由美ちゃんと一緒に来る、真由美ちゃんはすぐ帰り、残った藤澤は飲み始める。飲み始めると喋り始める。
喋る藤澤の体はでかく、態度もでかい。何だか声もでかい。

夕方から飲んで深夜になる。

この深夜、生ちゃんとドライブをする。ドライブが終わってアイスクリームを一緒に食べる。
そもそもアイスクリームを食べるために彼は僕の家に来た。

生ちゃんが帰ると、途端に軽い頭痛が始まる。
頭痛を抱いてシャワーを浴び、僕は寝た。


夢を見なかったのは幸いなのだろう。見れば悪夢に決まっていた。