夜想曲
(ビクターインタラクティブソフトウェア)


<ストーリー>

単位と引き換えに、夏休み中、教授の知り合いの図書館でアルバイトすることになってしまった主人公。
だが、その図書館というのは、避暑地の山奥にある不気味な洋館であった。
利用する人もいない上、地元の人は近寄ろうとせず、気味の悪い噂が絶えないこの図書館で、
主人公はひとり、管理人として寝泊まりするようになる。
そしてそこで、主人公は次々と不可思議な事件に巻き込まれていく。
この図書館には、一体どんな秘密があるのか…?
そして、過去にここで一体何があったのか…?


あの赤川次郎氏が原作で、けっこう話題になった作品。
三部構成になっており、「プロローグ」「第一話」「第二話」「第三話」と続き、
各話のすべてのエンディングを見ると、「完結編」へと進みます。
そしてそれも全クリアすると、「外伝」を見る事ができ、すべての謎が解けるという仕組みになっています。

 

ストーリーを見て、このゲームを「不気味な館を舞台にしたホラー物」と期待してはいけません。
(実は私も最初はそう思ってました)
このゲームは「推理物」です。

 

プロローグで、いかにもホラーっぽい雰囲気を出してるため、
プレイヤーは最初「これはホラー物なのか」と錯覚してしまいます
ですが、話を進めていくにつれ、意外な展開に「あれ?」と思わずにはいられません。
「不気味な図書館の管理人」なのに、各話とも主に外が舞台なのです。

 

各話をざっと説明していきますと…

第一話 : 謎の女性に渡された本の持ち主を探していくうちに、過去のある事件の真相をつきとめる話
第二話 : 有名アイドルが探していた本が偶然図書館にあり、彼女に本を貸した主人公が殺人事件に巻き込まれる話
第三話 : ある富豪が遺した本を図書館に預けに来た少女が誘拐され、主人公がその犯人と対決する話

どれをとっても完璧な推理物で、ホラーなんぞの入る余地はこれっぽっちもありません
「完結編」と「外伝」に到って、ようやく館が舞台になるのです。

 

どのシナリオも推理物としてはかなり楽しめます。
ただ、推理物であるために、バッドエンドがかなり多いです。
シナリオの自由度もあまりありません。

 

そういうわけで、結論としては
「最初から推理物という前提でやれば面白い」
ということです。
いわくありげな洋館を舞台にしているわりには、その設定をあまり生かしきれてない気がしますが…。
個人的な感想としては、そのあたりのチグハグさをもう少しなんとかして欲しかったです。

おまけ:登場人物紹介


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