「育つ力(子)と育てる力(家庭)と、それを支える地域力」

次世代育成支援行動計画策定委員会・中間報告(後編)(連絡会代表委員)〜

 4月から8月までの話し合いの結果、行動計画を作成するにあたって、大切にしたい理念やそれに基づいて実施したい施策の方向が見えてきました。

前回に引き続き、【3】現時点で出ている行動計画の理念と柱 【4】それを具体化するための施策、をご報告します。

【3】行動計画の理念と柱(案)

 キーワードは「子どもの元気が見えるまち」。この計画の一番の主体はだれか。子どもが真ん中です。子どもが育つということを次世代育成支援では中心に考えよう、というのが委員の共通した思いです。ただし、子どもが元気に育つためには、親も幸せで元気でないと難しい。さらに、親子が心豊かに成長していくためには、地域に「顔の見える関係」を広げていくことが大切です。ここから、大事にしたい次の6つの柱(視点)が導き出されました。

@子ども自身が愛され、大切にされていると感じられる視点

A子どもの意見表明・参加の保障の視点

 子どもは長らく保護や教育の対象としてとらえられてきましたが、この計画では子どもと同じ目線に立ち、一人一人の違いを認め、仲間の中で自ら育つ力をつけていく「子どもの権利」の視点を明確にしたいと考えています。それは、子どもたちが十分に意見を聞いてもらえ、すべての面で主体的な参加の機会が保障されることです。

B親も子も一緒に成長していく視点

C親と子が地域につながる視点……ご近所づくり

 子育て家庭の孤立は深刻化しています。また、子どもの安全への不安も高まっています。子育て家庭の一軒一軒がご近所とつながることを通し、新しい子育て地域社会を築きます。子どもが安心して育つ地域環境は、すべての住民にとって住みやすいコミュニティとなります。

D子どもや親たちの生活圏単位でまちづくりを見直す視点

 子育て家庭が日常的に利用する施設や場所は、身近な生活圏(例えば、小学校単位など)で考えなければなりません。施設の地域バランスを再検討し、空白地帯をなくすとともに、各地域でさまざまな活動グループとの連携を進める必要があります。

E若者との協働を進める視点

 市内の大学や高校との協力関係を進めます。同時に、中学・高校生がより小さい子どもに関わることで、子育て経験や自己肯定感に結びつくような場づくりを考えます。

 この他、子育てへの男女共同参画(パパの育児)や、シルバー世代との協働の視点などが検討課題としてあがっています。

【4】重点施策

 理念を展開するために何を行えばいいか、今のところ次の17の施策案が出ています。今後、具体的な検討に入っていきます。

@遊び、体験活動の創出

A子どもの居場所づくり (いまは学齢期の子どもがだれでも行ける場所が不足)J働く親を支える (主には、前回リポートの保育関連事業)

B子どもの意見表明と参加 (まず聞いてくれる場・人・姿勢)

C相談の見直し

D情報提供の工夫 (親も子も)

E生活する力 (親も子も)

F次の世代を育てる

G子育てスタート (妊娠・出産直後の時期を応援する)

H親の育児力アップ (しつけの仕方など)

I集う場 (大人も含めて、地域にふらっと立ち寄れる場)

J働く親を支える (主には、前回リポートの保育関連事業)

K特別支援家庭への即応

L関係機関のネットワーク

M市民と行政の分担と共同

N人材の育成 (広い分野で、子どもと大人をつなげる人。高齢者も)

O子どもと家庭生活圏の再編成

P「子どもの権利」(子は宝)啓発事業

【今後へ】

 この八千代で、子どもたちはみな、目を輝かせ、笑顔に満ち、あちこちの街角で無邪気に遊び回っているでしょうか。親たちは、夢を抱き、生きがいを感じて楽しい子育てをしているでしょうか。策定委員会に先立って行われた親子への調査結果からは、そうではない悲鳴が聞こえてきそうでした。

 「自分は人から必要とされていると思うか」という問いに、YESと答えたのは小学生4割、中学生2割弱、高校生3割弱。乳幼児の保護者のうち、「子育てに困難を感じることがある」と答えたのは54%、「何にもやる気になれないときがある」は41%にのぼりました。

 少子化対策で話題になるのは、将来の財政を支える子どもの数が増えない、女性が子どもを生まなくなっている、という人口の話ばかり。その足元で、人口には貢献しているはずの子どもや親たちの孤独や不安は、広がっています。乳幼児や小学生でいえば、保育園や学童保育に行っていない子どもと親の方が、実は心理的にはより深刻な問題を抱えているとさえいえるでしょう。

 次世代育成のプランでは、八千代に暮らすすべての子どもと親が、仲間を作り、地域で見守られながら育っていける仕組みを追求します。その際、「保育園利用者に比べ、一般の子育て家庭は恩恵が少なすぎる」という、子育て家庭を分断するような考え方は、もはやなじみません。私たちは、保育園というところが、子どもが子どもらしく育つために、本当に恵まれた生活を送れる場所だ、ということを知っています。ですから、目指すべきは、そういう子どもの居場所としての保育園の良さ(子どもの生活リズムを守る・体を動かす・友達と関わる・一人一人の気持ちに寄り添う・表面的な知識を押しつけない等)を、どう地域全体の子育て家庭支援に広げていけるのか、提案していくことだと考えます。

 ちょっと歩けば、だれもが気軽に集える場所がある。子育ての相談ができる人がいる。子どもは安心して放課後遊べるところがある。そんな夢に向かい、立場や世代を超えて知恵を出し合っていきたいものです。皆さん、ぜひアイデアをお聞かせください。



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