◆ ファインダーブロック
レンジファインダーはライカの命と言える。 ライツでM3のファインダーを製造する際、通常の技術スタッフのほか眼科医も加わったと言われている。 レンジファインダーは内外ともに高精度の加工が施されたダイキャストのケースに納められた一体物である。 内部は5ブロックのプリズムと1ブロックのレンズ、そしてブライトフレームにより構成されている。 このプリズム類は接着剤と押さえ板、そしてスプリング板で強く固定され多少のショックで狂うことのない構造となっている。 ファインダー中心にある距離測定部には、1群2枚構成の可動レンズが入っている。 この合成凸レンズが支点を軸として測定距離に応じて前後に移動して、ファインダー中央測定面に正確で鮮明な二重像を合致させる。さらに精度と耐久性を保つために支点上下部の2ヶ所にボールベアリングを入れている。 ファインダーに使用しているプリズムの数は旧型で11個、新型で9個。 またレンズ類はアイピースレンズを入れ、新旧ともに4個使用している。 そしてファインダーブロックは大きくわけて初期型、後期型の2タイプがある。ファインダーのスペックは倍率0.916倍、基線長68.5o、有効基線長62.8oとなる。 |