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幻夢館 aias

 探偵の木戸悟の元に身辺警護の依頼が来た。仕事日照りでボーナスがもらえない助手に尻を叩かれ、渋々依頼元の館を訪れるが、執事の柴田、下男の今田、家庭教師の薫、メイドの望にはあえたものの、肝心の身辺警護するべき令嬢の綾乃にはなかなか会うことが出来ない。身辺警護といわれたものの、令嬢には会えず、命を狙われているという話も疑わしい。謎に満ちた洋館で主人公の運命やいかに・・・・

 という良くある話です。ぶっちゃけたところどうでもいい話でして、令嬢は特殊な病気だったというのがオチなのですが、それもなんかいい加減な話で物語的に見るべき点はなし。マルチエンディングではありますが、選択肢も非常に少ないため2時間ほどで無事コンプ出来るようなボリュームです。なんかTony氏原画のゲームにまともなシナリオ無しという悲しい定説が出来そうです。とほほ。

 でもまぁ、はじめからTony氏のしっとりとした質感のCG目当てなんで、他はどうでもいいんですがね。CGに関しては原画のTony氏の名前がスタッフのCGの所に名前がないので原画までの様ですが、それでもTony氏独特のしっとりと濡れたような髪、手に吸い付くような質感の肌は再現されており満足。特に大方の人のお目当てと思われる現実的デザインが素敵なメイドさん(なんといっても脇役なのにパッケージの真ん中)に力が入っています。それでもこの値段のCG集としてはCG枚数が物足りず。パンチラしかない助手の女の子にも期待していたのに・・・・・彼女の役割は何だったのだろうか・・・。

 そしてHシーンは唐突で何が何だか。主人公もとりあえず据え膳喰わぬは・・・って感じで、もう。せめて醜男の今田がもっとがんばってくれれば妖しい雰囲気がでてよかったのにねぇ。もう1人の男キャラであるナイスミドル(というかおじいさん?)な執事の柴田も、一見裏の顔がありそうなキャラですが、実は表と同じようにひたすら主人に忠義を尽くす執事の中の執事って感じで、Hシーンでも「お嬢様、もういけませんぞ」って感じで・・・・。柴田よ、もう少し男気を見せてみろよ!折角、君を中心に世界が廻っているといってもいいのに。はっきりいってその気になれば食い放題だよ。私が見たかったのはまさにそれだよ!

 そんな柴田くんに残した先代様の「柴田、妖精を育ててみないか?」という言葉は、しょぼいシナリオのこのゲームのなかで記憶に残る名台詞でした。まさにApple社のジョブズがスカリーをペプシからスカウトしたときの台詞を思い出させます。もしくは柴田の容貌から外道校長と教頭の会話を連想したり。とりあえず印象に残ったのはこれだけだよ。同じTony原画でもPartnerの時はもっと見所があったのに。(02.4.9)

評価:58

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