2001年台湾ワールドカップ(2001年11月6日〜18日) 

・・・日本はプロ・アマ混成チームで大会に臨み、予選リーグを全勝で1位通過しました。しかし決勝トーナメント準決勝でキューバに延長戦の末惜敗。3位決定戦でも台湾に敗れ、メダルなしの4位に終りました。


決勝・順位決定戦
決勝 キューバVSアメリカ
3位決定戦 日本VS台湾
5位決定戦 韓国VSパナマ
7位決定戦 ドミニカVSオランダ

・・・11月18日に行われた3位決定戦・対台湾戦は3-0で台湾が勝って、日本は4位となりました。日本は散発5安打で今大会初めて無得点。台湾は陳金峰が2本塁打して3-0と快勝。銅メダルを獲得して地元開催の面目を保ちました。日本はシドニー五輪に続いてメダルなしに終わりました。

日本 000 000 000 0
台湾 000 100 20X 3

準決勝・キューバ戦
・・・11月17日に行われた準決勝・対キューバ戦は3-1でキューバが勝ち、日本の決勝進出はなりませんでした。試合は初回に井口(ダイエー)のタイムリーで日本が先取点を挙げました。しかし、5回に日本は守備が乱れて同点に追い付かれ、その後は日本・藤井(ヤクルト)、キューバ・コントレラスの両先発が力投し、1-1のまま試合は延長戦へ。11回表にキューバが2点を取り、そのまま3-1で逃げ切りW杯7連覇に王手を掛けました。
 準決勝のもう1試合、台湾VSアメリカは4-1でアメリカが勝って決勝進出を果たしました。18日の決勝はキューバVSアメリカという、シドニー五輪決勝と同じ顔合わせとなりました。日本は3位決定戦で台湾と対戦します。

キューバ 000 010 000 02 3
日本 100 000 000 00 1

準々決勝・韓国戦
・・・11月16日に行われた準々決勝・対韓国戦は3-1で日本が勝ち、ベスト4に進出しました。試合は初回に日本が井口(ダイエー)のタイムリーで1点を先行。2回に同点に追いつかれますが、4回に上坂(阪神)のセカンドゴロの間に勝ち越し。7回にも葛城(オリックス)の犠飛で3点目。投げても先発・中村隼(日本ハム)が6回を2安打1失点。代わった加藤(ロッテ)も3回を無失点に封じて逃げ切りました。18日の準決勝での対戦相手はキューバになりました。
 その他の準々決勝の結果はキューバ3-1ドミニカ、台湾2-0オランダ、アメリカ7-2パナマ。

韓国 010 000 000 1
日本 100 100 10X 3

予選リーグB組勝敗表(成績上位4チームが決勝トーナメント進出) 日程表

  日本 フィリピン パナマ ロシア キューバ 豪州 カナダ オランダ 勝敗 順位
日本 ---- ○21-0 ○10-0 ○12-0 ○5-3 ○8-0 ○6-2 ○6-5 7勝 1位
フィリピン ●0-21 ------- ●0-4 ●6-7 ●0-17 ●0-13 ●0-7 ●0-6 7敗 8位
パナマ ●0-10 ○4-0 ----- ○10-3 ●0-8 ○8-2 ○3-2 ○3-2 5勝2敗 3位
ロシア ●0-12 ○7-6 ●3-10 ------ ●1-11 ●1-3 ●1-6 ●0-18 1勝6敗 7位
キューバ ●3-5 ○17-0 ○8-0 ○11-1 ------- ○9-5 ○1-0 ○6-2 6勝1敗 2位
豪州 ●0-8 ○13-0 ●2-8 ○3-1 ●5-9 ----- ○1-0 ●0-6 3勝4敗 5位
カナダ ●2-6 ○7-0 ●2-3 ○6-1 ●0-1 ●0-1 ----- ●4-6 2勝5敗 6位
オランダ ●5-6 ○6-0 ●2-3 ○18-0 ●2-6 ○6-0 ○6-4 ------- 4勝3敗 4位

予選リーグ・オランダ戦
・・・11月14日に行われた対オランダ戦は6-5で日本が勝ち、出場16カ国唯一の7戦全勝で予選リーグを終了しました。日本は4回に東出(広島)のタイムリーで先制、さらに佐藤友(西武)の2点タイムリーなどでこの回4点。4回までノーヒットと好投の先発・安藤(トヨタ自動車)が5回に3ランを喫して1点差となりますが、7回に衣川(日本大)のタイムリー二塁打などで2点を加えオランダを突き放しました。最後は寺原(日南学園)が2点を失いながら辛くも1点差を守って逃げ切りました。
 16日の準々決勝での対戦相手はA組4位の韓国に決定しました。

オランダ 000 030 002 5
日本 004 000 20X 6

予選リーグ・カナダ戦
・・・11月13日に行われた対カナダ戦は6-2で日本が勝ち、6戦全勝として予選リーグB組1位を確定しました。先発・藤井(ヤクルト)が5回まで2安打11奪三振の好投。打線も3回に東出(広島)の押し出し四球で先制すると、小刻みに加点して6点を挙げ6連勝。

日本 002 020 101 6
カナダ 000 101 000 2

予選リーグ・オーストラリア戦
・・・11月11日に行われた対オーストラリア戦は8-0で日本が勝ち、5戦全勝と無敗を守りました。葛城(オリックス)のソロや阿部(巨人)の2ランなどで着々と加点した日本は、投げては先発の須田(東芝)が7回を無失点の好投。結局大会4度目の完封勝ちを収めました。すでに3敗以上のチームが4つあり、日本は残り2試合に負けても5位以下になる事はないため、予選リーグ突破が確定しました。

オーストラリア 000 000 000 0
日本 000 112 31X 8

予選リーグ・キューバ戦
・・・11月10日に行われた対キューバ戦は5-3で日本が勝ち、4戦全勝でB組の単独トップに立ちました。初回に阿部(巨人)の押し出し四球で先制した日本は、5回にも高橋由(巨人)と佐藤友(西武)のタイムリーで3点を追加。7回にも1点を加え、その後のキューバの反撃をかわして全勝対決を制しました。キューバの大会連勝記録は46でストップ。

日本 100 030 100 5
キューバ 000 001 110 3

予選リーグ・ロシア戦
・・・11月9日に行われた対ロシア戦は12-0で日本が3試合連続完封・3試合連続コールド勝ちしました。佐藤友(西武)が3安打4打点。投手は藤井(ヤクルト)-安藤(トヨタ自動車)-須田(東芝)-篠原(ダイエー)のリレーで3安打完封。

日本 041 430 0 12
ロシア 000 000 0 0

予選リーグ・パナマ戦
・・・11月8日に行われた対パナマ戦は10-0で日本が2試合連続コールド勝ちしました。4回まで無得点と序盤は苦しみましたが、5回以降は東出(広島)が4打点の活躍をするなど得点を重ね、8回裏途中でコールド勝ち。投げては中村(日本ハム)−中野渡(横浜)で連日の完封リレー。

パナマ 000 000 00 0
日本 000 030 61x 10

予選リーグ・フィリピン戦
・・・11月7日に行われた対フィリピン戦は21-0で日本が圧勝しました。初回に1点先行した日本は2回に6点を追加してペースをつかむと、3回には井口(ダイエー)の満塁ホームランなどでさらに6点を追加して試合を決めました。投げては先発・館山(日本大)が4回を3安打無失点。二番手・寺原(日南学園)も2回を1安打4奪三振と好投し、最後は久保(東海大)が3人で抑える完封リレーで7回コールド勝ち。

フィリピン 000 000 0 0
日本 166 206 X 21

4カ国国際野球大会
 W杯の前哨戦とも言える4カ国国際野球大会(神戸)が10月29日から31日まで開催されました。参加国は日本、韓国、キューバ、イタリアで1回戦総当りで各チーム3試合を行い、結果は以下の通りで日本は2勝1敗でした。
10月29日(月) キューバ7-3韓国   日本8-0イタリア
10月30日(火) キューバ9-3日本   韓国5‐2イタリア
10月31日(水) 日本11-3韓国   キューバ3-0イタリア

1位キューバ3勝  2位日本2勝1敗  3位韓国1勝2敗  4位イタリア3敗

テレビ中継予定
<4カ国対抗野球大会>
 10/30(火) 日本VSキューバ(神戸) 15:30〜18:00 BS日テレ  11/3(土)深夜0:00から再放送
 10/31(水) 日本VS韓国(神戸) 15:30〜18:00 BS日テレ  11/4(日)15:30から再放送

<第34回ワールドカップ>・・・準々決勝以降は日本の勝ち残り状況によって変更あり
 11/7(水) 日本VSフィリピン(台湾・天母) 13:00〜15:30 BS日テレ
 11/8(木) 日本VSパナマ(台湾・新荘) 19:00〜21:30 BS日テレ
 11/9(金) 日本VSロシア(台湾・新荘) 13:00〜15:30 BS日テレ
 11/10(土) 日本VSキューバ(台湾・天母) 19:00〜21:24日本テレビ  深夜0:00〜2:30 BS日テレ
 11/11(日) 日本VS豪州(台湾・天母) 15:00〜16:25 日本テレビ  23:00〜0:30 BS日テレ
 11/13(火) 日本VSアメリカ(台湾・新荘) 19:30〜21:30 BS日テレ
 11/14(水) 日本VSオランダ(台湾・新荘) 19:30〜21:30 BS日テレ
 11/16(金) 準々決勝 深夜0:52〜2:25 日本テレビ  11/17(土)15:00〜16:30 BS日テレ
 11/17(土) 準決勝 21:00〜22:48 日本テレビ  深夜0:00〜2:30 BS日テレ
 11/18(日) 決勝 17:30〜19:58 日本テレビ  23:00〜1:30 BS日テレ

キューバが練習試合
 ワールドカップに出場するキューバが日本の社会人チームと練習試合を行います。試合開始はいずれも午後1時で場所は浜松市営球場。
10/24(水)トヨタ自動車   10/25(木)ヤマハ   10/26(金)河合楽器

荒木(中日)に代わり井端(中日)が代表入り
 右肩痛の荒木雅博内野手(中日)に代わって、井端弘和内野手(中日)が代表メンバー入りしました。

石川(青学大)に代わり須田(東芝)が代表入り
 ヒジ痛の石川雅規投手(青学大)に代わって、須田喜照投手(東芝)が代表メンバー入りしました。

野球ワールドカップとは?
 1994年第32回ニカラグア大会までは「世界アマチュア野球選手権」の名称。1996年第33回イタリア大会では、前年に国際大会へのプロ参加が容認された事により、「IBA世界選手権」となり、今回の34回大会では「ワールドカップ」の名が付く事となりました。

前回大会の成績
 1996年イタリア大会では予選リーグ7勝1敗の成績で、2位で決勝トーナメント進出。1敗はキューバ相手に0-9の完敗で、当然キューバが1位通過。決勝トーナメントの準々決勝では韓国に5-8と逆転負け。5位決定トーナメントではオーストラリアを11-6、オランダを9-3で破り、5位となった。
 メンバーは上原浩治(大阪体育大−巨人)、矢野英司(法政大−横浜)、吉野誠(日本大−阪神)、中野渡進(三菱自動車川崎−横浜)、山村路直(九州共立大−ダイエー)、佐藤宏志(亜細亜大−巨人)、宇高伸次(近畿大−近鉄)、愛敬尚史(帝京大−松下電器−近鉄)、阿部慎之助(中央大−巨人)、藤井彰人(近畿大−近鉄)、的場直樹(明治大−ダイエー)、二岡智宏(近畿大−巨人)、的場寛一(九州共立大−阪神)、山下勝己(近畿大−近鉄)ら後にプロ入りした14人を含む22選手。大学生が多いのは、大会期間が7/21〜8/2と、都市対抗野球の日程と重なった為。
 この大会の優勝はキューバで、28回大会から6連覇を継続中。最近5大会の日本の順位は5位、4位、5位、3位、5位。

今後の代表日程
10/11〜18 川崎の日石三菱グラウンドでプロアマ合同合宿
10/29〜31 4カ国国際野球大会(神戸)
11/2〜4 合同練習(2・3日は日石三菱グラウンド、4日は東京ドーム)
11/5 台湾に出発(一部選手は6日)

出場メンバー決定
・・・9月28日に第34回ワールドカップに出場する24人の選手名が発表されました。

守備 背番号 選手名(所属) 投打 身長・体重 生年月日 キャリア
投手 11 寺原隼人(日南学園) 右右 178cm・81kg 83.10.9 赤江東中
15 須田喜照(東芝) 左左 175cm・64kg 70.10.13 山梨学院大附高-専修大
16 篠原貴行(福岡ダイエー) 左左 178cm・73kg 76.9.7 沖学園高-三菱重工長崎
17 安藤優也(トヨタ自動車) 右右 182cm・84kg 77.12.27 大分雄城台高-法政大
18 久保裕也(東海大) 右右 178cm・74kg 80.5.23 沖学園高
19 館山昌平(日本大) 右右 181cm・85kg 81.3.17 日大藤沢高
23 藤井秀悟(ヤクルト) 左左 175cm・86kg 77.5.12 今治西高-早稲田大
28 加藤康介(千葉ロッテ) 左左 180cm・80kg 78.7.2 清水商高-日本大
35 中村隼人(日本ハム) 右右 183cm・86kg 75.8.22 長崎日大高-創価大-本田技研和光
52 中野渡進(横浜) 右右 192cm・92kg 76.9.17 東海大菅生高-三菱自動車川崎
捕手 10 阿部慎之助(巨人) 右左 180cm・82kg 79.3.20 安田学園高-中央大
20 黒須隆(日産自動車) 右右 177cm・78kg 68.9.18 浦和学院高-東洋大
内野手 2 井端弘和(中日) 右右 173cm・72kg 75.5.12 堀越高-亜細亜大
4 前田新悟(明治大) 右右 178cm・76kg 80.3.27 PL学園高
5 東出輝裕(広島) 右左 170cm・67kg 80.8.21 敦賀気比高
6 西郷泰之(三菱ふそう川崎) 左左 185cm・87kg 72.8.30 日本学園高
7 井口資仁(福岡ダイエー) 右右 176cm・84kg 74.12.4 国学院久我山高-青山学院大
25 後藤武敏(法政大) 右右 176cm・88kg 80.6.5 横浜高
外野手 1 衣川隆夫(日本大) 右左 171cm・75kg 79.7.28 育英高
3 葛城育郎(オリックス) 左左 180cm・78kg 77.9.28 倉敷商高-立命館大
8 佐藤友亮(西武) 右右 177cm・79kg 77.6.13 慶応高-慶応大
9 鷹野史寿(大阪近鉄) 右右 175cm・83kg 73.8.10 浦和学院高-国士舘大-日産自動車
24 高橋由伸(巨人) 右左 180cm・82kg 75.4.3 桐蔭学園高-慶応大
43 上坂太一郎(阪神) 右右 175cm・72kg 77.4.14 享栄高-王子製紙春日井


第34回野球ワールドカップの日程表

・・・国際野球連盟(IBAF)より発表された2001年秋の第34回ワールドカップのスケジュール表です。
 16カ国が8カ国ずつ2グループに分かれ、総当りで各7試合のリーグ戦を行い、各組上位4チームが決勝トーナメントに進出します。
 対戦カードの後の( )内は試合開始時間(現地時間。日本時間よりマイナス1時間)。DH制で木製バットを使用。7回以降10点差でコールドゲーム。延長戦は原則として勝敗が決定するまで行います。予選で2チームが同じ勝敗で並んだ場合は当該チーム同士の試合で勝っている方が上位。

    グループA グループB
予選リーグ 11月6日 台湾−イタリア(18:00)  
11月7日 フランス−ニカラグア(12:00) 日本−フィリピン(12:00)
韓国−南アフリカ(15:00) オーストラリア−ーロシア(12:00)
ドミニカ−アメリカ(18:00) キューバ−カナダ(18:00)
  オランダ−パナマ(18:00)
11月8日 台湾−フランス(12:00) カナダ−オーストラリア(12:00)
アメリカ−南アフリカ(12:00) フィリピン−キューバ(12:00)
ドミニカ−ニカラグア(18:00) ロシア−オランダ(18:00)
イタリア−韓国(18:00) 日本−パナマ(18:00)
11月9日 フランス−ドミニカ(12:00) オランダ−フィリピン(12:00)
南アフリカ−イタリア(12:00) ロシア−日本(12:00)
韓国−アメリカ(18:00) パナマ−カナダ(18:00)
ニカラグア−台湾(18:00) オーストラリア−キューバ(18:00)
11月10日 ドミニカ−イタリア(12:00) カナダ−ロシア(12:00)
南アフリカ−台湾(12:00) パナマ−フィリピン(12:00)
アメリカ−ニカラグア(18:00) キューバ−日本(18:00)
韓国−フランス(18:00) オーストラリア−オランダ(18:00)
11月11日 ニカラグア−南アフリカ(12:00) 日本−オーストラリア(12:00)
イタリア−フランス(12:00) カナダ−オランダ(12:00)
韓国−ドミニカ(18:00) ロシア−フィリピン(18:00)
アメリカ−台湾(18:00) キューバ−パナマ(18:00)
11月13日 台湾−ドミニカ(12:00) パナマ−ロシア(12:00)
南アフリカ−フランス(12:00) フィリピン−オーストラリア(12:00)
ニカラグア−韓国(18:00) オランダ−キューバ(18:00)
アメリカ−イタリア(18:00) カナダ−日本(18:00)
11月14日 ドミニカ−南アフリカ(12:00) パナマ−オーストラリア(12:00)
フランス−アメリカ(12:00) キューバ−ロシア(12:00)
イタリア−ニカラグア(18:00) 日本−オランダ(18:00)
台湾−韓国(18:00) フィリピン−カナダ(18:00)
準々決勝 11月16日 @A組1位−B組4位(12:00) AA組2位−B組3位(12:00)
BB組2位−A組3位(18:00) CB組1位−A組4位(18:00)
5〜8位戦 11月17日 @の敗者−Aの敗者(12:00) Bの敗者−Cの敗者(12:00)
準決勝 @の勝者−Aの勝者(18:00) Bの勝者−Cの勝者(18:00)
  11月18日 3位決定戦(10:00) 7・8位決定戦(12:00)
  決勝(16:00) 5・6位決定戦(18:00)