八千代市保育園父母会

連絡会ニュースNo.10

1999年 5月 21日(金)発行

 八千代市保育園父母会連絡会広報部

 (第1回子育て〜検討委員会報告)

「『子どもにやさしいまちづくりプラン』を基本」

〜『第1回八千代市子育て支援対策検討委員会』で大澤市長が挨拶〜

  5月12日(水)午後1時より、八千代市役所5階第3特別会議室にて「第1回八千代市子育て支援対策検討委員会」が開かれました。連絡会からは、公立保育園父母会代表委員として、清水、堀篭、鈴木の3名が参加しました。

 第1回目は顔合わせ会のおもむきで、「子育て支援を充実させていくためにお話し合いをしましょう」というベースを確認したにとどまり、「公設民営化」や「限りある財政を念頭において討議」等の方向づけはされませんでした。

 その中で、「地方分権によって、各自治体に主体的な子育て計画が求められている中で、八千代が『子どもにやさしいまちづくりプラン』(近日発行)を策定したということは、政策課題の中で、市が子育て支援策を最優先しているという心構えを表明したと考えていいか」と安原保健福祉部長に尋ねたところ「その通りです。」との回答を得ました。

 大澤市長の簡単な挨拶後、石井敏雄市議[民生常任委員長]が委員長、藤縄肇商工会議所専務理事が副委員長に選出され、森田明美氏[東洋大学社会学部教授]の『子どもの豊かな育ちを支える子育て支援を考える』と題した講演を聴きました。その後質疑応答中心に意見交換、次回日程を確認し、2時間30分ほどの会議が終了しました。

 以下が第1回検討委の主な内容です。ご意見・ご感想及び、第2回検討委に向けたご助言等是非お寄せ下さい。

1.子どもの側に立って考える豊かな育ちとは?〔森田講演〕

  1. 一番大事な視点は、[子どもにとって最善の育ちを保障する]ということ
  2. 最近2,3年で大きく動いている国の動向

97年6月 児童福祉法改正:地方分権の推進、民営化、利用者主権、広域化

98年5月 行政監察により公立保育所バッシング

      (低年齢児・延長保育など事業内容が不充分等の指摘)

99年4月7日 自自公明の少子化対策検討会が『認可保育所への民間参入』提言。

99年4月15日 社会福祉基礎構造改革のための社会福祉事業法改正。

※ポイント1 「分権化」:どんな行政サービスが必要かは自治体が決定。それによって国は補助金を出します、という方向に変化。

※ポイント2 一連のエンゼルプラン論議が始まったのは出生率1.57ショックの広がった約10年前。当時は保育園に定員割れが起きていた時期で、一定の財源の中でこの少子高齢化社会をどう乗り切るか、高齢者政策にどう金を回すか、が課題だった。10年後の現在(不況や待機児問題など噴出)とは事情が違った。

 3.子どもの育ちを取り巻く情勢が、財政的、環境的、精神的にひっ迫している中で、「どうやって八千代市の子育て財産をつくっていくか」を考えなければいけない。ただし、何を中心に据えたまちづくりをするのか?は各地域の市民が決めること。どういうまちであり続けたいのか、という市民の判断とそれを支えるシステムが必要だ。さらにいろいろな人たちの利益を誰が調整するのか、支えられていない人たちの不利益は何か、も視野に入れなければならない。

2.『八千代の保育実態』を委員会で訴える。[公立園保母・父母]

 公立保育園保母代表委員は、「(高津南保育園のこあらルームなどの)子育て支援事業は、育児不安を抱えた母親がほっとする場になっている。」と紹介しました。

 父母会連絡会代表委員は、委員長の了解をもらい『父母から見た八千代の保育』を以下のように説明しました。

  1. 保育園に通わせて、子どもが大きく成長した。幼いうちから集団で過ごせる場を地域の子ども全体に保障してほしい。
  2. これまでの八千代の保育を評価している。乳児保育・延長保育は公立全園・私立でも一部で実施障害児受け入れも進んでいる。保母さんら職員は良くやってくれて感謝しているし、苦情があったとしても要望すれば改善される信頼関係が築かれている。職員の配置基準も、実態からぎりぎりの水準は確保されてきた。看護婦・栄養士の配置も助かる。そうした意味では、昨年の行政監察で指摘されたような公立保育園全体の問題状況は当てはまらない。
  3. 今年4月の八千代市の待機児は5人。保育施設の拡充がさらに望まれる。現実に今年度は受け入れ定員を増やす一方で、保母数が減った園もあり、子どもと保母の負担増が心配だ。が、一方で、横浜・川崎や東京区部のように数百人から千人単位の大量の待機児が発生している地域とは事情が少し違う。そうした、保育園大量増設と無認可園への補助金拡大が急がれている地域では、保育の「質」には目をつむって「量」を優先するという発想が浮上しているが、八千代は「質」を軽視するところまで深刻ではない。また、今の公立12園私立5園なら、各地域の子育て支援の核として顔の見える連携を取れるのではないか。

3.「特別保育事業等の実施について」が〔第2回検討委議題〕

〜6月20日〔日〕午後1時30分より市役所2階第1・2会議室にて〜

[議題]

(1)『八千代市子どもにやさしいまちづくりプラン』の概要について

(2)八千代市における特別保育事業等の実施について

    1. 延長保育(時間外保育)事業
    2. 一時保育事業
    3. 休日保育事業
    4. 子育て支援センター事業及び地域活動事業

尚、第3回検討委は、7月17日(土)となりました。

 

時間外でも担任と話ができるようになりました。

〜正規の保母さんが早番遅番体制を始めてくれました。〜

 この4月から八千代でも、朝7時からと夜7時までの時間外保育時間に、正規の保母さんが交代でついてくれるようになりました。今までは担任の先生と会えなかった多くの父母も、送迎の際、直接話をする機会がもてるようになりました。そのおかげで、保育園への信頼感・安心感がさらに深まりました。大変感謝しています。私たちが歓迎すべき『サービスの拡充』とはこういうものではないでしょうか。

請願署名行動いよいよラストスパート!!

〜6月8日【火】17時までに提出となります〜

 連日の市議会議員への紹介議員要請、地域での署名行動ご苦労様です。署名提出まであとわずかとなりました。当たり前の意見が通るよう、議会を大きく揺さぶる数にしていきましょう。インターネット上でもさまざまな形で各地から励ましの声(以下に紹介)が寄せられています。[HPアクセス数も400を超えています。]

 ・「はじめまして、がおー@東大阪市立高井田保育所です。保育MLにあんまりでていないので、DMにしました・・私は、民営化された公立保育所に2歳児と3歳児を通わせています。昨年の2月4日に、いきなり児童部から民営化するといわれ、3月31日まで父母も保母も必死でがんばりましたが、4月1日には民営化されました。通達があってから、2ヶ月もありませんでした。この間、何回も夜中まで児童部に交渉したりして、なんとか公立基準(保母の配置や看護婦など)を守ってもらえるようになったり、公立の保母を残してもらえるようにしたり(要求としては全員残すとしてましたが)・・・改修工事があり、14名の保母が残りました。普通より工事があるために保母の数は多いです。民営化されてからも1年間がんばりました。そして今年の2月にやっと、99年度の体制の説明会があり市の保母を6名引き上げさせることを言ってきました。(8名残す)1年では、保育の継承はできません。工事が5月いっぱいまであるし、工事で部屋が変わったり、一部仮園舎に行ったりで通常の保育ができていない中で、完全に継承できていないのに引き上げさせられません。全員残すように要求しましたが、それはできず・・・でも最初の8名残すよりは1名増えて、9名残してもらいました。そして、今年の4月を迎えました。父母、保母のがんばりは、いっぱい成果をあげました・・・民間の若い保母さんたちも、がんばってくれています。民営化までの、高井田保育所の歩み(父母、保母のがんばり)を1冊にまとめてあります。合研でも売られてたと思いますが・・・機会があれば、見てやってください。また何かのお役に立てればと思います。それでは長々となりましたが、お互いがんばっていきましょう!!」(5月13日 9:43)

・「大阪市で公立保育所に2才児、4才児を預かってもらっています。大阪市は、保護者会活動が困難な保育所が多い中、延長保育や乳児保育の充実は民間園に任せて、定員に空きのある保育所(特に幼児枠)は、統廃合していこうという計画を策定しています。今後とも参考にさせていただきたくよろしくお願いします。」(5月16日(日)7:19)

・「初めまして、八千代市で□□をしています○○です。以後、よろしくお願いします。私も子供達も共に大和田保育園に世話になりました。大和田保育園が廃園になるときは寂しい思いがしたものです。連絡会ニュースを拝見させていただきました。保育園の民営化や学校給食の民営化など子供たちの健康に直接かかわる問題に市長や保健福祉部長の答弁があまりにも財政優先の考えをしているのにあきれています。また、教育長の『八千代市では学級崩壊は存在しない』との発言が本当だとしたあまりにも教育の現場を知らないとしかいいようがありません。□□の仕事の関係で現場の人たちと接する機会があります。保育園・健康づくり課の職員や学校の教員は、子供たちのためにみんな一生懸命に仕事をしています。財政再建のためにそういった人たちの努力を無にするような改革案が出てくるのかあきれるばかりです。他にやるべきことが、先に手を打つべき事があるだろうと私も思います。がんばって下さいね!出来ることは協力します。」(5月10日(月)3:09)

・「ひょんなことで知りまして,おじゃましました。「川崎保育のつどい」HP管理者のりくパパです。ここの話し,もしかして最近「ちいさいなかま」で読んだような気がします。お互い,オンライン,オフラインともがんばりましょうね。ちなみに,川崎は公立保育園の比率が非常に高く,うちの子も公立保育園に行ってます。」(5月10日(月)22:51)

・「ホームページを見ました。未来の子どもたちのために頑張っていらっしゃる事に敬意を表します。それにしても、財政が困難になると、どうして教育や福祉からカットするんでしょうね。先日千葉県の公立高校と障害児学校の現業職員が民間に業務委託するというので、反対のビラ配りを県庁前でやったのですが、私は、マイクを持って、「どんなに苦しい時でも、子どものためには教育費を削らず頑張ろうとするのが親ではないか。どうか子どもたちのための教育環境を護ってほしい。学校の用務員さんや、障害児学校の介助員さんなどを、大切なんだから民間に委託しないで、残してほしい。」と訴えました。保育所もそうです。八千代市が率先して、子どもを大事にする。模範的な市になってほしい。皆さんのご奮闘を祈ります。」(4月7日(水)00:05)

[太字・○記号等はこちらで編集したものです。]

527日【木曜日】講演会&総会(幼児・学童とも保育します。)

八千代市役所2階第1・第2会議室にて(多数の参加をお待ちしています。)

17:15〜19:30垣内国光先生(日本福祉大学助教授)講演

主著 「保育『改革』と保育の未来」、「社会福祉の利用者負担を考える」(共編著)、  

  「街のみんなの保育園・鳩ヶ谷に咲いた子育ての和がめざすもの」(編著)他

19:30〜20:00八千代市保育園父母会連絡会総会

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