セルギャラリー 27

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1981年 オフシアター上映作品


最近のアニメ作品は放映が終了すると
ビデオやLDやDVDになったり、
またはビデオオリジナルの新作が作られたり
といった傾向にあると思いますが
この作品が作られた1981年は
アニメーションというのはテレビで見るか、映画館で見るというのが一般的でした。

ところが、この作品は、オフシアター上映システムというちょっと変わった方法で公開されました。
パンフレットから一部、抜粋しますと
オフシアターとは文字通り、非劇場での映画上映のことです。
今回のオフシアターの企画は
「よりよい映画をよりよい環境で」をモットーに全国にある公共のホールを利用し
独自の映画配給ルートを開発しようという試みです。

映画館で上映しない長編アニメ・・・
では、どこで上映されたかというと
それが、前述の公民館や市民会館など各自治体の公共施設でした。

1981年、17才であった私は、W郵便局という郵便局でアルバイトをしていましたが
その近所のW市民会館で2日間だけ上映されると聞き
友人のS美ちゃん(タツノコアニメファン・当時は「ムテキング」に燃えていた)を誘って見に行きました。

作品やスタッフについての知識はなく、目的は同時上映の吉田 秋生原作「悪魔と姫ぎみ」も含めると
当時、人気のあった男性声優さんが大挙して出演しているという非常にミーハー的な気持ちからでした。


上映に先立ち振り返ってみると
夏への扉は
竹宮 恵子先生の作品として2度目のアニメ化作品となります。

1度目は1980年に劇場公開された「地球へ・・・」
監督は実写畑からの恩地 日出夫氏。
キャラクターデザインはタツノコ作品に多く携わってこられた須田 正巳氏
(ちょっと意外な人選でした)
サザエみたいといわれた土田 勇氏による宇宙船のデザイン

声優陣も話題作りも兼ねて
井上 純一・沖 雅也・志垣 太郎・薬師丸 ひろ子・秋吉 久美子(敬称略)が
アニメキャラのコスチュームをまとってのアフレコ。

映画館への来場者へは映画のラストシーンで咲いている花の
「花の種」をプレゼント

「地球へ・・・」は原作を読んでから見ましたが
少女漫画の再現を期待していた私にとって
やや寂しい印象の作品となりました。

そして、2日間しか見る事の出来ない
夏への扉の上映をむかえます。

気合、入れて見なくっちゃ!

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