「リングオブサイアス」主要人物紹介


なんかこう、昔懐かしい中世騎士道的な登場人物が多いこの作品。
変に無理して「狙った」キャラクターを作ろうとする作品が多い昨今、
こういうわかりやすいキャラクターは、かえって新鮮に映りますね。


<サイアス>

本作の一応の主人公。
オープニングで魔女ベアトリスに敗れ、肉体から精神を切り離され指輪に封じられてしまいます。
この作品の基本的なシナリオは、指輪と肉体を取り戻してサイアスを復活させ、魔女ベアトリスを倒す…という流れになります。
要するに最初と最後にしかあんまり出番がないんですよ、この人。
おかげで影が薄いったらありゃしません。
さらに「指輪をはめた者の肉体を乗っ取ることができる」という設定のため、
展開によっては次々と肉体をとっかえひっかえ大騒ぎになることも。
しかもその場合、肉体を乗っ取られた人はたいてい死にます。
さぞ後味の悪い思いをしたことでしょう。


<ラディア>

サイアスの恋人にして、本作の一応のヒロイン。
この人もオープニングで魔女ベアトリスに敗れ、以後ずっと虜囚の身に。
展開次第では結構活躍するんですが、たいていの場面ではほとんどただの人質
セリフと言ったら「ここから出してッ!」とか「私に構わずベアトリスを倒してッ!」とか、そんなんばっかり。
一応かなり凄腕の女戦士って設定なんですが…不憫なヒロインです。


<ガラン>

サイアスの右腕的存在の神聖騎士。
壊滅した神聖都市ジュールの唯一の生き残りで、サイアスが生きていることを信じ、その行方を追っている。
破壊の魔法「闇の言葉」に対抗できる神聖魔法「聖なる言葉」が使える上、剣の達人でもある歴戦の勇士。
お気に入りナンバー1。
強いし信義に厚いし人がいいし、こういう「頂点に立つ者の右腕的存在」ってタイプのキャラ、私は大好きです。
もっとも、メインシナリオ(全部の選択肢で(1)を選ぶと見れます)においては、
たいした出番もなく吸血鬼と相討ちで死んじゃいますが。


<ウェイン>

シナリオの主な舞台となるセルダリア王国の正義感溢れる騎士。
おそらくはこの作品の真の主人公
ほとんどの展開で中心的役割を果たします。
ガランのサイアス探しや、ベアトリスとの決戦においても重要な役割を担うことが多いです。
リイアという婚約者がいて、まもなく結婚式をあげる予定なのですが、
選択肢によっては実は血の繋がらない妹だったという展開も。
うらやましいぞこの野郎!(←バカ)


<ゴウベル>

ウェインの親友で、鍛えぬかれた体躯と剣技を誇る大陸屈指の戦士。
セルダリア王国の騎士でしたが、大臣オスヴァルトによって謀反の罪を着せられ、現在は城の地下牢の中。
騎士らしからぬ乱暴な言葉使いと野人のような外見から、一見粗野な印象を受けますが、情に厚く快活。
ひたすら強者と戦うことを生き甲斐としており、地位や出世などにはまるで興味なし。
まさに漢の中の漢です(←「漢」を「おとこ」と呼ぶのは常識中の常識)
くーかっちょえー!
単身ベアトリスの城に乗り込み、群がる魔物を蹴散らし大暴れした上に、
自らの命と引き換えにラディアを救いベアトリスを倒す展開はものすごく燃えました。
ただ、その展開を除いて全般的にいまひとつ見せ場が少ないのが残念でなりません。
もっと出番があれば、間違いなくお気に入りナンバー1でした。


<オスヴァルト>

セルダリア王国の大臣でありながら、王国を裏切り、ベアトリスと内通している。
それを嗅ぎつけたゴウベルを逆に陥れ、罪人に仕立て上げて牢にブチ込んだ張本人。
色々と小細工を弄してなんとかサイアスの指輪を手に入れようとするが、
結局はベアトリスにも見捨てられ、自業自得の最期を遂げる哀れな男。
典型的な悪役大臣ですが、まぁこれはしょうがないでしょう。
大臣と役人と教頭先生は悪人でなければならないのが
フィクションの鉄則なのです。

違う?


<ベアトリス>

この作品のラスボスである魔女。
元はセルダリア王国の『闇のしずく』通りの住人として錬金術の研究に励んでいましたが、
やがて魔術の暗黒面に魅せられ、生命創造の秘術を会得。
その魔道の力をもって生み出した「闇の四天王」をはじめとする魔物達の力を駆使して、大陸征服をたくらんでいます。
…とは言え、展開次第によってはサイアス達と戦う前に死んじゃうこともありますが。
どうもサイアスに対しては歪んだ愛情のような執着を持っているらしく、サイアスの肉体に自分の精神を移したあげくに
ラディアと○×△しちゃったりすることもあります。
けっこうPSにしてはキワドイ表現かも…。


<闇の四天王>

ベアトリスの錬金魔法によって生まれた闇の生命達。
女性の姿をした邪樹精『囁き』、若者の姿をした吸血鬼『唸り』、大気を操る老人『叫び』、そして少年の姿をした影使い『呟き』。
いずれも恐るべき能力の持ち主ですが、なぜか
同士討ちで自滅する場合が多い、
四天王とか名乗ってるくせにやたらチームワークの悪い連中です。
このうち、『呟き』だけは人間と争うことに疑問を感じており、ガランやウェインを手助けしてくれることも。
そのおかげで、たいていのエンディングでは『呟き』はただ一人生き残り、いずこかへ去る…という展開になります。
自由を求め、一人去る哀しい闇の住人…っていうシチュエーション、ありがちかもしれませんが私は好きです。


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