セルギャラリー 18

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1981年 劇場公開作品

この映画が公開された頃、高校生だった私は母と待ち合わせて
日比谷の映画館でこの「シリウスの伝説」を見ました。
それまでにも友人と「キタキツネ物語」を
見に行ったりはしていましたが
後にも先にも、母と二人きりで見た映画はこれ1本です。
そういう意味でも想い出の映画になっています。

サンリオのある時代の作品群・・・
「くるみ割り人形」「チリンの鈴」そしてこの「シリウスの伝説」の前に作られた「星のオルフェウス」は
どれもが丁寧で言葉は悪いですが、まさに金かけてます。

このシリウスも「あ〜、ここ動いたらトレスが〜!ブラシが〜!」
と、こちらが心配しているのをよそに<別に心配しなくてもいいんですけどね (^_^;)
良く動き、実に制作に3年、動画枚数は8万枚あるそうです。
ストーリーは要約すると
「火と水の争いを背景に、火の王女マルタと水の王子シリウスの禁じられた恋の物語」です。

今回、このページを作成するために
本を2冊購入しました。

サンリオ刊(原作版) サンリオ刊(アニメ版) 社長の本

サンリオの社長の辻氏は「シリウスの伝説」の原作者でもあり
他にもここに載せた以外にも多数の原作を書かれています。
まさに「いちごの王様」恐るべし!

公開に合わせて池袋の西武百貨店でイベントがあり
美術監督の阿部行夫氏の原画展示とセルの販売がありました。
その時に社長にいただいたサインです。

辻社長にいただいたサイン こちらは現キティちゃんデザイナー
山口 裕子さんのサイン

そのイベントでセルの販売がありました。
全てハンドトレスにブラシで手間がもの凄くかかっているのに、
どれでも!(小さい絵でも大きい絵でもセルが1枚でも重ねが多くても)
1枚500円で販売されていました。いい加減(笑)
この時に2枚買いましたが
それはセルを1度やめた時に手放してしまいました。

下の3枚は最近入手したものです。右の絵は阿部氏の絵です。

この6枚重ねのセルはマルタのおかあさん 火の神テミス(武藤 礼子)です。
他にも水の神グラウコス(内海 賢二)に大海亀のモアル(宇野 重吉)
シリウスをアニキと慕う一角鮫のチーク(榊原 郁恵)
大ウツボのマブゼ(鈴木 ヒロミツ)と個性的なキャスティングでした。

マルタ(小山 まみ)とピアレ(藩 恵子)
ピアレはマルタに憧れる中性的な役どころ
シリウスに嫉妬します。
最期にはマルタを逃がすために、自らがリリカの岬のかがり火になってしまいます

ん?リリカ?社長〜!

マルタとシリウス(古谷 徹)
このときは実生活でもご夫婦でした<過去形


阿部氏の絵はかなり濃いものがありますね (^_^;)
アニメ版のキャラも動くとそれほど気になりませんが
また別の意味で個性的な絵ですので好き嫌いが分かれる事と思います。
作画監督に山本 繁・赤堀 幹治(故人 (>_<) )
原画には大橋 学・川尻 善昭・三輪 孝輝とベテランの方のお名前が見られます。
音楽はすぎやま こういち、主題歌はサーカスでした。

昨年「サンリオピューロランド」で−レジェンドオブシリウス−というイベントが開催されました。
公開されてから18年前の映画・・・

うがった見方をすれば、社長はもしかしたらキティちゃんよりも
こういった作品の方がやりたいのではないかしら?

右は「中野まんだらけ」で購入した壁掛けタイプの時計です

こういった丁寧な映画作りを再度、サンリオに期待したいと共に
映像化されていない作品群を
(されていた作品もあるようですが絶版になっているようです)
再度DVDの美しい画像で見てみたいと思う今日この頃なのです。

2000年7月1日作成

2001年2月5日追記
「くるみわり人形」「ユニコ」「シリウスの伝説」「キタキツネ物語」が
2001年初頭にDVD化され発売されました。

2001年6月15日
セル3枚追加(Nさま・ありがとうございました)
2001年11月4日
セル1枚追加(Tさま・ありがとうございました)

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