主星放送協会(SHK):朝の連続テレビ小説

01.04.30


主星放送協会(SHK):朝の連続テレビ小説

「季節風」



<新番組スタート>

 主人公マリアンネは、高校に通うかたわら実家のパン屋を手伝う
 明るく気だてのいい少女。
 ある日、風邪をひいて寝込んだ父親にかわって、士官学校の購買部に
 パンを届けに行ったマリアンネは、そこでランドルフという名の
 士官候補生と出会う。

<半月後>

 ランドルフからのデートの申し込み。
 マリアンネは、貴族出身の彼と自分とでは身分が釣り合わないとためらう。
 だが、「好きになったんだったら、身分なんて関係ない。」という
 親友の励ましもあって、ランドルフと出かけることにするマリアンネ。
 楽しいひとときを過ごす二人。
 だが、二人のそんな姿は、ランドルフの遠縁の婦人に目撃されていた。

<3週間目>

 この週では、ランドルフが士官学校を卒業して軍人となるところが描かれる。

<1ヶ月後>

 ランドルフとマリアンネの結婚は、ランドルフの家族に認めてもらえない。
 そんな中、ランドルフに対して聖地への勤務を命じる辞令が出る。
 この上もない名誉だと喜ぶ家族に向かって、ランドルフは、マリアンネとの
 結婚を認めてもらえないならば、聖地勤務を辞退すると宣言する。
 ランドルフの決意が固いことを知った家族は、不承不承マリアンネとの結婚を認める。

<1ヶ月半後>

 ランドルフは、結婚してすぐに女王の守護聖のいる聖地へと旅立つ。
 ランドルフにとって、聖地での勤務は三ヶ月。だが外界で待つマリアンネにとっては、
 これから六年の間、彼を待ち続けることになる。
 ランドルフが聖地勤務に就いて間もなく、彼の子供を宿していることに気づくマリアンネ。
 だが、ランドルフの家族は、マリアンネを家から追い出してしまう。

<2ヶ月後>

 親友のもとに身を寄せたマリアンネは、そこでランドルフの子供を産み、
 父親の愛称をとって、ランディという名前をつける。
 マリアンネは、ランディを育てるかたわらパン屋で働き始める。
 マリアンネのパンは評判を呼び、店は繁盛する。

<3ヶ月後>

 女の細腕で、一人、息子のランディを育てるマリアンネ。
 明るくけなげに生きていくマリアンネに、ひそかに想いを寄せる男もいたが、
 マリアンネは、いつかランドルフが自分たち母子を探し出してくれると信じて
 ランディと二人で、強く生きていく。
 そんなある晩のこと、アパートのドアを叩く音があった。
 ドアを開けると、そこには、六年前別れたときそのままのランドルフの姿があった。
 「お父さん!」と目を輝かせて、ランドルフに飛びつくランディ。

<3ヶ月半後>

 ランドルフは聖地勤務があけたあと、マリアンネが家を追い出されたことを知り、
 軍隊を辞めて、マリアンネ母子を探していたのだった。
 ランドルフは、本来聖地勤務を終わった後、そのまま出世コースに乗るはずだった。
 その彼の将来を台無しにしてしまったのではないかと悩むマリアンネに、
 彼女とランディさえいれば自分は何もいらない、と力強く答えるランドルフ。
 マリアンネとランドルフは、下町に自分たちの小さなパン屋を開く。

<4ヶ月後>

 マリアンネとランドルフのパン屋は小さいながらも成功を収め、
 息子のランディや、その下に生まれた娘のアンネロッテもすくすくと育つ。
 一家にようやくささやかな幸せが訪れたと思われたが、ある日突然、
 十七歳になった息子のランディのもとに、聖地から使いがやって来る。
 息子が風の守護聖に選ばれたことを知って驚く二人。
 ランドルフは、義絶同然だった自分の実家に、息子が守護聖に
 選ばれたことを知らせる。

<5ヶ月後>

 ランドルフは、妻子を連れて久しぶりに実家に足を踏み入れる。
 彼は挨拶だけして帰る予定だったが、久しぶりに会った自分の母が
 すっかり年老いてしまった姿を見て胸を突かれてしまう。
 家柄のことを言い立てて追い出した嫁が守護聖となる孫を産んだことで
 自分の不明を悟ったランドルフの母は、マリアンネに謝罪する。
 マリアンネとランドルフの母の和解。
 ランドルフの母は、一家に再びこの家で一緒に暮らしてほしいと頼み、
 当初渋っていたランドルフも、マリアンネの勧めで同居に同意する。

<5ヶ月半後>

 聖地に近衛兵として勤務した経験のあるランドルフは、
 息子のランディが守護聖として聖地に赴くことを名誉なことだと思い、
 祝福して送り出そうとする。
 だが、マリアンネは息子の存在だけが心の支えだった苦しかった日々のことを
 思い出し、ひそかに別離の涙にくれている。
 ランディはそんな母の思いに気づき、父親のランドルフにそのことを伝える。
 自分がいなくなったあと母と妹をしっかり支えてほしい、と頼むランディ。
 息子の成長をあらためて実感したランドルフは、男と男の約束を取り交わす。
 翌日、ランディは、聖地に旅立つ。

<6ヶ月後>

 ランディが新しい風の守護聖に就任し、一家はどこへ行っても最高のVIP扱い
 されるようになる。だが、それはランドルフやマリアンネの本意ではなかった。
 やがて、娘のアンネロッテが何か隠し事をしていることに気づくランドルフとマリアンネ。
 アンネロッテはこっそりと下町に舞い戻って、自分の焼いたパンを売っていたのだった。
 ランドルフとマリアンネは、娘と一緒にもう一度自分たちのパン屋を開く。

 エンディング;風の守護聖ランディが、家族の住むあたりへ願いを込めて、
 勇気を運ぶ風のサクリアを送るシーン → FIN
 
 

 以上、風の守護聖ランディ様の御母堂マリアンネ夫人をモデルとした女の一代記。
 平均視聴率13%
 


(終)


 
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