父親がどこかで聞いてきたのです。 犬は高所恐怖症だから、 悪い事をしたら不安定な姿勢でぶらさげて、 怖い思いをさせると良いとか。 そして瞳がばうわうしたり、かみかみした時に、 あんまりひどくて手が付けられなくなると、 とっつかまえて、 「つけちゃうぞ〜!」 といいながら、 腰骨に胴を押し付けるようにぶら下げて 部屋の中を鼻歌交じりに闊歩したり、 大きく高い高いをしてぐるぐる回ったりしていました。 でもある日、 金太郎君銀次郎君の「飛びます!」を読んで、 ま・さ・か〜! 高い高い中の瞳の顔を覗いて見ると・・・・・。 始めのように怖がっていないどころか、 時々ニコッ!と笑顔さえ・・・・・。 その日から高い高いは遊びになりました。 |