「CLANNAD」登場人物紹介


一挙に登場人物が増えた「クラナド」。
紹介するのが大変ですが、やってみました。
豪快にネタバレなのはカンベンしてください(^^;


<岡崎朋也(主人公)><岡崎直幸(おかざきなおゆき)>

主人公の名前は変更可能。直幸は父。
主人公が幼い頃、母親が死去したのをきっかけに、父親は荒みはじめ、やがてある決定的な事件をきっかけに、
主人公と父親の絆は完全に切れてしまいます。
父は社会的に廃人同様になり、息子に対しても卑屈に他人行儀に接するようになり、
そして主人公は、そんな父親の姿と、自分の夢を絶たれた絶望から、無気力に学校に通うだけの日々を送るように。
そんな中、古河渚との出会いをきっかけに、怠惰なだけの学校生活が少しずつ少しずつ変わっていきます。
初めてプレイした時は「なんだこの感情移入できねぇボンクラ主人公は」と思いましたが、
プレイを進めるうちに、次第に好感の持てる奴になっていきました。
藤林姉妹シナリオを除いては。
あのシナリオの主人公、ハッキリ言って最低のクズ野郎です。
他のシナリオの主人公とホントに同一人物か!?と思えるほど情けない奴に成り下がっていました。
それに比べると、「あの」シナリオの主人公は、本当に立派でした。
大切な人のために、必死に自立できるよう頑張って、成長して…。
何度も辛い目に遭っても、周囲に支えられながら、立ち直って…。
ゲームスタート時の怠惰な高校生だった姿とは、比べ物にならないほど一人前の男として成長していました。
「あの」シナリオ、進路が定まらないまま学校を卒業してしまった人がやったら、その場にへたりこんでしまうのではないでしょうか。
あまりにも痛すぎて。


<古河渚(ふるかわなぎさ)>

本作のヒロイン。
病弱で、ずっと休学していたため、2度目の三年生を迎えることに。
まったく知らない同級生だらけの学校生活に対する不安で、校門で立ち尽くしていたところを、
たまたま通りがかった主人公の何気ない声に背中を押され、以後、主人公達のささやかな助けに支えられながら、頑張って学校生活を送ります。
本当にけなげで不器用で、典型的な守ってやりたいタイプの女の子ですが、主人公と支えあいながら、少しずつ強くなっていく姿は、
見ていて本気で応援してやりたくなるくらい心を打ちます。
この娘の「あの」シナリオなんか見てしまった日には、
もういいよ…
もうここでエンディングでいいから、この二人を幸せにしてやれよ…
これ以上辛い思いさせんなよシナリオライター…
と頭を抱えてしまいたくなりました。完全にシナリオライターの思うツボです俺。単純だなぁ。
だんご大家族(まさか元ネタわからない人いませんよね?)が大好きで、思わず「だんごっ、だんごっ…」と口ずさんでしまうことも。
もっとも、「あの」シナリオのあのシーンのだんご大家族は…もう…
もう…もうッ!(←だから落ち着け)
この娘のハッピーエンドを見るのはかなり大変ですが、頑張って奇跡を起こしましょう。
頑張って登り続けましょう…長い、長い坂道を。


<古河秋生(ふるかわあきお)><古河早苗(ふるかわさなえ)>

渚の両親で、パン屋さんを経営しています。
どちらも奇跡的なまでの若作りで、印象としては、
秋生さんが「更生しそこなったまま大人になった不良少年」で、早苗さんが「子供っぽいまま大人になった女学生」って感じです。
秋生さんのテンポ良いボケと、早苗さんのおっとり系ボケの相乗効果が、空恐ろしいほどのアホアホな雰囲気を醸し出してくれます。
「わたしのパンは…わたしのパンはっ…古河パンのお荷物だったんですね――――っ!」(←泣きながらダッシュ)
「俺は大好きだ――――――っ!」(←パンを大量に頬張ってダッシュ)
面白すぎます、この夫婦。
しかし、普段はそんなアホアホ夫婦ですが、この二人の絆は本物です。娘である渚への想いも本物です。
オールクリアした人ならわかるでしょうが、
この二人なしに「CLANNAD」は成り立ちません。
どんな時にも支えてくれる、この二人がいたからこそ…「CLANNAD」は幸せな結末を迎えることができたのですから。


<春原陽平(すのはらようへい)><春原芽衣(すのはらめい)>

陽平は主人公の数少ない悪友で、芽衣はその妹。
サッカー部で推薦入学を果たしたものの、ケンカ騒ぎを起こして退部した後は、
似た境遇の主人公とつるむようになり、不良コンビとして知られています。
そして、そんな兄の境遇を心配する芽衣は、陽平のもとを訪れることになるのですが…。
春原兄妹シナリオは、一言で言うなら「青臭い友情モノ」。
昔のような頼れる兄に戻って欲しいあまり、必死にサッカー部に懇願する芽衣の姿は、あまりに痛々しすぎて見ていられませんでした。
芽衣を嘲笑するサッカー部の面々の憎たらしさといったら、腸が煮えくり返るほどひどかったです。
このシナリオを書いたシナリオライターさんは、体育会系の部に何か恨みでもあるのでしょうか?
いくらフィクションとはいえ、ちょっとあれは極端すぎるのではないかと。
ま、その分、陽平おまけシナリオはめっちゃ笑えましたけど。
豪快にホモの道を突っ走る主人公の姿は、とても清々しかったです(笑)。
もう、必見。


<藤林杏(ふじばやしきょう)><藤林椋(ふじばやしりょう)>

双子の姉妹で、凶暴で口やかましい杏が姉、おとなしめな椋が妹です。
双子、という言葉に嫌な予感がしていたのですが、ものの見事に的中してしまいました。
俺の大嫌いな三角関係シナリオです、ハイ。
ああ…だからゲームの中でまでこういうの見たくねぇっつーの…。
このシナリオの主人公、他のシナリオとは打って変わって最低最悪のヘボ野郎です。
けしかけられたとは言え、惰性で椋と付き合い始め、ちょっといい感じかな…と思ったら、
姉の杏が実は自分のことが好きだとわかった瞬間、今度は「自分の本当の気持ちに気づいた」などとほざきつつ、
自分が傷つくのがイヤだから、だましだましズルズルと椋と付き合い続け、挙句の果てがドロ沼の三角関係。
ハッキリ言って、藤林姉妹がなぜこんなカスを好きになったのか全然理解できなかったため、
まったくシナリオに感情移入できませんでした。
あーもうやってられっかー!と半分メッセージ流し読みしつつクリアしました。
まぁ一応エンディングではそれなりにきれいにまとめてましたが、
こんな情けない性格の主人公じゃあ、
恋人関係なんて絶対に長続きしないとしか思えなかったため、正直全然嬉しくなかったです。
もっとも、これは単に私が三角関係というものに異様に嫌悪感を持っているだけですので、
客観的に見ればそれなりに楽しめるシナリオだったのではないか、と思います(←棒読み)。
せめて三角関係に突入せずにエンディングを迎えられる椋シナリオがもちょっとボリュームあったらよかったのに…。
他のシナリオ(特にことみシナリオ)では、頼れる仲間って感じのキャラで登場することが多いだけに、このシナリオは辛いです、ホント。


<伊吹風子(いぶきふうこ)><伊吹公子(いぶきこうこ)>

姉が公子、妹が風子です。
妹の風子は、空き教室で木彫りのヒトデを作っている不思議な女の子です。
もうすぐ結婚する公子を祝ってもらうために、校内の生徒達に手彫りのヒトデをプレゼントして回っているのですが…。
姉の公子は、かつて主人公達の高校の美術教師をしており、渚とも顔見知り。
サブキャラ扱いのため、固有エンディングはありませんが、風子シナリオや「あの」シナリオでは重要な役割を担います。
風子シナリオは、通常シナリオの中では、ことみシナリオと並んでリキの入ったシナリオです。
風子と主人公、渚、陽平、古河夫婦とのお笑いを交えながらの騒々しい日々…
終盤、陽平や古河夫婦や渚や主人公が、風子のことを忘れまいと必死に足掻く姿…
風子の努力が実を結んだ、あの結婚式…
そして、公子に木彫りのヒトデを渡すシーン…
かなりキました・゚・(ノД`)・゚・。
これですよ!これがKey作品のツボってもんですよ!
風子シナリオにはトゥルーエンドとグッドエンドの2種類ありますが、私としてはグッドエンドの方が好きです。
なんか風子シナリオには、二人で恋人同士っていうのより、みんなで仲よくって感じの方がふさわしく思えますので。
ちなみに、ファーストプレイでいきなり風子マスターになってしまった私は、何かにとりつかれているのでしょうか?


<一ノ瀬ことみ(いちのせことみ)>

主人公と同学年で、成績は学年トップの秀才ですが、かなり浮世離れした性格で、どうも会話がかみ合いにくいところも。
あまりの秀才のため、授業には出ずひとりで図書館で本を読んでいることが多く、
授業をサボって図書館に入ってきた主人公と知り合います。
何かと周囲に謎が多く、主人公ともどうやら過去に会ったことがあるようなのですが…。
普通にシナリオを進めていると、ほとんど出会うことがないため、印象薄いキャラかと思いきや、
通常シナリオ中、もっとも気合の入りまくった内容でした。
これは驚き。
終盤の演出の力の入れようといったら、「あの」シナリオに匹敵するものがあります。
他のシナリオではまったくと言っていいほど登場しない人物だと言うのに、この扱いは一体!?
それはともかく、ことみシナリオは、ある意味もっとも「CLANNADらしい」シナリオと言えるかもしれません。
主人公、渚、藤林姉妹らとの交流、世界中の人々の小さな努力によって届けられた、両親の想いが秘められたスーツケース、
そしてみんなの、本当に多くの人たちの協力で修復された、大切なヴァイオリン…。
青臭い言葉ですが、たくさんの人々のささやかな協力がひとつになって、物事を成し遂げる素晴らしさというものを見ました。
様々な国の言葉で
「この鞄を見つけたら、どうか娘に届けてください」
という一文が浮かび上がるシーンを見た瞬間、
何とも言えない感情が湧き上がってきました。
個人的には、文句ナシにクラナドNo.1シナリオです。


<坂上智代(さかがみともよ)>

主人公たちの学校に、この春から編入してきた二年生。
実はとんでもなくケンカが強く、過去にいくつもの伝説を残しているそうです。
主人公たちより年下とは思えないほど真面目でしっかりした性格をしており、生徒会長を目指しています。
智代シナリオは、良くも悪くも正統派、って感じのそつなくまとまった内容でした。
主人公同様、彼女も家庭内に問題があったせいか主人公とは気兼ねなく話せ、しだいに親しくなり、
互いの距離がどんどん近づいていったのもつかの間、彼女が生徒会長に当選してから二人はすれ違いが多くなり、そして…。
う〜ん、青いッ!だが良いッ!
泣けるような感動っていうのではなく、「よかったなぁ」ってホッとするような爽やかなエンディング。
きっとこれからは、主人公も智代にふさわしい男になるため、頑張っていくことでしょう。
ちなみに、5月11日に起こる陽平ボコ蹴りイベント(笑)では、最大64HITまでコンボを繋げられますので、頑張りましょう。
智代、主人公、杏、風子、美佐枝、有紀寧、秋生、幸村(!)の熱い友情(?)コンボは見なきゃ大損です。


<宮沢有紀寧(みやざわゆきね)>

忘れられた資料室に籠もっている、2年生の女の子。
おっとりとした優しい性格で、初対面の主人公もそのほんわかな雰囲気に居心地の良さを感じ、
資料室にたびたび会いに行くようになります。
時々、妙な連中が資料室にやって来るようですが、それはどうも彼女の兄に関係しているようです。
有紀寧シナリオは、正直かなり短めで、あまり印象に残るものではありません。
他のシナリオでの出番もほとんどないため、サブキャラに近い位置づけです。
しかし、彼女の語る、この町についての話は、「CLANNAD」の世界観を理解する上で非常に重要な意味を持ってますので、
じっくりシナリオを味わうべきでしょう。
個人的には、もう少し活躍してもらいたかったです。残念。
キャラ的にはモロお気に入りです。和み系、いいなぁ。


<相楽美佐枝(さがらみさえ)>

陽平が暮らしている学生寮の寮母。
元気な姉御肌で、ドロップキックとジャイアントスイングが得意技。
学生達のよき相談相手でもあり、智代や渚まで相談に来てしまった(渚の場合は主人公にけしかけられてですが)ほど。
学生時代は清楚な美少女だったらしい…ってマニュアルに書いてあるんですが、実際にプレイしてみると、
確かに美少女だけど清楚じゃねぇだろうとツッコミを入れたくなるのは私だけでしょうか?
また、芳野祐介とは学生時代に面識があった模様です。
美佐枝シナリオは、彼女の過去を振り返るという形式で進行していくのですが、このシナリオも「CLANNAD」の世界観を知る上で、
重要な意味を持っています。
それにしても、彼女だけは、今も過去の傷を引きずったまま前に進めていない気がするので、
できれば明るい未来が待っている感じのイベントが欲しかったものです。贅沢でしょうが。


<芳野祐介(よしのゆうすけ)>

二枚目の電気工のあんちゃん。
時々異様に恥ずかしいセリフを吐きますが、実は元ミュージシャンで、かなりの人気があったとのこと。
つまり、その当時のMCのクセってわけです。
ただ、昔のことはあまり話したがらず、相当のワケアリのようです。
勝平シナリオや風子シナリオなどに登場しますが、単なるサブキャラかと思いきや、実は最重要人物のひとり。
彼がいなければ、「あの」シナリオは成立しません。
彼がいたからこそ、主人公は自立への第一歩を踏み出すことができたわけですし、
彼の助けがなければ、主人公はおそらくあそこまで成長できなかったでしょう。
まぁ、彼にも素晴らしいパートナーがいることですし、幸せな家庭を築いてもらいたいものです。


<柊勝平(ひいらぎかっぺい)>

見た目まんまカワイイ女顔の男。
杏のバイクに轢き逃げされた(笑)ところを主人公に助けられたのをきっかけに知り合います。
一人旅の途中らしく、路銀を稼ぐためのバイト先を探し、街中をウロウロしているのですが、実は…。
勝平シナリオは、芳野祐介や藤林椋といった、意外な人物がキーパーソンとして登場するので驚きました。
まさか勝平と椋が恋仲になるとは思いませんでしたし。
勝平を説得するために椋がした決死の爆弾発言には、一瞬私も開いた口がふさがりませんでした。
すさまじく大胆なことを言うものです、椋ちゃん。やるなぁ(笑)。
あと、勝平を女の子と間違えて一目ボレしたあげく、男とわかっても恋心が抑えきれない陽平の暴走にも大爆笑。
いやぁ、ホント意外性という意味では勝平シナリオは大いに楽しめました。
決して笑っちゃいけない内容なんですけどね…なんかそういうのばっかり印象に残ってしまいました。


<幸村俊夫(こうむらとしお)>

主人公たちの通う高校の老教師で、一年の頃から主人公の面倒を見ています。
実は公子さんの教師時代の恩師でもあり、風子シナリオでは公子さんの結婚式に一役買ってます。
穏やかというかのほほんといった感じの風貌と性格ですが、実はかつては相当厳しい鬼先生だったそうです。
出番も少ない脇役キャラなのですが、なぜか固有エンディングがあります。
マニュアルにもちゃんと書いてあることなのですが、これには驚きました。
古今東西、こういう系統のゲームで、じいさんキャラのエンディングがあるものなんて、果たしてあったでしょうか?
あったら教えてください(笑)。


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