第10話「鉄人、『ジルオール』を勧める」


『Zill O’ll』(ジルオール)。

皆さんご存知でしょうか?この名前。
あのコーエーから発売中のPS版正統派ファンタジーRPGです。
最近は「純粋な剣と魔法の世界」を舞台としたRPGは、めったに出なくなってしまいました。
なんか
中途半端なSFとの合成っぽいようなものや、
安易に
半裸のねーちゃん出しまくってるだけのような作品が多くて、
ここのところ、私はほとんどRPGをプレイしてませんでした。
そんな状況の中で、久しぶりにハマルRPGに出会うことが出来たのです。

 

 

このゲームは、「フリーシナリオ遂行型」方式を取っています。
最初に、主人公の名前と性別、髪の色などを決めてキャラメイクした後、スタート地点を選びます。
性別やスタート地点によって、オープニングの内容はかなり異なったものになりますが、結局主人公は
ある事件をきっかけとして冒険者として生きていくことになります。
そこで、各街にある「冒険者ギルド」で様々な依頼をこなしていき、報酬を得て、実力をつけていきます。
そうやって大陸中を旅するうちに、色々な仲間や敵となる人物と出会い、やがて大陸中を揺るがす
大きな事件が起こる…という流れです。
どのような依頼をこなすか、誰を仲間にするか、またどのように大陸を巡るかはまったくの自由。
また、自分の取った行動によって、その後の展開が大きく変わっていき、起こるイベントも違ったものに
なっていきます。
一見良くあるタイプのゲームのように思えますが、このゲームはこうした地味な部分が実にていねいに
作られているのです。
行動が自由でありながらしっかりとストーリーを
感じさせる展開
がたまりません。
こればっかりは、「やってみて味わえ!」としか言えません。
さすがはシミュレーションゲームの老舗コーエー、こういう作り方が上手です。

 

 

そして、「ジルオール」の最大の魅力は、なんと言っても魅力的な登場人物でしょう。
仲間になるキャラだけでも20名以上、そして敵役、脇役、すべての登場人物が非常に複雑で魅力的な
人間関係を構成しています。
一度プレイしたくらいでは、とうていすべての人間関係はつかめないでしょう。
だからこそ、思いもよらぬイベントで意外な人間関係が明らかになったりすると、心地よい驚きを味わう
ことができるのです。
しかも、キャラデザインはあの
末弥純!!
もう完全に私のツボです。
これでハマらないわけがない!
ちなみに私のお気に入りは、男性キャラが大剣を愛用する酒好きの無頼剣士ゼネテスで、女性キャラが
悲運の才女、玄武将軍ザギヴです。
詳しくは下の「登場人物紹介」で。

 

 

とにかく、ファンタジーRPGが好きな人にはホントにオススメできる作品です。
戦闘モードに入るのがやや遅い、マルチエンディングだがエンディングがちょっとあっさりしてる…などの
欠点はありますが、それを差し引いても余りある魅力を持ったゲームだと思いますよ。
私としては、ぜひ続編を希望します。

おまけ:登場人物紹介


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